1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

似ているのはイベント名だけではない!? バイクイベント「SSTR」とコーヒーイベント「SCAJ」今後の課題とは? バイク乗りのコーヒー屋デイドリップ通信VOL.9

バイクのニュース / 2024年10月19日 8時10分

バイク乗りのコーヒー店主、黒田悟志さんによる連載コラム。今回はバイクのイベント『SSTR』とコーヒーのイベント『SCAJ』についてお伝えしていきます。

■バイクイベント「SSTR」とは?

 こんにちは!バイク好きのコーヒー屋、Day Drip Coffeeのクロダです。コーヒーとバイク。それぞれに奥深い世界観を持つ魅力的な存在ですね。このコラムでは、そんな二つの世界を行き来するうちに見えてくるトピックをお届けしています。今回はバイクのイベント『SSTR』とコーヒーのイベント『SCAJ』についてです。

 どちらも“S”から始まるアルファベット4文字で、なんだか似ていますね。似ているのは名前だけじゃなく、それぞれとても大きなイベントであることも共通しています。先日僕はSSTRを走って帰宅した翌日にSCAJを訪れました。今回はその二つを立て続けに参加して感じた事を取り上げてみたいと思います。

SSTR(サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー)に参戦した筆者(黒田悟志)の愛車、ヤマハ「XSR155」SSTR(サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー)に参戦した筆者(黒田悟志)の愛車、ヤマハ「XSR155」

 まずはバイクのイベントSSTR2024についてです。ご存知の方は多いかもしれませんが、簡単に解説を。SSTRは「サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー」の頭文字を取った略称です。

SSTR(サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー)2024のポスターSSTR(サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー)2024のポスター

 太平洋沿岸のどこか、自分で決めた出発地点を“日の出”と共にスタートし、同じ日の“日没”までに石川県の千里浜なぎさドライブウェイという海岸にゴールする、というイベントです。ただし道中でチェックポイントに立ち寄り、必要なポイント数を獲得することも条件。立ち寄りの地点登録をしながら走っていくので、明らかな速度違反が認められる場合は失格など、休憩や安全性に配慮した仕掛けとなっています。

 SSTRはバイクにゼッケンを付けるため、参加者同士が気付きやすいです。おかげで挨拶も気軽に出来るのですが、更に僕は知り合った方へ、出会いの記念に当店のコーヒードリップバッグを差し上げてきました。とても喜んでもらえるし、後からご連絡を頂けることもあります。バイクを通じた繋がりは勿論、コーヒーの存在も様々な人との交流に深みを与えてくれるのは嬉しいですね。

SSTR(サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー)に参戦した筆者(黒田悟志)。スタートからずっと雨でしたが、ゴール直前で雨が上がり夕焼けを拝むことができましたSSTR(サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー)に参戦した筆者(黒田悟志)。スタートからずっと雨でしたが、ゴール直前で雨が上がり夕焼けを拝むことができました

 今年は10月5日〜19日の開催で、定員はなんと1万4千台!! 僕はその一台として無事に完走を果たしました。昨年に引き続き二度目の参加でしたが、今年はスタートからずーっと雨。ところがゴール直前で雨が上がり、水平線の雲間から夕焼けが顔を覗かせてくれるという、奇跡のゴールとなりました。今回は奥能登の被災が重なったことで開催は難しい決断だったと思いますが、現地の方の「来てくれてありがとう」の声に、参加して良かったと思いました。

■年に一度の展示会、コーヒーイベント「SCAJ」

 そしてコーヒーのイベントSCAJ。これは日本スペシャルティコーヒー協会という団体の英表記の略称で、同時にそこが主催する年に一度の展示会の呼び名でもあります。

アジア最大のスペシャルリティコーヒーイベント「SCAJ」アジア最大のスペシャルリティコーヒーイベント「SCAJ」

 アジア最大のスペシャリティコーヒーイベントで、世界中の業界関係者や商品が一堂に会し、昨年の来場者は約7万人のビッグイベントです。

 会場では世界各国のコーヒー豆生産者、輸入業者、焙煎機やエスプレッソマシンなどの業務用機器、各種コーヒー器具メーカー、また国内のコーヒーロースターが出店するエリアも設けられ、売り込みや商談、情報収集などが繰り広げられます。

アジア最大のスペシャルリティコーヒーイベント「SCAJ」の様子アジア最大のスペシャルリティコーヒーイベント「SCAJ」の様子

 このようなマニアックな内容にも関わらず、来場者数は年々増加し、今年は特に「一般」来場者=ビギナーの方が増えた印象でした。

 それはSSTRに関しても同じようなことが言える気がしました。2013年の開催当初は130台の参加で始まったこのイベントも年々参加者が増え、昨年は1万台の大台を突破、大会規模は年を追うごとに大きくなっています。

アジア最大のスペシャルリティコーヒーイベント「SCAJ」の様子アジア最大のスペシャルリティコーヒーイベント「SCAJ」の様子

 ビギナーの方が増えるというのは、とても重要なことですよね。なぜならそれは業界全体の裾野が拡がることを意味しているからです。

 ただ両方のイベントに参加してみて感じたのは、大会規模が大きくなるにつれて、ビギナーからベテランまで満足のいく形で運営するのはなかなか大変だよな、ということ。

 イベントの形が異なるので単純な比較は出来ませんが、SSTRは大会規模の拡がりに対し、運営スタイルを上手に変化させている巧さを感じました。僕のようなビギナーからベテランライダーまで受け止める懐の深さがある印象です。

アジア最大のスペシャルリティコーヒーイベント「SCAJ」の様子。会場から見える夕日もSSTRとの共通点ですねアジア最大のスペシャルリティコーヒーイベント「SCAJ」の様子。会場から見える夕日もSSTRとの共通点ですね

 一方でコーヒーのイベントSCAJの方は、業界関係者=いわゆるプロと、最近大きく増えてきた一般枠の来場者=いわゆるアマチュアの双方を受け止めるには、なかなか難しい状況になってきた印象がありました。

 どちらのイベントも、多くのニーズに対して満足させるような形を模索していくのが、今後の課題の一つかもしれないですね。バイクもコーヒーも多くの人々を魅了する世界です。両方に関わっている僕には、それぞれが良い形で発展していくことを願って止みません。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください