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江口のりこの怪演に息を呑む緊迫のヒューマンサスペンス『愛に乱暴』

バイクのニュース / 2024年8月31日 18時0分

映像化は難しいと思われた吉田修一の同名小説を、気鋭の森ガキ侑大監督が主演に江口のりこを迎えて息もつかせぬ緊迫感に包まれたヒューマンサスペンスに仕上げた『愛に乱暴』が、2024年8月30日(金)より全国ロードショー中です。

■執着する床下に何があるのか……

『愛に乱暴』は、『悪人』『怒り』など人間の複雑な感情とその裏に隠された本質を鋭く炙り出してきた吉田修一の同名小説を、『おじいちゃん、死んじゃったって。』『さんかく窓の外側は夜』の森ガキ侑大監督が映画化。唯一無二の存在感とユニークで高い演技力を持つ江口のりこが主演を務める、息もつかせぬ緊迫感に包まれたヒューマンサスペンスです。

リップを塗る桃子(c)2013 吉田修一/新潮社 (c)2024 「愛に乱暴」製作委員会リップを塗る桃子(c)2013 吉田修一/新潮社 (c)2024 「愛に乱暴」製作委員会

 夫の実家の敷地内に建つ“はなれ”で暮らす桃子は、義母から受ける微量のストレスや夫の無関心を振り払うように、センスのある装い、手の込んだ献立などいわゆる「丁寧な暮らし」に勤しみ毎日を充実させていました。そんな桃子の周囲で不穏な出来事が起こり始めます。近隣のゴミ捨て場で相次ぐ不審火、失踪した愛猫、度々表示される不気味な不倫アカウント……。平穏だったはずの日常は少しずつ乱れ始め、やがて追い詰められた桃子は、いつしか床下への異常な執着を募らせていき——。

 江口のりこが、徐々に平穏を失っていく“妻”を怪演、一瞬たりとも目が離せません。家庭生活を送りながらも心は常にどこか違う場所にある“夫”を、小泉孝太郎が翳りのあるアプローチで出色の演技を見せ、一人息子を常に気に掛ける“母親”を風吹ジュン、夫の“愛人”に馬場ふみかなど個性豊かな俳優陣が名を連ね、主人公を追い詰めていきます。

 監督を務めるのは、CMディレクターとして国内外の広告賞を席巻後、初の長編映画『おじいちゃん、死んじゃったって。』がヨコハマ映画祭で森田芳光メモリアル新人監督賞を受賞、ヤマシタトモコの大ヒット漫画を映画化した『さんかく窓の外側は夜』など話題作を次々と手掛ける森ガキ侑大。

 物語に隠されたある仕掛けから、映像化は難しいと思われた原作小説を繊細にアレンジ、フィルムを使って主人公の背後からまとわり付くようなカメラワークで撮影を敢行、息もつかせぬ緊迫感に包まれた見事なヒューマンサスペンスが誕生しました。

スズキ「ジェンマ(2008)」スズキ「ジェンマ(2008)」

 原作の吉田修一と言えば、数々の名作を生みだした現代日本を代表する小説家のひとり。これまでにも様々な作品が映像化されてきました。なかでも壮大なスケールで実写化された『太陽は動かない』は、スズキ「ジェンマ」や富士重工「ラビット」など、懐かしのバイクが登場します。

(c)2013 吉田修一/新潮社 (c)2024 「愛に乱暴」製作委員会(c)2013 吉田修一/新潮社 (c)2024 「愛に乱暴」製作委員会

『愛に乱暴』は、2024年8月30日(金)より全国ロードショー中です。

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