ホンダ「スーパーカブC100」らしい赤シートへ張り替え完了!! さらに高い完成度を目指して「HONDA」のロゴ入れにチャレンジ! 同い年のバイク=スーパーカブと生きるバイクライフ VOL.17
バイクのニュース / 2024年10月16日 7時10分
どんなバイク、どんなモデルでも、自分自身にとって思い入れがあるバイクには、ある種違った感情がありますよね!? 自分自身の生誕年は「記念すべき年」ですが、そんな生誕年に想いを馳せて、1962年型スーパーカブC100と暮らしています。これまでに様々なバイク、何台かのスーパーカブを所有してきましたが、1962年生産の「同い年スーパーカブ」いじりを楽しんでいる昨今です。初代C100シリーズのような、赤いシート表皮への張り替えを終えましたので、次は「シートロゴ入れ」になります。
■赤色シートのスーパーカブC100とディープグリーンボディの組み合わせ
初代シリーズのスーパーカブでも、1958~1961年の前期頃までに生産された、通称「二つ星」エンジンが搭載されたモデルは、初期シリーズと呼ばれています。二つ星とは、右側エンジンカバーのクランクシャフトセンターにある、クラッチレリーズのロックナットが1個仕様ではなく、頭が丸いボルト2本でレリーズ固定するタイプのエンジンです。この頃のスーパーカブには、淡い赤色表皮のシートが標準装備されていました。ぼくは、この赤いシートの雰囲気が大好きで、それをマイ1962カブで再現したいと考えました。
苦労した甲斐あって、ネット通販で購入した淡い赤色シート表皮の張り込み作業は大成功です。シートロゴにはお気に入りの年式&書体を入れたいので、今回は、赤シートの年式当時の1960年型パーツリストを持ち込み、そのロゴでデータ製作してもらいました
既報の通り、淡く赤いシート表皮への張り換えは完了しました。このシート表皮は、C100マニアさんがネット通販サイトで販売されている商品で、C100用に限らず、その他の旧車スーパーカブカブ用を、過去に何度か購入していて、その都度、DIYで張り込んできました。
純正部品のオーバーサイズピストンやシートカットを行い走らせていますが、やはり熱には勝てないのか!? オーバーヒート気味になったときと、連続的な空吹かしを行うと、マフラーからは薄っすら白煙が出て、オイルが焼ける臭いが立ち込めます………ん~
ご覧の通り、わがスーパーカブC100は1962年製です。ボディカラーは、おそらく「ディープグリーン」と呼ばれる仕様です。シート表皮を張り込み終えてから気が付いたのが、グリーンのボディに対して「赤シートは似合わない!?」ということでした。
発売当時からしばらくの期間は、マルエムブルーのシートベースを採用していたのがC100です。エレファントグレーやディープグリーンなどの車体色に関係なく、マルエムブルーのボトム鉄板だったのも特徴です。そんなマルエムブルーの鉄板ボトムと赤表皮のシート、ディープグリーンの車体を比較すると、やっぱりちょっと違うかな!? というのが正直な印象でした。まぁ、色の組み合わせは試してみないとわかりませんので、これは致し方ないところだと思います。
■当時のパーツリストから「HONDA」ロゴをコピー
ダメージだらけだったスポンジアンコを修正し、シートの貼り換えを済ませたのは既報の通りです。ここでは、仕上げ作業としてモデルクリエイトマキシへ張り替え済みシートを持ち込み、シートロゴを入れて頂きました。
パーツリストをコピーしたり、複合機でスキャンしたデータをPCソフトへ取り込み、まずはモニター画面に出力します。細部データの修正後にカッティングマシン用へ変換し、マスキングシートをマシンでカットしました
実は、この当時のホンダのシートロゴには一貫性が無く、同じモデルでも、年式によってロゴ細部の仕上げに違いがありました。
スーパーカブC100も例にもれず、1958年の発売開始から59年前期までをパターン1。1959年後期から1962年までがパターン2。その後のモデルがパターン3になるようです。
これはあくまでおおまかな分別であって、モデルが異なると、また違っています。様々な年式のシートロゴが存在するのに対して、後に発売された部品供給のシートでは、その製造タイミングでロゴが入れられていた例も数多くあります。
カットされた台紙から不要なロゴ文字部分を剥がし、文字内ピースを一体化できるように(「O文字なら中の●部分」一般のマスキングテープで重ね貼りします。ロゴ周辺の不要な部分は、スライドカッターでスパッと切り取り、添付段取りを進めています
今回は、赤表皮シートの年代である、1960年に発行されたパーツリストのロゴデータをベースに、コピーデータをPCソフトへ取り込み、部分修正後にカッティングマシンデータへと変換。その後、カッティングマシンでロゴを切り出していただきました。
カッティング文字の境界線を綿棒で押し込みシボへ追従させたら、綿棒にアセトンを染み込ませて、ロゴのペイント部分を軽く滑らせるように脱脂する。脱脂によって、染めQの食いつきが良くなるのだそう。すべてに丁寧な作業が成功のもととなります
ロゴの位置はシートの中央で、高さはナリにして頂き、張り替え済みのシートにマスキングシートを添付します。その際には、マスキングシートを押し付けて指先で擦るのみではなく、シート表皮のシボ(表面の凸凹)に合わせて、綿棒を利用して、マスキングテープを貼りこみ(押し込み)、カットロゴを表皮に追従させていました。
マキシの代表、板橋さんにお話しを伺うと「シボの凸凹に密着させてからロゴ塗りしないと、凹の谷部分のシャープさが低下し、ロゴが滲んで見えてしまうことがあります」とのことです。また、ペイント前には綿棒にアセトンを浸し、ロゴ入れする部分の表皮を脱脂しました。
丸吹きノズルパターンの小型ペイントガンを利用し、染めQブラックをシートロゴ部分にペイントする。ここでもペイントの基本に則り、薄く何度も塗り重ねするのが良いようだ。ペイント完了したら完全乾燥を待たず、時間にして5分程度でマスキングを剥がしました
ロゴ入れに利用するペイントは「染めQ」という商品です。一般的には、スプレー缶でしか発売されていませんが、染めQテクノロジー社の代理店であるモデルクリエイトマキシでは、染めQのネタ缶を常備しているため、色調整も可能なようです。
モデルクリエイトマキシ代表の板橋儀典さん。シートロゴのデータと張り替え済みのシートを送付して、ロゴ入れする作業依頼が年々増えているそうです。ロゴ入れがシャキッと決まっているシートの存在感は、まるで違いますからね!!
今回は、シルバーベースに白を混ぜた、赤シート用の「HONDA」ロゴではなく、敢えて通常の「ブラック」にしていただきました。今となっては、赤シートと似合うシルバー白にした方が良かったかと思います……
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