一体何をしているの? 意外と知られていない!? レーシングライダーのオフシーズンの過ごし方 〜石塚健の場合〜
バイクのニュース / 2025年1月19日 17時10分
レーシングライダーの石塚健選手がライダーのオフシーズンをレポートしてくれました。
■レースファンの素朴な疑問に回答!
皆さんこんにちは!レーシングライダーの石塚健です。
突然ですが、よく「レーシングライダーって、レースのない日は何をしているの?」と聞かれるので、今回はライダーのオフシーズンを紹介したいと思います。
もちろんライダーによって生活スタイルは様々で、バイクに乗っている時以外は特に何もしていない人もいれば、バリバリトレーニングに励む人もいます。
一方で、普通に会社で働いている人も居たりと、その他にも挙げるとキリがありませんが、バイクイベントの運営やらインストラクターをしている人もいるなど、とにかく十人十色です。
レースシーズンが終了し、今はどの国のどのライダーもいわゆる“オフ”なわけですが、そんな一番オフなタイミングに何をしているのか。
今回は僕のシーズンオフの過ごし方を、お届けしていきたいと思います!
ライダーのオフシーズンの過ごし方は大きく分けるとトレーニングと仕事
まずは大きく分けると、トレーニングと仕事。これはシーズン中も当たり前のようにやっていることではありますが、シーズンオフになって加わってくるのが、応援して頂いているスポンサーへの挨拶周りや来季の準備といった感じです。
では一つずつ、深ぼって行きたいと思います。
初めにトレーニング。ここでも多少大まかにはなりますが、僕が普段から行っているのはランニングやウォーキングといった有酸素運動と、ジムでのフィジカルトレーニングです。
有酸素はほぼ毎日やっており、シンプルですが耐久レースを走るライダーにとっては欠かせないトレーニングです。
なかには自転車や水泳を取り入れる選手も多いですが、僕はランニングやウォーキングがメインで、ジムトレーニングは必要な部分に必要なだけを意識して行っています。
大きくて重い鉄の塊を振り回すと言ってもいいバイクレースでも、個人的にフィジカル面は非常に大事。全く必要ないという考え方のライダーもいるので、人それぞれと言う事で(笑)。
とはいえシーズンオフに入るとジムへ行く頻度は少し減り、その後これから再びシーズンインに向けて徐々に身体を造っていくという流れに変わっていく感じです。
カワサキ「Ninia250SL」でトレーニングをするレーシングライダーの石塚健選手
それからバイクに乗るトレーニング。オンロードではカワサキ「Ninia250SL」を使用し、もてぎの北ショートコースやトミンモーターランド、桶川スポーツランド辺りで練習しています。
そしてオフロードは最近新たにトレーニングバイクとしてホンダ「CRF250R」を購入したので、今年の冬はシーズンインに向けて練習を積みたいと思っています。
もしサーキットで見かけたら、気軽に声をかけてくださいね!
続いては仕事について。あまり詳細にはお伝えできない部分もありますが、それこそこの記事を書かせていただいていることも、有難く仕事としてやらせていただいています。そのためには撮影やロケも仕事として必須。
また、時々スポンサーさんのお店の手伝いをさせてもらったり、イベントや忘年会のゲストとして呼んでいただいたりと、シーズンオフもレース以外の仕事をさせていただいています。
オフシーズンにスポンサーの会社を訪問するレーシングライダーの石塚健選手
そして僕たちライダーにとってのシーズンオフで一番大事な仕事といえば、サポートしていただいているスポンサーへの挨拶周り。感謝を伝るべく、1社1社に伺います。
これはライダーだけでなく、どんなスポーツや業界の方も行う事だと思いますが、レーシングライダーの場合はオフとなるこの時期にまわるのが一般的です。
有り難いことに、全国各地から多くのスポンサーに応援して頂いて、レースをさせていただいているので、僕の場合は関東を中心に九州から北陸まで、日本全国大移動。
第一に応援していただいたお礼を伝え、レースの報告や来季に向けた契約の話などをさせていただきます。これは“来季への準備”の1つでもあります。
■まだまだある!? レーシングライダーがオフシーズンにやる事とは
ということで最後は来季の準備ですが、これはシーズンが終わった瞬間から、いやシーズン中盤から後半にはもう始まっていると言っても過言ではありません。
まず翌年もライダーとして走るのなら、全ライダーが決めなければならない事。それは来季のシートです。
基本的にはここが一番シビアで苦戦するところ。その年の成績やキャリア、資金面などで自分がチームに残るのか、はたまた移籍をするのか、ライダーにとって重要な局面となります。
自分としては早く決まるに越したことはありませんが、様々な可能性を探ったり、交渉をしたりと駆け引きの繰り返し。
ここは周りから見ている想像とは少し違うかもしれませんが、実際のところライダーにはそれほど選択肢はなく、特に近年の国内レースでは“移籍”というものはあまりありません。
オフシーズンにスポンサーの会社を訪問するレーシングライダーの石塚健選手
分かりやすく言えばサッカーや野球と違い、ほとんどの選手にマネージャーといった人は付いておらず、交渉は自ら行うことがほとんど。
僕の場合は4年連続でチームの移籍をしていますが、移籍自体は環境が変わるので良くも悪くもという感じ。ただ、毎年少しずつ良い環境にステップアップできているので、嬉しく思っています。
そしてチームが決まれば、ヘルメット、スーツ等の装備類の準備。ライセンスや活動のスケジューリング、エアチケットの準備などなど。
また、資金繰りやフィジカル面の準備など挙げたらきりがありませんが、これらもオフの間にしなければならない事。それが来季の準備です。
バイクのニュースのロケに参加するレーシングライダーの石塚健選手
正直なところシーズン中の方が色々なプレッシャーは少なく、気持ちは楽というのが本音。レースのないシーズンオフは、物足りなさも感じてしまいます。
その分シーズンインに向けてしっかりと準備をしたいと思うし、オフはオフにしかできないことを頑張りつつ、楽しみながら自身の充電期間にできるのが理想です。
どうでしたでしょうか?「へー、面白い」位には、思ってもらえたら幸いです(笑)
結構リアルにこういう事を話す機会はないので、少し恥ずかしい気もしますが、これがレーシングライダーである僕の場合のシーズンオフでした!
引き続きシーズンオフの活動を頑張って、今季の準備をしていきたいと思います。それでは!
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