春までバイクに乗らない!? 冬のバイク保管方法
バイクのニュース / 2024年12月22日 9時10分
冬の間はバイクに乗らない選択肢をとる人も多いでしょう。では冬季、バイクはどのように保管しておけばよいのでしょうか。
■冬季の保管状態が春のバイクのコンディションを決める!
寒さや安全性に対する懸念から、冬の間はバイクに乗らないというライダーは多いのではないでしょうか。また、北海道や東北地方など、雪の多い地域に住んでいるライダーは、乗りたくても路面状態を考えると難しいという場合もあるかもしれません。
そのように、暖かくなるまでバイクは封印するという人にとって知っておかなけらばならないのが冬の間の正しいバイクの保管方法について。まるで明日もバイクに乗るかのようにいつも通りの駐車をしていては、春になっていざバイクに乗ろうとしたとき後悔する羽目になる可能性も。
では冬季、バイクはどのように保管すればよいのでしょうか。
バイクをよいコンディションでキープするためには、正しい方法でバイクを保管することが大切です。以下の5つのひと手間で、春のバイクの状態は変わってきます。
保管前には、ガソリンを満タンにする
まずひとつ目のポイントは、ガソリンを満タンにすることです。タンク内にガソリンが少なく空間が広い状態、つまり空気が大量に入っていると、ガソリンが酸化しやすいというだけでなく、寒い日にはタンク内の空気と外気の寒暖差が大きくなりタンク内部に結露が発生します。
結露がガソリンに混ざると、油よりも比重が重い水はタンクの底へ沈み層ができ、燃料室内にうまくガソリンが供給されずエンジントラブルを起こしてしまうことも。さらに、結露によってタンクが錆びてガソリンと混ざってもエンジンやキャブレターなどに悪影響を及ぼします。
中にはガソリンを長期間タンクの中に入れっぱなしにしておくのは気が引ける、劣化がきになるという人もいるかもしれません。冬の間、仮に12月から3月までの4カ月程度タンク内に入れっぱなしにしていても問題はないとは言われていますが、心配な場合は「燃料劣化防止剤」を注いでおくとよいでしょう。
ちなみに、所有するバイクがキャブレター車の場合は、さらにもうひと手間必要です。
まず、燃料コックを「OFF」にして、これ以上キャブレターにガソリンが入らないようにします。負圧式コックが採用されているバイクには「OFF」がない場合もありますが、その場合は「ON」のままにしておいて問題ありません。
燃料コックを「OFF」にしたら、次は、キャブレター内のガソリンを抜いておきます。これは、そのままにしておくとガソリンが揮発して固着し、キャブレターを詰まらせてエンジンが掛からないなどの不具合を招く恐れがあるためです。
ガソリンを抜く手順は簡単で、キャブレター下部のドレンボルトを緩めて、受け皿で流れ出てくるガソリンを受け止めるだけ。作業が終わったら、忘れずにドレンボルトを締めましょう。
ふたつ目のポイントは、タイヤに空気を入れておくことです。
冬季保管中は、タイヤの変形を防ぐため、タイヤの空気圧を高めにしておきましょう
冬季保管中は、タイヤの変形を防ぐため、タイヤの空気圧を高めにしておきましょう。規定空気圧の5%から10%程高めておくのが一般的と言われていますが、バイクに乗る前は安全のため測定しなおして、規定空気圧に戻すようにしましょう。
また、長期間地面に接地していることによるタイヤの変形やサスペンションの負荷を考えると、可能であればメンテナンススタンドなどを使ってタイヤを浮かせて保管しておきたいところです。
そして3つ目のポイントとしては、オイル交換をすることが挙げられます。
金属粉などが混ざった汚れたオイルをそのままにしておくと、変質や固着してエンジンが焼き付いてしまうといったトラブルを招くこともあるため、新しいエンジンオイルに交換しておきましょう
金属粉などが混ざった汚れたオイルをそのままにしておくと、変質や固着してエンジンが焼き付いてしまうといったトラブルを招くこともあるため、新しいエンジンオイルに交換しておくのがよいでしょう。またオイル交換後は、一度エンジンをかけて新しいオイルを行き渡らせてから保管すると、内部の劣化を抑制することができます。
さらにバッテリーを外しておくことも、重要なポイントのひとつ。
バイクのバッテリーは乗っていない間も自然放電しています。バッテリーは完全放電してしまうと性能が落ちてしまいます。長期間そのままの状態にしておくと充電しても以前と同じ性能には戻らない場合がほとんどです。
春になっていざバイクに乗ろうとするとバッテリーが上がっていたといったことがないように、取り外したバッテリーは満充電にして保管することをおすすめします。外したバッテリーは雨や雪の影響を受けない、また温度変化の少ない冷暗所で保管しましょう。
また、バッテリーを取り外さなくても、バッテリーの「マイナス端子」を外すだけでも自然放電を防ぐことができます。
保管時は、バイクカバーをしっかり掛ける
そして最後は、バイクカバーをしっかり掛けることです。車庫やガレージを持つライダーは問題ありませんが、屋外で保管する場合は、雨風や直射日光からバイクを守るバイクカバーはマストアイテムです。
結露は錆びの原因になるため、こまめにバイクカバーの中をチェックすることも大切。結露対策としてカバーの下に毛布などの布を掛けておくことも効果的です。
※ ※ ※
冬の間はバイクに乗らないというライダーは多いでしょう。保管する場合は、「ガソリンを抜く」、「タイヤの空気圧を高めにする」、「オイル交換をする」「バッテリーを外しておく」、「バイクカバーを掛ける」。以上の5点をクリアしてから保管するよう心掛けましょう。
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