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「2024年シーズンはどうだった?」 MotoGPに参戦する日本人ライダーたちの通知表

バイクのニュース / 2025年1月29日 21時10分

2024年シーズンのMotoGPを戦った6名の日本人ライダーに、自身の通知表をつけてもらいました。それぞれ、どのように自分を評価したのでしょうか。

■本人に聞く、2024年シーズンの自己評価

 2024年シーズンのMotoGPでは、Moto2、Moto3クラスを含め全6名の日本人ライダーが戦いました。彼らにとって、2024年はどのようなシーズンだったのでしょうか。最終戦ソリダリティGP・オブ・バルセロナの決勝レース後、各ライダーに1年を振り返って、自分に通知表(5段階評価)をつけてもらいました。

■Q.「2024年シーズンを、5段階評価で通知表をつけるなら?」

※記事中の参戦クラスや所属、ランキング等は、全て2024年シーズンのものです。

【MotoGPクラス】
・中上貴晶選手(イデミツ・ホンダLCR)
ランキング:19位
ベストリザルト:11位(アラゴンGP決勝レース)

「うーん……、そうですね……。2.5!」

 2024年シーズンもホンダが苦戦したため、必然的に中上選手も苦しいシーズンを強いられることになりました。ランキングもレギュラーライダー22名中19位でしたが、じつは、ホンダライダー4名の中では2番手なのです。このランキングからも、中上選手と言うよりも、「ホンダが」苦戦していた状況が分かります。

中上選手にとってレギュラーライダー最後の日本GPは、スペシャルヘルメットで臨んだ中上選手にとってレギュラーライダー最後の日本GPは、スペシャルヘルメットで臨んだ

 中上選手は、2024年シーズンをもってレギュラーライダーを引退しました。2025年からは、ホンダの開発ライダーという新しい役割を担います。すでにその仕事に大きな意欲を見せており、2月にマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行なわれる開幕前の公式テストには、走る予定はないものの、レギュラーライダーの意見を吸い上げるために現地に行くということです。

 本来は、「2.5」をつけた理由も聞きたかったところですが、この話を聞いたのは最終戦ソリダリティGP後の囲み取材、つまり中上選手の引退レース後だったので、質問が非常に多く、時間切れだったのでした……。

【Moto2クラス】
・小椋藍選手(MTヘルメット – MSI)
ランキング:チャンピオン
ベストリザルト:優勝(カタルーニャGP、オランダGP、サンマリノGP)

「4です!」

「タイトル獲得に重要なポイントだったり、自分が頑張ってきたことは良かったんじゃないかなと思います」

 2024年シーズン、小椋選手はMoto2クラスでチャンピオンに輝きました。日本人ライダーとしては、2009年に250ccクラスでチャンピオンを獲得した青山博一さん(現ホンダ・チームアジア監督)以来の快挙です。

 しかし、本人の評価は5点満点ではありませんでした。

小椋藍選手は、タイGPで悲願のMoto2世界チャンピオンを獲得小椋藍選手は、タイGPで悲願のMoto2世界チャンピオンを獲得

「例えば、(アロン・)カネトがずっと調子が良かったら、最後はもう少し厳しい戦いになっていた(※カネト選手はランキング2位)」とのこと。どんなシーズンにも、課題はあるということですね。

 2025年シーズンより、小椋選手はMotoGPクラスにステップアップします。アプリリアのインディペンデントチーム「トラックハウスMotoGPチーム」から最高峰クラスを戦います。

・佐々木歩夢選手(ヤマハVR46マスターキャンプ・チーム)
ランキング:26位
ベストリザルト:12位(アラゴンGP)

 佐々木選手は、マレーシアGPの金曜日午前中のセッションで転倒し、右手首と右足を骨折したため、マレーシアGPと最終戦ソリダリティGPを欠場しました。そのため、通知表を聞くことはできませんでした。

 2024年は佐々木選手にとって、Moto3からMoto2にステップアップした1年目のシーズンでした。Moto2マシンへの適応に苦戦していましたが、シーズン後半戦に入って、成績を上げつつあったところでの負傷、欠場でした。

