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福岡発「海の中道」で行く「志賀島」 歴史を巡る絶景サイクリング

バイクのニュース / 2024年12月12日 12時10分

福岡県福岡市の海上に伸びる「海の中道(うみのなかみち)」を走り抜けた先に待っているのが「志賀島(しかのしま)」です。外周10kmの小さな島を自転車で巡り、絶景と太古の歴史の息吹を存分に味わいましょう。

■海上に伸びるまっすぐな道「海の中道」

 福岡県福岡市の、海上を真っ直ぐと伸びる「海の中道(うみのなかみち)」を渡って辿り着くのが「志賀島(しかのしま)」です。太古からの歴史と、絶景が連続する1周10kmの島で、サイクリングを楽しむことができます。

「海の中道」で「志賀島」に至る最後の1kmが、最も砂州の幅が狭まる区間です。左手の博多湾は穏やかな一方で、右手の玄界灘には波が押し寄せます「海の中道」で「志賀島」に至る最後の1kmが、最も砂州の幅が狭まる区間です。左手の博多湾は穏やかな一方で、右手の玄界灘には波が押し寄せます

「海の中道」は、北の玄界灘と、南の博多湾を隔てる陸繋砂州(りくけいさす)を走る1本の道です。「志賀島」はこの大きな砂州により、本土と陸続きになった全国的にも珍しい島です。

「海の中道」と「志賀島」は、古くは奈良時代に編纂された『筑前国風土記(ちくぜんのくにふどき)』にも登場します。万葉集の歌に詠まれたり、鎌倉時代の元寇(げんこう)では戦いの地にもなりました。

 福岡市街地から出発すると、博多湾沿いをぐるっと回って「海の中道」を目指すことになります。「海の中道大橋」を渡った雁の巣(がんのす)エリアから「志賀島」までは約10kmの道のりとなり、幅の広い歩道を利用したサイクリングロードが整備されています。

「志賀島」まであと1kmとなったところが、「海の中道」のハイライトです。最も砂州の幅が狭まるこの区間。右手は波が押し寄せる玄界灘の荒々しい外海、左手は穏やかな博多湾の内海であることを実感できます。

 吹き付ける風によって路肩には砂が積もっています。砂州は、現在も刻一刻と形を変えていることがわかります。砂に車輪が取られないよう、十分に注意しましょう。

■陸続きだけど、離島の雰囲気

「志賀島」は、「海の中道」によって陸とつながってはいますが、雰囲気は離島そのもの。気に入った景色が現れたら、ペダルを止めてぼーっとするのも良いでしょう。島特有のゆっくりとした時間が流れ始めます。

「金印公園」では、国宝金印のレプリカとともに、博多湾を望むことができます「金印公園」では、国宝金印のレプリカとともに、博多湾を望むことができます

 それでは、外周路の見所をいくつか紹介しましょう。

「志賀島」は、漢委奴国王印(かんのわのなのこくおういん)が発見された島としても有名です。紀元57年に、後漢(中国)の光武帝(こうぶてい)が、倭(日本)の奴(九州北部に存在していた国)の王に授けた金印と考えられていて、国宝に指定されています。

 金印が発見されたことを記念した「金印公園」では、大海原を見渡すことができる展望台に、金印のレプリカが展示されています。ここは必見です!

「志賀海神社(しかのうみじんじゃ)」も訪れたいスポットです。海上交通の安全や豊かな海産物の恵みをもたらす「綿津見三神(わたつみさんしん)」を御祭神として、古くから「海神の総本社」として信仰されてきました。

 人々が太古から海と共に生きてきたことを実感できるコースに、ぜひお参りに立ち寄りましょう。

 外周だけでは物足りない人のために、アクセントになるのが「潮見公園展望台」です。急勾配を含む短い登りの先にある、標高170mの展望台からは「海の中道」が一望できます。砂州の大きさに驚くと同時に、走ってきた道のりが見えるので充実感があります。

■サイクリストフレンドリーなカフェ「シカシマサイクル」

 ちょっと休憩。そんなときは、「志賀海神社」の参道入口にある「シカシマサイクル」がおすすめです。フードやスイーツ、ドリンクのメニューが豊富に揃います。自転車で来店すると50円引きの嬉しいサービスが受けられます。

「シカシマサイクル」でガトーショコラのドリンクセットを注文。サイクリスト割引で50円引きになりました「シカシマサイクル」でガトーショコラのドリンクセットを注文。サイクリスト割引で50円引きになりました

 私(筆者:才田直人)はガトーショコラのドリンクセットを注文しました。チョコレートの味がどっしりと濃厚です。ストロベリージャムとミントがのった生クリームが添えられていて、ほどよい酸味やまろやかさ、爽やかさをプラスしてくれます。

 2階にはテーブル席やソファー、大きなガラス窓に面したカウンターなど、多様な座席を完備しています。落ち着いた空間の中で、PCを開く人、読書をする人、友人と過ごす人の姿もあり、おしゃれな店内でゆっくり過ごすことができました。

 e-BIKEやロードバイク、タンデム(2人乗り自転車)まで、脚力や用途に合わせた自転車のレンタルも行なっているので、クルマや船で島を訪れて、レンタサイクルを利用するのも良いでしょう。

■渡船を利用して、高まる「旅感」

「志賀島」には福岡市営渡船で渡ることもできます。わずか30分で博多と島を結んでいます。また、「海の中道」の途中の町、西戸崎からの乗船も可能で、こちらは博多まで15分です。博多湾をぐるっと走ることなく、「志賀島」や「海の中道」までアクセスできる上に、船に乗ることで「旅感」もグッと高まるのでオススメです。

片道は自転車を船に乗せて移動するのも、旅情が高まるのでオススメです片道は自転車を船に乗せて移動するのも、旅情が高まるのでオススメです

 長い砂州で「海の中道」で陸続きとなった「志賀島」には、絶景、歴史、グルメなど、たくさんの見所がります。福岡市街地からもアクセス抜群の海岸線で、サイクリングを楽しんでみてはいかがでしょうか?

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