「警視庁」+「埼玉県警」初の合同!? 都県境でライダーに注意喚起 なぜ出勤途中に橋の上で「二輪車ストップ作戦」!?
バイクのニュース / 2024年10月24日 11時10分
交通人身事故件数が増えています。全体の発生件数に比例して事故死者数も増えていますが、その中でも不安視されているのがバイク事故です。死亡事故が目立っています。警視庁と埼玉県警により、合同で通勤途中のライダーに向けた啓発活動が展開されました。警視庁が「二輪車ストップ作戦」で他県とタッグを組むのは初めてのことです。
■初のタッグで危機感を。通勤途中のバイクを狙って事故増加に歯止め
2024年10月18日、埼玉県と東京都の境にある荒川にかかる「笹目橋」(板橋区新河岸3丁目~戸田市下笹目)で、朝のラッシュ時を狙った大がかりな交通啓発が行なわれました。
警視庁と埼玉県警による合同の交通啓発は、都県境の荒川「笹目橋」の橋上で行われた(撮影=中島みなみ)
国道17号上の東京都心方向で、朝7時30分~8時30分の予定で第一通行帯を車線規制。埼玉県警と警視庁の白バイ9台、警察官約30人の間に、通勤途中のバイクを誘導してライダーに話しかけます。
「最近、バイクの重大事故が増えています」
呼びかける警察官が、見やすく拡大した啓発チラシをライダーに掲げ、バイク死亡事故のワースト3を説明します。ライダーのために作成した警視庁のチラシには、バイク死亡事故が発生しやすい状況(通行目的別)をこう解説します。
・出勤時
・退勤時
・ツーリング
東京都内で発生した2023年のバイク死亡事故の中で、出勤時に起きた事故は全体の29.5%で、2022年までの過去5年間の平均23.5%より割合が高くなっています。
一見、大がかりな交通検問に見える交通啓発を通勤ラッシュの時間帯に実施したことも、事故発生状況に合わせた設定でした。都県境でこうした啓発を合同で実施することは初めての試みです。
さらに、警察官は死亡事故の典型例を3パターンに分けて注意を呼び掛けています。
・右直事故
・単独事故
・追突、追い抜き、追い越し
ライダーが遭遇する右直事故は、直進するバイクに対向車両が右折を試みて、バイクの進路をふさぐことで衝突する事故です。直進のバイクの優先について、対向車両の認知度を高めることも必要です。ただ、そのほかの単独事故や追突、追い越しなどに関する2つの事故のパターンは、ライダーが慎重な運転をするだけで回避が可能です。
埼玉県内の2023年のバイク事故死者数も、前年比23人から33人に増加。バイク人身事故の増加よりも大幅なペースであることに危機感を募らせています。
「埼玉県でもバイク事故は、右肩上がりで増える傾向にある。危険なすり抜けなどに重点を置いて、交通検問型の啓発で事故の危険性を訴えている」(交通安全対策推進室)
■ヘルメットのあごひも確認。できればプロテクターを装着する
また、今回の啓発ではライダーにヘルメットの着用について注意を促す光景も見られました。通勤では小回りのきく小排気量車が使われていることが多く、装着するヘルメットの規格が合っていなかったり、あごひもの締め方がゆるく、事故時にヘルメットが外れて重傷に至るケースが問題になっています。
ヘルメットを装着していても、事故時に外れている死亡事故が減らない(撮影=中島みなみ)
「ヘルメットのあごひもが緩んでいませんか。あごひもは指が1本入る程度にしっかり締めてください」と問われて、ライダーがあごひもに指を入れて確かめるシーンもありました。
通勤時の事故軽減には、胸部プロテクターが有効であることも伝えられました。ヘルメットとプロテクターはセットで装備が呼びかけられていますが、プロテクターの装着はなかなか進みません。
高速道路の走行などで大型バイクのユーザーが着用する例は増えていますが、「一般道などでの低速走行の方がプロテクターで胸部を守る効果を見込むことができる」という事故分析の結果もあります。
一般道での胸部打撲による死亡事故は、肋骨が折れて肺にダメージを与える呼吸困難が原因となるケースが多く、プロテクターにより骨折を防ぐことで救命率を高めることができます。警察官自らが、胸のプロテクターを叩いて、装着を呼びかけました。
交通死亡事故は、薄暮に目が慣れない秋から、世間のあわただしさで交通量が増す12月に向かって増加します。
クルマなどと違って事故軽減装置に頼りにくいバイクの事故防止は、ライダーの運転感覚にかかっています。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
横浜、東京・町田で連続路上強盗 バイクで逃走の4人組、同一犯か
共同通信 / 2024年11月18日 12時38分
-
川口クルド人の危険運転も念頭、市長ら取り締まり相次ぎ要望 埼玉県警「適正に続ける」 「移民」と日本人
産経ニュース / 2024年11月17日 10時30分
-
自転車ヘルメット普及へ啓発動画 警視庁「正しく着用を」
共同通信 / 2024年11月13日 18時33分
-
《11月1日改正施行による罰則強化》「ヘルメットとかかっこ悪い」と違法モペットユーザーが爆走中 警視庁は「憧れるのをやめましょう」と呼びかけ
NEWSポストセブン / 2024年11月12日 16時15分
-
むしろ一般道こそ使うべき胸部プロテクター 死亡事故分析がライダーの“誤解”を警告!!
バイクのニュース / 2024年11月11日 18時10分
ランキング
-
1斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月25日 11時3分
-
2歯磨きのあとに口をゆすいではいけない…毎日磨いているのにむし歯になる人がやっている「誤解だらけの習慣」
プレジデントオンライン / 2024年11月25日 6時0分
-
3ISSに到着したロシアの補給船「プログレスMS-29」で異臭と飛沫を確認
sorae.jp / 2024年11月25日 11時21分
-
4【風呂キャンセル界隈】経験者は7割 - 普段の入浴「朝起きた時」派も15%
マイナビニュース / 2024年11月25日 9時27分
-
5充電しながらiPhoneを触ってはいけない? 劣化が早まるリスクも!?【スマホのプロが解説】
オールアバウト / 2024年11月24日 21時25分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください