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バイクもコーヒーも「オイル」が命!? バイク乗りのコーヒー屋デイドリップ通信VOL.6

バイクのニュース / 2024年9月7日 8時10分

バイクとコーヒー、その共通点についてバイク乗りのコーヒー店主、黒田悟志さんがお伝えしていきます。

■バイクにとって大事な「オイル」

 こんにちは!バイク好きのコーヒー屋、Day Drip Coffeeのクロダです。コーヒーとバイク。それぞれに奥深い世界観を持つ魅力的な存在ですね。このコラムでは、そんな二つの世界を行き来するうちに見えてくるトピックをお届けしています。今回はオイルについて。

 僕が語るまでもなく、バイクの世界でオイルはとても重要な存在です。実はコーヒーの世界でも、オイルはとても重要な要素を担っています。でもコーヒーのオイルって言われても、多くの方にはピンと来ないですよね。それぞれの世界におけるオイルについて、今回は(今回も?)コーヒー多めで取り上げてみたいと思います。

バイクにとって欠かせない「エンジンオイル」バイクにとって欠かせない「エンジンオイル」

 バイクの世界でオイルといえば、真っ先に思い浮かぶのはやはりエンジンオイルでしょうか。またチェーンやワイヤー類など、多くの可動部にはさまざまな油脂類が使われています。他にも油圧を利用する形として、フロントフォークのオイルやブレーキフルードもオイルの一つですね。中にはエンジンの冷却方式に油冷を採用するバイクの存在もありますね。潤滑、防錆、油圧制動、冷却など多くの役割を担う存在です。

筆者(黒田悟志)が使用しているチェーンオイルや潤滑剤各種筆者(黒田悟志)が使用しているチェーンオイルや潤滑剤各種

 これらは人に例えるなら血液やリンパ液のようなもの。でも人と違って、バイク内部では消費・消耗こそすれど、生産されることはないものです。なので定期的な交換、注油が何よりのポイントですね。バイクを楽しむ読者の皆さんにとっては、もう至極当たり前の話ではありますが、適切なエンジンオイルの交換とチェーンの注油(これは清掃も含めて)が、バイクの寿命や充実したライディングに不可欠かと思います。

手元の点検整備記録簿にはこう書かれているけれど…。ちなみに並行輸入車のため、オーナーズマニュアルはタイ語なので読めません。手元の点検整備記録簿にはこう書かれているけれど…。ちなみに並行輸入車のため、オーナーズマニュアルはタイ語なので読めません。

 そういえば今年の6月、僕のバイクは購入から丸2年経ったので(走行距離1万km)、バイクショップに定期点検に出しました。このコラムを書いていて何だか気になり、あらためてその時の整備記録簿を見返しました。するとブレーキフルードは2年毎に交換するよう書かれているのですが、交換した記録が無く…。自分から言わないといけなかったのか? まだ不要だったのか? 要確認ですね。

■コーヒーのオイルとは?

 気を取り直してここからはコーヒーのオイルについて。コーヒーを豆で購入している方だと、豆の表面がテカテカするのを見たことがありませんか? これがコーヒーオイルと呼ばれるもので、油分が内部から滲み出たものです。

 植物の種子は程度の差こそあれ油分を含んでいます。コーヒー豆も豆とは呼ばれるものの、正確にはコーヒーノキに成る実の「種の部分」です。一説には含まれる成分のうち油分は10〜15%ほども占めるそうで、想像以上にオイルまみれ?です。

煎りほど珈琲オイルが強く滲み出てきます煎りほど珈琲オイルが強く滲み出てきます

 深煎りほど表面に滲みやすいので、そのほうが油分も多くなると思われがちですが、焙煎度合いに関係なく、豆そのものに含まれる総量は変わりません。コーヒーオイルには多くの香味があって、味わいも滑らかさやまろやかさをもたらし、深いコクや重さを感じさせる口当たりとなります。これは恐らく多くの人にとって「コーヒーってこういう感じだよねー」と思う要素の、かなりの部分を担っているとも言えます。

ペーパードリップは見方によってはコーヒーオイルなどの味わいをスポイルしている淹れ方とも言えますペーパードリップは見方によってはコーヒーオイルなどの味わいをスポイルしている淹れ方とも言えます

 でもオイルが多ければ良いのかというと、そういう訳でもないのがコーヒーの奥深い所。例えば皆さんお馴染みのペーパードリップのコーヒー。とても美味しいコーヒーが楽しめますよね。でも含まれるコーヒーオイルは、他の淹れ方に比べてとても少ないのです。抽出時にフィルターが油分を吸収するので、オイルの量は減り、結果としてクリアで透明感がある仕上がりになっています。

 逆にコーヒーオイルが多く抽出されるのは、フレンチプレスという淹れ方。ご存知でしょうか。喫茶店などで紅茶を注文するとよく使われているのですが、時間が経ったら棒の部分をぎゅーっと押し下げる、円筒形のアレです。実はコーヒーも淹れられる器具なのですよ。

 ただし豆は粗挽きで、熱々の熱湯を使うといったポイントがあります。金属のメッシュフィルターを使っているので、オイルを吸収する所がないため、多くの味わいが抽出されます。その濁った感じはペーパードリップのコーヒーとは極めて対照的です。

 コーヒーオイルは広い意味ではバイクのオイルと共通の弱点を持ちます。それは酸化です。酸化したコーヒーオイルはとても不味くなり、香りも損なわれます。そして健康にも?? だからコーヒー豆は密封し、極力空気に触れさせないのが大切です。

保存便の内側にもコーヒーオイルが付着するので、適宜清掃が必要です保存便の内側にもコーヒーオイルが付着するので、適宜清掃が必要です

 一方でコーヒーが持つ香りには、800種ほどの成分が含まれているといわれています。その中心となるコーヒーオイルは味わいへの影響だけでなく、アロマテラピーにも用いられるほど心身への効能が期待される存在です。一杯のコーヒーを手にした時、落ち着いたり癒されたりする気分になるのは、コーヒーの持つ作用そのものです。

 今年の暑過ぎた夏も一段落し、少しずつ秋がやって来ました。バイクもコーヒーも鮮度の良いオイルの状態で、味わい深いひとときを過ごしましょう。

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