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ヘルメットであればなんでもいい!? バイク専用のヘルメットを買わないといけないの?

バイクのニュース / 2024年12月19日 9時10分

バイクに乗るためには、必ずしもバイク用のヘルメットを被る必要があるのでしょうか。

■道路交通法の基準をクリアしていればOKではあるけれど…

 バイクに乗る際のヘルメット着用義務を知らない人はいないかと思いますが、バイク専用ではないヘルメットを着用してもよいのか気になったことはありませんか? たとえば、工事現場用や自転車用、スキー用や飛行機用など、バイク専用以外にもさまざまな種類のヘルメットが存在します。

工事現場用や自転車用、スキー用や飛行機用など、バイク専用以外にもさまざまな種類のヘルメットが存在する工事現場用や自転車用、スキー用や飛行機用など、バイク専用以外にもさまざまな種類のヘルメットが存在する

 それらを着用して公道を走行した場合、法律違反にはなるでしょうか。バイクに乗るためには、バイク専用のヘルメットを購入する必要があるのでしょうか。

 結論から言うと、バイク専用のヘルメットでなくても、道路交通法の定める安全基準を満たしてさえいれば着用することは可能です。

「道路交通法施行規則 第九条の五」には、乗車用ヘルメットの基準は以下とされています。

一 左右、上下の視野が十分とれること。
二 風圧によりひさしが垂れて視野を妨げることのない構造であること。
三 著しく聴力を損ねない構造であること。
四 衝撃吸収性があり、かつ、帽体が耐貫通性を有すること。
五 衝撃により容易に脱げないように固定できるあごひもを有すること。
六 重量が二キログラム以下であること。
七 人体を傷つけるおそれがある構造でないこと。
と明記されています。つまり、上記の基準を満たしてさえいれば、たとえば工事現場用やアメフト用のヘルメットを被っていたとしても罰せられることはありません。
 
 とはいえ、ヘルメットを選ぶときには、留意しておきたいポイントがあります。それは、安全規格の表示を確認すること。

ヘルメットの後ろには「PSC」、「JIS」といったロゴのステッカーが貼られているヘルメットの後ろには「PSC」、「JIS」といったロゴのステッカーが貼られている

 ヘルメットの後ろには「PSC」、「JIS」といったロゴのステッカーが貼られています。より安全・安心なヘルメットを選ぶには、それらのマークの表す意味をきちんと理解しておくことが大切です。

 「PSCマーク」は国が定める「消費生活用製品安全法」に基づく安全規格で、このマークのついていないヘルメットを乗車用ヘルメットとして販売することは禁止されています。つまり、このマークが付いているヘルメットは国の安全基準を満たしているということ。

 PSCマークがついていないヘルメットを着用しても法律違反にはなりませんが、きちんと安全基準を満たしているのか不明なPSCマークのないヘルメットは避けた方がよいでしょう。

「SGマーク」は、PSCマークとセットで貼られている場合がほとんど「SGマーク」は、PSCマークとセットで貼られている場合がほとんど

 また「SGマーク」は、PSCマークとセットで貼られている場合がほとんどです。「一般財団法人 製品安全協会」が定める安全基準を満たしたヘルメットに付けられるもので、PSCマークとは異なり任意の規格。そのため、SGマークが付いていない製品でも国内で販売することは可能です。

 SGマークの大きな特徴は、製品の欠陥により人身事故が起きた場合、最高1億円の損害賠償を受けられる点です。

 またSGマークには、「125cc以下用」と「排気量無制限」の2種類があり、「排気量無制限」の方が安全基準は厳しく設定されています。大排気量の大型バイクに乗るのに「125cc以下用」のヘルメットを着用しても違反にはなりませんが、万が一人身事故を起こした場合、上記の補償を受けられない可能性があります。また、安全面を考慮してもバイクに見合ったヘルメットを選ぶべきです。

「JISマーク」は日本産業規格(JIS)が定める安全基準に適合したヘルメットに付けられるもの。SGマーク同様、任意の規格のため、JISマークがなければ販売できないということはありません。

 ヘルメット以外にもさまざまな産業製品に品質や性能、安全性などを保証する証として、このJISマークが付けられています。乗車用ヘルメットにおいては、「落下試験」、「貫通性能試験」、「あご紐試験」、「衝撃吸収性試験」などの厳しい検査を経て認定されています。

 JISマークにもSGマークと同じように125cc以下の「JIS1種」、排気量無制限の「JIS2種」の2種類に分けられていますが、こちらも大型バイク用に「JIS1種」のヘルメットを着用しても、おすすめはできないものの違反にはあたりません。

世界一厳しいと言われる安全基準を設けた「SNELL規格」やヨーロッパで広く使われている「ECE規格」など、多くの安全規格がある世界一厳しいと言われる安全基準を設けた「SNELL規格」やヨーロッパで広く使われている「ECE規格」など、多くの安全規格がある

 その他にも、世界一厳しいと言われる安全基準を設けた「SNELL規格」やヨーロッパで広く使われている「ECE規格」など、多くの安全規格があります。

 結局どの安全規格に適合するヘルメットを購入すべきか悩んでしまう人もいるかもしれませんが、バイク用ヘルメットを選ぶ際には、PSCマークはもちろんのこと、JISマークが付いているものを選ぶと安心。国家公安委員会が告示している「交通の方法に関する教則 第8章 第1節」でも、乗車用ヘルメットは、PSCマークかJISマークの付いたものを使うよう推奨されています。

※ ※ ※

 バイク用以外のヘルメットでも、道路交通法の定める安全基準を満たしていれば着用は可能。とはいえ、ヘルメットを選ぶ際は、JIS規格を通った製品を選ぶのが安心です。また、どんなに優れたヘルメットでも、あご紐を外していたり、正しく装着していなければ、その性能は発揮されません。ヘルメットは正しく装着し、安全運転を心掛けましょう。

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