思い出のタイヤが生まれ変わる!? 異色の職人が作り上げる「あなただけのカバン」
バイクのニュース / 2025年2月2日 21時10分
サイクリストの愛車のタイヤには、一緒に走ったたくさんの思い出が詰まっています。そのタイヤが、世界にひとつだけの「カバン」として生まれ変わる──。それを実現してくれるのが、異色の経歴を持つ職人・綱田誠さんです。
■ひと目見ただけで惹きつけられる、圧倒的な個性
自転車で目標を達成したレースや、パンクに泣いた痛い経験。サイクリストにとって、タイヤには数々の思い出が刻まれています。しかし、タイヤは消耗品。いずれ捨てられてしまう運命にあります。『綱田誠ローカルデザインスタジオ』は、そんな思い出のタイヤをあなただけの「カバン」や「リュック」に生まれ変わらせてくれます。
かつて自転車の足元を支えたタイヤが、カバンの底に縫い込まれています
自転車のタイヤが縫い込まれた個性的なカバンを見ると、元々そのために生まれてきたのではないか、と思えるほどタイヤがカバン全体に馴染みながら、しかしデザインに強烈なインパクトを加えています。
以前は自転車の足元を支えていたタイヤが、カバンのデザインの一部となって生まれ変わっているのです。
このカバンを作成しているのは、綱田誠さんです。タイヤ以外にも、使われている素材のほとんどがリサイクル品で構成されています。メインの生地には、主に現場での役割を終えた消防ホースの廃材が使われています。頑丈かつ、もちろん防水性能が完璧な消防ホースは、これ以上ない素材なのです。
他にも、シートベルトやエアバッグ生地などの自動車部品や、デニムの切れ端など、通常は廃棄される様々な素材が、カバンとして生まれ変わっています。
全ての工程は手作業です。そのため、好みのオーダーで、世界にひとつだけのカバンやリュックを作ってもらうことができます。MTBのブロックタイヤでも、ロードバイクのスリックタイヤでも、思い出のタイヤをカバンに組み込むことができるのです。
見るたびにサイクリングの思い出が蘇るあなただけの一品は、自分へのご褒美としてはもちろん、自転車が大好きな人へのプレゼントとしても喜ばれるでしょう。
■異色の経歴を持つ職人・綱田誠さん
綱田さんの作業場兼販売店舗のスタジオは、熊本県宇城市にあります。そこはまるで、大人の秘密基地といった巨大な倉庫です。
まるで「大人の秘密基地」のような綱田さんのスタジオ
他に類を見ない個性的なカバンを制作する綱田さんは、小さい頃から勉強はできなかった、と言うより勉強は好きではなかった代わりに、子供の頃からいままで、「遊び」を通して多くのことを経験してきたと言います。
生まれ育った宇城市の海岸線で、山ほどカニを取る方法を模索したり、自転車で薩摩半島往復最短時間走行にチャレンジしたり。好きだったハム・ソーセージ作りを始めて試行錯誤の末、無添加で最高の逸品を自らの手で完成させてしまったこともありました。
一度のめり込んだら、とことん突き詰める。そしてまた次の探求の旅に出る……。モノづくりの知見の深さ、多様さは、スタジオの中を見ればすぐに理解できます。
綱田さんが生み出す作品の「素材」がところ狭しと並ぶ巨大な倉庫は、その中にある作業場も2階のフロアも、自ら作ってしまったとのこと。じつは、建物の改装といった大工のような仕事も請け負っています。
料理も得意な綱田さんは、給湯器の廃材を利用してBBQのスモーカーも作成。イベントではスモーカーを持ち込んで、自ら肉を焼いて提供することもあるそうです。
ほかにも、仕事としてきた業種は本当に多様です。バイクやクルマのカスタム、腕時計の修理、看板・暖簾・書画の制作や、少し変わったところではモデルとして、ファッションショー、CM、雑誌、TV出演なども行っています。
ヨットレースの参戦をはじめ、登山、釣り、乗馬、自転車など、様々なアウトドアスポーツを経験してきました。
たくさんのことに真っ向からチャレンジしてきたこと。これが綱田さんの唯一無二の武器なのです。
これは何かに生まれ変わるのではないかと、あらゆるものに対して敏感に反応するアンテナと、それを形にしてしまう引き出しの数が並外れているのです。
こうして現在、綱田さんがたどり着いたのが、廃材を利用したカバン作りでした。
■「カバン作りは、すべて独学です。」
綱田さんのカバンは、週末のスタジオで、または出店イベントで購入することができます。そしてもちろん、自分の好みや用途に合わせたオーダーメイドも可能です。「このパーツを使って、こんなカバンを作れないか?」というアイデアを持ち込むことも歓迎とのこと。
VELOFLEXのタイヤがデザインとして完璧に馴染んでいます
「お客さんからアイデアをもらうことも多いですね」と語る綱田さんは、一見難しそうなオーダーにも、これまで培った経験を余すことなく注ぎ込み、美しい「作品」として形にしてきました。
「行き詰まったら、寝るんです。寝ている時は余計なことを考えず、翌朝にはこれまでの経験が自然と形になってアイデアが降りてくるんですよ」
柔道に取り組んでいた幼少期から運動に親しみ、いまでも筋力トレーニングを日課とする綱田さんですが、その長身と鍛え抜かれた体型からは、とても60歳を超えているとは思えません。
「筋トレは良いですよ。ベンチプレスを上げようとする一番きつい時、人間の考えはシンプルになる。極限状態では余計なものがそぎ落とされて、解決策が見つかったりするんです」
織田さんは通常は捨てられてしまう廃材に新たな命を吹き込み、誰もが欲しいと思う「作品」に昇華させるのです。
愛車との思い出が詰まったタイヤを、長く使えるカバンとして生まれ変わらせ、そのカバンとともに新しい思い出を紡ぐ。綱田さんはそんな「あなただけのカバン」を制作しているのです。
作品のバリエーションは無限大です。より詳細な商品情報や、スタジオの開店日、イベントへの出展情報は、「綱田誠ローカルデザインスタジオ」ホームページからチェックしてみてください。
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