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首都高パトロールがBMW Motorradのバイクを採用!通称「黄バイ」は交通違反を取り締まる?

バイクのニュース / 2024年11月27日 9時10分

首都高を走行していると、黄色い派手なカラーリングのバイクを目にすることがあります。これは通称「黄バイ」と呼ばれる車両。一見すると警察車両のようなデザインをしている黄バイですが、白バイ同様交通違反を取り締まるのでしょうか。

■白バイにそっくり?「黄バイ」の活動拠点と役割とは

 都内の首都高を走行していると、ごく稀に白バイにそっくりな「黄バイ」と呼ばれる黄色い派手なカラーリングのバイクに遭遇することがあります。

 バイクの形状が似ているだけでなく、赤色回転灯や後部左右にある大きめの収納ボックスなども、白バイと同じような装備です。また、白いヘルメットやブルーの制服も白バイ隊員と酷似しているため、警察車両だと思っている人も少なくないかもしれません。

新型車両のBMW Motorradの「F900XR」が首都高パトロールに3台導入された新型車両のBMW Motorradの「F900XR」が首都高パトロールに3台導入された

 しかし、じつはこの黄色いバイクは民間企業である首都高パトロール株式会社のバイク隊に所属している「バトロールバイク」。白バイと同じホンダ製のバイクですが、黄バイに採用されているのは普通二輪の「CB400スーパーボルドール」です。

 さらに2024年11月5日には、新型車両のBMW製の「F900XR」が3台導入が発表されたばかり。これはCB400SBの生産が2022年をもって終了したことによるもので、今後すべての車両を順次、新型車両へ切り替えていくことが予定されています。

 バイク隊の活動の拠点は、中央環状線の西側に位置する「山手トンネル」。その役割は、山手トンネル内で事故や車両火災が発生した際に、安全を確保するために機動性の高い黄バイで迅速に現場に向かい、状況に応じてトンネルの閉鎖、交通誘導、初期消火などをおこないます。

バイク隊の活動の拠点は、中央環状線の西側に位置する「山手トンネル」バイク隊の活動の拠点は、中央環状線の西側に位置する「山手トンネル」

 じつは山手トンネルは、東京の地下に18.2kmにわたり続いており、道路トンネルとして日本一の長さを誇るトンネルです。ひとたび緊急事態が発生した場合、被害が拡大するおそれがあるため、いち早く現場に到着できる黄バイの存在が欠かせません。

 素早く現場にアプローチするため、真ん中に位置する大橋基地を拠点に、北側の志村基地、南側の大井基地の3拠点に黄バイを配備し、要請が入り次第2人1組のペアで出動します。なお、黄バイは警察と消防以外で、民間企業で初めて緊急指定を受けた二輪車となっています。

 また黄バイの装備には、緊急走行時に点灯する赤色回転灯がフロントの左右に2つ、シート後部に1つ設置されています。また、車体の左右に付いている収納ボックスには、誘導棒や発炎筒、交通整理用の資材、防塵マスク、救急箱などを常備。

車体の左右に付いている収納ボックスには、誘導棒や発炎筒、交通整理用の資材、防塵マスク、救急箱などを常備されている車体の左右に付いている収納ボックスには、誘導棒や発炎筒、交通整理用の資材、防塵マスク、救急箱などを常備されている

 そのほか、隊員のヘルメットにはマイクが設置してあり、スピーカーがフロントの左右に2つと、現場での広報活動をするためリアスピーカーも1つ装備しているのが特徴です。

 ところで、この首都高パトロールの黄バイは、白バイのように交通違反の取り締まりをおこなうことはあるのでしょうか。

■黄バイが交通違反を取り締まることはあるのか?

 結論から言えば、黄バイには違反車両を取り締まる権限がないため、スピード違反などの交通違反を目撃しても追跡や摘発することはありません。ただし、トラックやトレーラーなどの大型車両の重量超過に関する指導や取り締まりをすることがあります。

警視庁の高速道路交通警察隊と連携して間接的に取り締まりをすることもある警視庁の高速道路交通警察隊と連携して間接的に取り締まりをすることもある

 また、警視庁の高速道路交通警察隊と連携して間接的に取り締まりをすることも。さらに、悪質な交通違反車両を見かけたら黄バイから警察へ出動要請を出し、交通違反車両の検挙に協力する場合もあります。

※ ※ ※

 ちなみに首都高パトロールには、黄色いボディカラーの4輪駆動車を採用した高速道路パトロールカーも活躍しています。

 この黄色いパトロールカーは24時間365日体制で高速道路を巡回し、休むことなく道路の安全を見守っています。

 一方の黄バイは、黄色いパトロールカーのように定期巡回はおこないません。出動するのは基本的に緊急事態が発生し、交通管制室から出動要請が出たときのみ。加えて、首都高の山手トンネルが活動の拠点となっているため、滅多にお目にかかれない超レアなバイクです。

 黄バイの隊員は、定期的な自主訓練と外部研修を積み重ねて、運転技術の向上を図っています。日本一の長さを誇る山手トンネルを安全に走行できるのは、黄バイの隊員の日々の努力のおかげといえるでしょう。

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