現存する会社設立の古いバイクメーカーはどこ？（国内、海外）

長い歴史の中で受け継がれてきたバイクたち。歴史を見ていくと、現存している最古のバイクメーカーが存在しています。現存している日本国内・国外の最古のバイクメーカーとは、いったいどのようなものなのでしょうか。

■知ってた？日本国内外最古のバイクメーカー

　バイクは単なる移動手段を超え、自由と冒険心を象徴する存在です。エンジン音と風を全身で感じながら駆け抜ける瞬間は、何物にも代え難い高揚感を与えてくれると言えるでしょうそんなバイクの歴史を紐解いていくと、世界最古のメーカーが存在するだけでなく、日本にも誇るべき老舗メーカーが存在しています。

歴史と伝統を背負った老舗メーカー

　世界と日本のバイクシーンを彩る、歴史と伝統を背負った老舗メーカーには、それぞれのメーカーが歩んできた軌跡と現在にまで受け継がれる情熱が存在しています。

　では、現存している日本国内外の老舗バイクメーカーはどこなのでしょうか。

　老舗バイクメーカー「カワサキ」のルーツは、1878年に創業した川崎築地造船所に遡ります。当時のカワサキは造船業を中心に事業を展開していましたが、1918年には航空機部門を設立し、軍用機の製造に携わっていました。しかし戦後、GHQの指示により航空機製造が禁止されると、川崎航空機は民需への転換を迫られます。

カワサキ500 メグロK2

　そこで目を付けたのが、当時まだ黎明期にあったオートバイでした。1954年、満を持して初のスクーター「川崎号」を発売し、二輪車事業に参入。当初はスクーターを中心に生産していましたが、1960年代に入ると目黒製作所を吸収し、500ccの「カワサキ500 メグロ K2」や「W1」といった大排気量モデルを市場に投入し、本格的にスポーツバイク市場へ参入します。

　そして1972年には、カワサキの代名詞ともいえる「900スーパー4」、通称Z1を発売し、圧倒的なパワーと革新的なデザインで世界中のライダーを魅了しました。

　カワサキのバイクは、常に挑戦と革新の精神を体現しており、圧倒的な性能を追求したスーパースポーツから扱いやすいネイキッドモデルまで、幅広いラインナップでライダーのニーズに応えています。また、近年は環境性能にも配慮した電動バイクの開発にも力を入れており、時代の先端を走り続けているなど、今なお世界中のファンを虜にし続けています。

　カワサキは今後も、情熱と技術力で革新的なバイクを生み出し続け、世界中のライダーを魅了し続けていくことでしょう。

　海外における最古のバイクメーカー「プジョーモトシクル」。プジョーの歴史は、1810年にフランス東部のエリモンクールで、ジャン＝ピエール・プジョーとジャン＝フレデリック・プジョー兄弟によって設立された製鉄所から始まります。

1810年に設立されたプジョーモトシクル

　当初は鉄鋼製品の製造を主としていましたが、その後、刃物、傘、骨董品、コーヒーミルなど、さまざまな製品を手掛けていきます。

　まず1889年、プジョーはパリ万国博覧会で蒸気三輪車を発表し、自動車業界への参入を果たします。そして、1898年にはプジョー初のガソリンエンジン搭載二輪車をパリモーターショーで発表し、本格的にバイク製造事業を開始します。

　そして1920年代から1930年代にかけては、オートバイレースで圧倒的な強さを誇った歴史もあります。特に500ccクラスでは、ジョルジュ・カロン選手が計5度の優勝を飾り、プジョーの名を世界に轟かせました。

　代表的なモデルとしては、1953年に発売された「S55」が挙げられます。このモデルは、当時としては革新的な技術を搭載しており、高い人気を博しました。

　ただ、残念なことに第二次世界大戦後、プジョーは経営難に陥り、1959年にはオートバイ事業から撤退を余儀なくされてしまいます。その後さまざまさまざまな事業を模索しますが、どれも成功に至らず1974年には破産しかけてしまうことに。

　しかし1983年にプジョーはオートバイ事業を再開して「SC50」を発売し、これが大ヒット。この成功を足掛かりにプジョーは徐々に業績を回復し、現在では世界有数のバイクメーカーへと成長を遂げました。

　現代プジョーのバイクは、スクーターとスポーツバイクの2つのカテゴリーが中心となっています。スクーターはスタイリッシュなデザインと高い走行性能で、特にヨーロッパで高い人気を誇っています。

プジョーモトシクル「ジャンゴ125」

　ちなみに代表的なモデルとしては、ジャンゴやスピードファイトなどが挙げられます。そしてスポーツバイクは、伝統的なフランスデザインと最新技術を融合させたモデルが特徴です。また近年では、環境性能にも配慮した電動バイクの開発にも力を入れています。

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　カワサキとプジョーは、それぞれ異なる歴史を歩んできた老舗バイクメーカーです。カワサキは挑戦と革新の精神で、プジョーは伝統と技術力で世界中のライダーを魅了し続けています。これからも二つのメーカーから目が離せません。