一体どんな内容!? モータースポーツ総合エンターテイナー濱原颯道が開催したクシタニライダー台湾人スクールin桶川スポーツランド
バイクのニュース / 2024年11月25日 12時10分
国内外で活躍するモータースポーツ総合エンターテイナーの濱原颯道選手がクシタニライダー台湾人スクールin桶川スポーツランドを開催。そのレポート後編です。
■サーキットを走る上で大切な事とは
皆さんこんにちは。モータースポーツ総合エンターテイナーを勝手に名乗っている、濱原颯道です。
ちなみに台湾だと「こんにちは」は、「您好(ニーハオ)」だと思われていますが、これは中国語での挨拶なので、台湾独自の挨拶だと「哩賀(リーハァー)」と言うと、台湾語で「うっす」みたいな挨拶になるので、ぜひ哩賀も使ってみてください。
それでは前回に引き続き台湾人選手を日本に招いて、桶川スポーツランドでスクールをした時の話をします。
真ん中のメガネの人がDanny。通訳をしてくれています
初日の朝イチはライダー3人プラスDannyと、台湾でチームを経営しているチャンさんを引き連れてのコースウォーク。新しいコースに行った際に、どう言った目線の持って行き方をするのかや、桶川特有の小技、目線の置き方などを説明しながら歩きます。
僕はライン取りとブレーキングポイントは、おおまかには教えますが、基本的には自由にしてと言っています。「それは何故ですか?」と聞かれますが、「その2つに関してはどんな方法でも、何をしても良いから、とにかく速いのが1番偉い。自分なりに考えてみて、あまりにも酷かったら注意する」と伝えています。
ですがみんな「ブレーキのかけ始めはどこ?」と聞いて来るので、「停まれる限界まで我慢して走るんだよ」と言ったら、笑っていました。
実際、サーキットのブレーキングポイントなんて、限界までの我慢しか無いですからね。
朝のコースウォーク中
走り出してすぐの台湾人達の感想は「特に難しいとは思わないけど、思うようにタイムが出ない」でした。
まあ、それが難しいって事なんですけどね(笑)
先生3人で生徒3人を教え、今回の2日間で出して欲しかったタイムを初日で出す事ができたので、「とりあえず合格」と言いました。でも、そこで満足するんじゃないよ?とも同時に伝えます。
■世界のトップライダー達の走りを見学
2日目の朝、僕は事前にある程度知っていたのですが、今年MotoGPのmoto2クラスで世界チャンピオンを獲得した、小椋藍選手と、Moto3クラスに参戦している山中琉隆選手も練習に来ていました。
そのため、「まずは見て、そしてイメージを膨らませて自分の走りに反映してみなよ」と言い、コースサイドへ。
2人の走りを見て3人とも「無理だよ。こんなの」、「こりゃ世界チャンピオン取るわ」と、かなりのショックを受けていました。
みんなで藍のタイムアタックを観戦中
そこで僕が「桶川の冬は寒いし、環境も台湾のサーキットに比べて、めちゃくちゃ良いのか?って言われたら自信は無いけど、サーキットに練習しに来る選手の層は、世界一恵まれていると思っているよ。
これが見せたかったし、これを見て今回の3人がめちゃくちゃ速くなって、台湾人の技量の底上げになるような選手になってほしい」と伝えました。
その後は初日から使っているタイヤを使い続け、尚且つタイムを出さなきゃいけない難しいミッションをこなしてもらいます。そして最終的には、桶川スポーツランドを2日走ったくらいにしては、かなり上出来なタイムを出す事ができました。
とはいえ、まだ小椋藍選手が出したコースレコードまで4秒あります
そんな感じで、台湾の選手達も「今回は本当に来て良かった。まさか藍に会えるとは思ってもなかったし、初回だからこその特典が多いから、帰ったらみんなに自慢する」と言っていて、「帰ったらみんなで練習しよう!まだまだ僕達は足りてない」と、かなり意識の高い考え方になっていました。
僕も、彼らにそんな考え方になって欲しかったので、嬉しかったです。
台湾の冬は暖かいし、ある程度速ければ、ある程度のサポートがもらえるので、そう言ったお国柄を使って、もっとたくさん練習して欲しいと思います。
最後はみんなで集合写真を撮影
僕も昔はとにかく桶川を走り込みました。それこそ、サーキットに自走で走りに来たバイクで膝擦りスライドしたり、走り屋の友達から峠仕様のバイクを借りて練習したりと、お金が無いなりに頭を使って、とにかく練習。
自走でナンバー付きのバイクで練習しに行ったこともありますしね。特に恵まれた環境で練習出来たとは思っていませんが、恵まれた人間関係があったので、練習する事に集中することができました。
小椋藍選手や伊藤元治選手は、今でも隙あればバイクに乗って、とにかく走り込んでいます。そうやって速くなってきました。
「量より質」って言葉もありますが「実は量で高められる」と思いますし、何よりバイクに乗る事が箸を使ったり、歩くより簡単な感じで操作できれば、凄く速くなれると思うので、台湾の選手達にも「とにかく走り込んで、質を高めて、操作の再現性と0.1秒のタイムアップにもっとこだわりなさい」と伝えました。
今速い選手達も、やれる事をやって速くなっているだけなので、環境も立場も言い訳せず、速くなる事にストイックでいるしかありません。
と言った感じで、2日間のスクールが終わり、その夜はホテルの部屋で、みんなでお酒を飲みつつ反省会と、今後に向けての話し合いを行いました。
いかがでしたか?僕はとても良いスクールとなった気がしていますが、それは今後この3人がもっと活躍した時に、今回のスクールが為になったかどうかの判断ができるかなと思っています。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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