違反にならない? バイクのヘッドライトを沢山付けるカスタム
バイクのニュース / 2024年10月16日 10時10分
バイクの顔とも言える「ヘッドライト」には、さまざまな保安基準が存在しています。では、ヘッドライトの数を増やしたい場合には、最大何個まで取り付けることが可能なのでしょうか。
■何個まで取り付け可能なの?バイクのヘッドライト
バイクに必ず搭載されているヘッドライト。バイクの前面で輝くその存在感から、「バイクの顔」と認識している人も多いのではないでしょうか。
バイクのヘッドライトの正式名称は「前照灯」で、ハイビームとロービームの切り替えが可能。ハイビームは「走行用前照灯」、ロービームは「すれ違い用前照灯」が正式名称となっています。
そんなバイクのヘッドライトの搭載については、国土交通省の「道路運送車両の保安基準」によって定められています。
バイクのヘッドライトの搭載については、国土交通省の「道路運送車両の保安基準」によって定められている
第62条では「一般原動機付自転車(付随車を除く。)の前面には、前照灯を備えなければならない」と規定されており、第62条の2では「前照灯は、夜間に一般原動機付自転車の前方にある交通上の障害物を確認でき、かつ、 その照射光線が他の交通を妨げないものとして、灯光の色、明るさ等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない」といった内容が明記されています。
また、ヘッドライトには「常時点灯義務」があり、バイクのエンジンが始動している場合には夜間のみならず、明るい時間帯であっても点灯させなければなりません。
これについては「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」の第120条7項十一の二で定められており、「二輪自動車に備える走行用前照灯、すれ違い用前照灯及び配光可変型前照灯は、原動機が作動している場合に常にいずれかかが点灯している構造であること」と明記。
つまり、言い換えるとバイクのヘッドライトは、常にハイビームかロービームのどちらかが点灯している状態の構造でなければならないということです。
このように、ヘッドライトにはさまざまな基準や義務が存在しています。
■ヘッドライト沢山付けたい!
では、もしバイクのヘッドライトを増やしたいと考えた場合、いったいいくつまでヘッドライトを取り付けることが可能なのでしょうか。
バイクに取り付けることのできるヘッドライトの数もまた、国土交通省の保安基準で定められている
バイクに取り付けることのできるヘッドライトの数もまた、国土交通省の保安基準で定められています。
道路運送車両法の保安基準の細目を定める告示の第120条3項の一によると、走行用前照灯の数について「二輪自動車及び側車付二輪自動車にあっては、1個又は2個 」と規定。走行用前照灯とは、いわゆるハイビームのことで、つまりハイビームの数は2個以下まで取り付ける事が出来るという事です。
そして、二輪自動車のすれ違い用前照灯の数も「1個又は2個であること」が定められています。そのため、ロービームもハイビームと同様に、2個以下まで取り付けることが可能。
したがって、バイクのヘッドライトの数はハイビームとロービームで保安基準が分かれており、2灯式の場合には、ハイビームが2個以下、ロービームが2個以下の「全体で4個以下」まで取り付けることができます。
2灯式ヘッドライトの場合、「前照灯の中心が左右対称」であることが求められる
また、2灯式ヘッドライトの場合、「前照灯の中心が左右対称」であることが求められます。そのため、取り付ける際は左右非対称にならないように注意してください。
ちなみに、バイクのヘッドライトをカスタムしたいという場合には、ヘッドライトの個数だけでなく、ほかの保安基準にも留意する必要があります。
例えば、ヘッドライトの位置について、ハイビームは「上縁の位置が地上1.3m以下、 下縁の高さが地上0.5m以上」 、ロービームは「上縁の位置が地上1.2m以下、下縁の位置が地上から0.5m以上」となるよう取り付けなくてはなりません。
ほかにも、ヘッドライトの色は「白色」でなければならないことや、ヘッドライトの照らす方向である「光軸」についての基準など、さまざまな守るべき保安基準が存在しています。
これらは車検基準でもあるため、車検に通過するためには保安基準を満たしている状態であることが必須。不安な人は、車検を受ける前に保安基準についても調べておくとよいでしょう。
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