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「あぁ!! 転んじゃった……(涙)」 走り出す前にどこをチェックすればいい?

バイクのニュース / 2024年10月11日 11時10分

タイヤが2つしかないバイクは転倒する可能性が少なからずあり、ちょっとしたきっかけで簡単に倒れます。立ちゴケやUターンなど極低速時の転倒で、ケガもなく車体の損傷も大したことが無ければ、スグにその場から立ち去りたいところですが……。

■もしも転んでしまったら、とにかく落ち着こう

 ひと口で「転倒」と言っても、バイクの転び方は様々です。ここでは「立ちゴケ」やUターン時など、極低速で転倒した場合の「その後」について考えて見ましょう。

極低速で「立ちゴケ」程度の転倒なら、ライダーもバイクも無事……とは限らない(※画像はイメージです)極低速で「立ちゴケ」程度の転倒なら、ライダーもバイクも無事……とは限らない(※画像はイメージです)

 近年のFI(電子制御式燃料噴射装置)の多くのバイクは、転倒して車体が横倒しになると、自動的にエンジンが停止します。しかし昔のキャブレター仕様のバイクは、転倒してもエンジンが止まらずに後輪が回転し続けることがあります。これは大変危険なので、転倒したら、まずはキルスイッチで直ちにエンジンを止めましょう(その後にメインキーをOFFにする)。

 次に、立ちゴケ程度ならケガをしないと思いがちですが、どんなに軽微な転倒でも自身の身体をチェック。転倒直後は興奮状態で痛みを感じないこともありますが、落ち着いて確認しましょう。もしウエアなどが破れていたら、とくに念入りに!

 それからバイクを起こして安全な場所に移動しますが、大型車など重量のあるバイクは無理をせずに、周囲の人に応援を頼むのもアリです。

 そしてバイクを移動した後に、転倒した場所に破損したバイクの部品(割れたウインカーレンズやミラーの破片など)が落ちていないか、エンジンオイルやガソリンがこぼれていないかなどを確認します。これらを放置すると二次被害の危険があるので必ず回収し、路面にオイルなどがこぼれていたら、ウエスなどを使って可能な限り拭き取りましょう。

 ここまで出来たら、次はバイクのチェックです。

■エンジンオイルやガソリンが漏れていないか?

 なにはともあれ「エンジンがかかるか?」が気になるトコロですが、とにかく焦らずに各部をチェック。まずはエンジンオイルやガソリンなどが漏れていないか確認しましょう。

とくに幅の広い4気筒エンジンは、立ちゴケでもエンジンカバーにヒビが入ってオイル漏れする場合があるので、〇で囲ったエンジン下部を中心にチェックとくに幅の広い4気筒エンジンは、立ちゴケでもエンジンカバーにヒビが入ってオイル漏れする場合があるので、〇で囲ったエンジン下部を中心にチェック

 もしエンジンオイルが漏れた状態で走行すれば、潤滑不足でエンジンが壊れるかもしれないし、漏れたオイルがタイヤに付着したら、滑って再び転倒する危険もあります。

 そしてガソリンが漏れていたら、車両火災の危険「大」です。また水冷エンジンの場合は冷却水が漏れていないか、ラジエターやホース類に傷がついていないかも確認しましょう。

 ちなみに転倒した直後はエンジンが熱いので、火傷をしないようにグローブを装着してチェックする方が安全です。

■操作系は問題なく使えるか?

 クラッチレバーやブレーキレバー、シフトペダルやブレーキペダルなどの操作系も確実にチェックしましょう。

レバー先端の球が折れたくらいなら操作可能だが、根元に近い場所や指をかける場所が折れていたら無理して乗らない方が良いレバー先端の球が折れたくらいなら操作可能だが、根元に近い場所や指をかける場所が折れていたら無理して乗らない方が良い

 もしレバーが曲がっていても、問題なく操作できるようなら、(アルミのレバーは折れやすいのでその場で直そうとせずに)そのまま乗って帰り、後で修理、もしくは交換することが出来るでしょう。