 2025年はチームを移籍し、「RW – Idrofoglia Racing GP」からMoto2に参戦します。ちなみに、2024年はゼッケンナンバー「22」を使用していましたが、エントリーリストによれば、2025年は2023年まで使っていた「71」に戻るようです。

【Moto3クラス】
・古里太陽選手(ホンダ・チームアジア)
ランキング:10位
ベストリザルト:2位(ドイツGP、マレーシアGP)

「3だと思います。かなりミスもしたので、それを克服しないと4、5にはならないと思います」

「(2025年は)安定して速く走れるように頑張ります。逆に、2024年にミスをせずに2025年に気づいていたら遅かったでしょうね。だから、今やらなければいけない、必要なミスでもあったと思います。そこから学べたことは大きいので、良かったです」

「速さの面では良かったと思いますし、スピードも上がったと思います。3回だけでしたが、表彰台も獲得できました。勝てなかったのは悔しさが残りますけど、ポール(ポジション。予選1番手)も1回獲得できました。良い成績で終われたところもあったし、その他のレースで学べることが多かったので、(2024年は)良いところはあったと思います」

 2024年のホンダのマシンがストレートで他メーカーに後れをとっていたため、それをスリップストリームを使ったり、自分のライディングやレース戦略でカバーしながらの戦いでした。

古里太陽選手は、マレーシアGPの2位を含め、2位を2回、3位を1回獲得した古里太陽選手は、マレーシアGPの2位を含め、2位を2回、3位を1回獲得した

 古里選手は、2025年も「ホンダ・チームアジア」からMoto3に参戦します。古里選手は「チャンピオン争いはしないといけないと思う」と、タイトル争いに意気込みを見せています。

・山中琉聖選手(MTヘルメット – MSI)
ランキング:11位
ベストリザルト:3位(イタリアGP)

「2.5です。納得いかないところや反省しないといけないところもあるので。それは冬の間に研究したいです。結果のアップダウンもあった。序盤はけっこう良かったんですけど、ノーポイントも4、5戦くらい続いてしまいました。本当は2点だけど、表彰台でおまけして、2.5点ですね」

「最終戦では、僕がシーズン序盤からずっとやりたかったようなブレーキでの動きができました。また、1人で走ることができたときもあったので、それは2024年の良かったところかなと思います」

 2024年はコンスタントに表彰台が見えるポジションで戦い、イタリアGPで3位を獲得しました。これが、山中選手にとって、世界選手権で初めての表彰台獲得でした。

 山中選手は、2025年も2024年と同じチーム「MTヘルメット – MSI」から参戦します。2020年からMoto3で戦い続ける山中選手ですが、同じチームから継続参戦するのは今回が初めてとのこと。「最終戦を終えた状態から(2025年を)始められる。それが一番大きいかなと思います」と、2025年への期待を込めていました。

・鈴木竜生選手(リキモリ・ハスクバーナ・インタクトGP)
ランキング:14位
ベストリザルト:6位(アメリカズGP)

「3です。序盤は(バイクの)乗り換えにかなり苦労しました。サンマリノGPあたりからライディングとバイクがかみ合ってきて、良い形で走れていたんですけど、今度はバイクサイドに不運、うまくいかない部分がかなり多くなってしまったんです。かなり残念です」

「ただ、最終戦は2024年2回目の開催となるカタルーニャでしたが、確実に自分の走らせ方が良くなっていました。それは評価できると思います」

 ホンダからハスクバーナへのバイクの乗り換えに苦戦した、と鈴木選手は言います。終盤はマシントラブルもありました。最終戦でも、マシントラブルで後退を余儀なくされたのでした。

 2025年について、鈴木選手は「まだ決まっていない。わからないです」と語っていました。

※ ※ ※

 2025年シーズンは、MotoGPクラスに小椋選手、Moto2クラスには佐々木選手に加え、新たに國井勇輝選手が参戦します。Moto3クラスには古里選手、山中選手が継続参戦となり、全5名の日本人ライダーがエントリーします。

 開幕戦は、2月28日から3月2日にかけて、タイのチャン・インターナショナル・サーキットで開催のタイGPです。

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