 またアクセル(スロットル)がスムーズに動くか、アクセルを開けた状態から手を離したら全閉まで自然に閉じるかも確認。動きに引っかかりがある場合は非常に危険なので、乗るのは止めた方が良いでしょう。

 立ちゴケ程度ならブレーキが壊れる可能性は少ないと思いますが(レバーやペダルの破損を除く)、ブレーキキャリパーやディスクローター、ブレーキホースなどに傷が無いか、ブレーキフルードが漏れていないかもチェックしましょう。

 それから車体を押し引きしてブレーキが引きずっていないか、またブレーキレバーやペダルを操作してブレーキが確実に効くかも確認しましょう。

■マフラーは車体に当たっていない?

 そしてマフラーと車体が干渉していないかも確認します。ノーマルのマフラーはかなり丈夫なので、立ちゴケなら傷がつく程度ですが、アフターパーツに交換している場合は要注意です。転んだ際にサイレンサーが車体側に押し込まれてしまい、スイングアームや後輪に接触する危険があるからです。

■灯火やミラーは大丈夫?

 立ちゴケすると、左右に飛び出したウインカーが地面に当たって壊れることが少なくありません。ウインカーレンズが割れたりヒビが入ったら、透明な梱包テープやセロハンテープ(コンビニなどで購入)で補修しましょう。

 もちろん点滅するかもチェックします。従来の白熱電球のタイプなら、もし割れてしまってもバイク用品店やカー用品店で購入できるので修理は比較的簡単です。

 しかし近年のLEDの場合は、車種ごとの専用品だったりユニット交換になるので、破損して点滅しない場合は出先での修理はほぼ不可能です。これはヘッドライトやテールランプも同様です。

灯火類は従来からの白熱電球タイプなら修理は比較的容易だが、近年のLEDタイプが破損して点灯しない場合は、出先での修理はほぼ不可能灯火類は従来からの白熱電球タイプなら修理は比較的容易だが、近年のLEDタイプが破損して点灯しない場合は、出先での修理はほぼ不可能

 バックミラーも転倒で破損しやすいパーツですが、鏡面が割れたりヒビが入っていたら、やはり飛散しないようにすべて割って外してしまうか、ガムテープなどで完全に貼り込んでしまいましょう。

 またネイキッド車のミラーは、転倒の衝撃でステー部分の取り付けナットが緩むことはよくあります。走行中にグルグル回ると危険なので、これは車載工具で締め直すか、工具が無ければガムテープなどで仮固定しましょう。

 灯火やミラーが壊れても、オイル漏れや操作系の破損とは異なり、走行自体は可能です。ただしウインカーが点かなかったり、ミラーが使えない状態だと、道路運送車両法で「整備不良」とみなされ、違反切符を切られる可能性があることも覚えておきましょう。

■無理して走らないことが鉄則!

 スーパースポーツ系やツアラー系は、カウリングやスクリーンのヒビ割れも注意しましょう。走行に支障が無いように見えても、走っていると振動や走行風でヒビが広がったり、最悪の場合は突然飛散する危険もあります。カウル類にヒビが入っていたら、ガムテープで貼って固定すれば安心です。

カウリングやスクリーンなどの樹脂パーツがヒビ割れていたら、ガムテープで貼って固定するカウリングやスクリーンなどの樹脂パーツがヒビ割れていたら、ガムテープで貼って固定する

 というワケで、転倒後に確認すべきポイントは意外とたくさんあります。とはいえチェックだけなら10分もあれば可能なので、慌てずに落ち着いて確認しましょう。

 立ちゴケ程度の軽微な転倒だと「コレくらいなら大丈夫」と考えがちです。ツーリング中ならその後も旅を続けたり、なんとか自宅まで帰ろうと思うのも人情です。しかしバイクの破損状況によってはレッカーやロードサービスを依頼する「勇気」も必要です。自身と周囲の安全を第一に考えて行動しましょう。

 また、転倒後に無事帰宅できた場合も「たぶん大丈夫だろう」でそのまま乗り続ずに、バイクショップでしっかり点検してもらいましょう!

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