1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

見た目にビビるな! 体で感じろ! トライアンフ「ROCKET 3 STORM R」はビジュアルと乗り味のギャップ萌えモンスターバイク

バイクのニュース / 2025年2月8日 20時10分

毎月の8日がつく日は『高梨はづきのきおくきろく。』。バイク女子の高梨はづきさんが試乗した、トライアンフ「ROCKET 3 STORM R」をレポートしてくれました。

■トライアンフ初体験はまさかの「ROCKET 3」

 皆さんこんにちは、バイク女子の高梨はづきです!

 今回のコラムではTriumph(トライアンフ)からラインナップされている、量産バイクとして世界最大排気量を誇るモンスターバイク「ROCKET 3 STORM R(ロケット・スリー・ストーム・アール)」の試乗記をお届けしていくよー!

 海外メーカーのラインナップを見ると、まだまだ乗ったことがないバイクが沢山あるわたし。今回紹介するトライアンフも、実は”はじめまして”のメーカーで、ずっと気になっていたんだよね。

 まず初めに乗らせてもらうとしたら、やっぱりストリートに映える人気の「スクランブラー」か、もしくは伝統的な「ボンネビル」がわたしのファーストトライアンフになるのかなぁ? とワクワクしながら当日を迎えたのだけど、まさかそこにロケット3が待っているとは、誰が予想したでしょう!!

 ロケット3の特徴といえば、なんといっても排気量! バイクでは常識外れの2458ccを誇るまさにモンスターといってもいいバイクなんだよね。

 ロケット3は3気筒エンジンなので、排気量で割ると1気筒あたり約800cc。そう考えると、大型バイク3台分ものパワーが、バイクひとつのエンジンに詰まっていることになる恐ろしいバイク。

 しかも2458ccという排気量は、グレードにもよるけどトヨタのアルファードやエスティマ、日産のキャラバンなど、街中でよくみかける大きな乗用車と大体同じ排気量なのもすごい。クルマと比べると、なおのこと大排気量なのが伝わるよね。

 わたし的に3気筒っていうのも好みで、2気筒よりもトルクフルなこと、さらに4気筒の伸びやかさをも受け持つちょうどいい塩梅なのが特徴だよ!

トライアンフ「ROCKET 3 STORM R」とバイク女子の高梨はづきさんトライアンフ「ROCKET 3 STORM R」とバイク女子の高梨はづきさん

 さて、トライアンフの歴史を知らなかったので、これを機に調べてみた。

 大まかに書き出すと、1885年に貿易会社を設立したのがはじまりで、すぐさま自転車産業に加わってトライアンフ・サイクル・カンパニーを設立。

 自転車販売が軌道に乗った1902年にバイク市場にも踏み出し、トライアンフのバイク第一号が世の中に発表されたんだって。

 すると、実用的かつ多くの人々が購入できる価格帯で経済的だと、大衆の支持を得て大ヒットを記録。一時は戦時需要もあり、イギリス国内を超えて世界一のバイクメーカーにまで成長したんだとか。

 バイクメーカーとしては120年以上の歴史を持つ老舗として、今でも伝統を大事にしながら魅力的なバイクを世に出し続けているんだね。

 そんなトライアンフの歴史を知ったところで、ロケット3に戻って周囲をグルーっと見回してみる。

丸目2灯のヘッドライトには、中心にトライアンフの頭文字である「T」のエンブレムロゴが施されていて細部までおしゃれ丸目2灯のヘッドライトには、中心にトライアンフの頭文字である「T」のエンブレムロゴが施されていて細部までおしゃれ

 丸目2灯のヘッドライトには、中心に“Triumph”の頭文字である「T」のエンブレムロゴが施されていて細部までおしゃれ。

 顔まわりのデザインは、なんだか瓶底メガネを掛けているおじさんみたいでかわいいね。この特徴的な顔つきは記憶に残りやすいかも。

 全体的にマットブラックに統一されていて、まとまりのある仕上がり。そしてエンジン周りには、みっちりフレームに収まった2458cc縦型エンジンが存在感を発揮していて、そこから周っているエキパイからマフラーへの取り回しには、モデル名さながら本物の宇宙ロケットのような造形美と力強さを感じるね。

 わたしの感性でいわせてもらえば、エキパイは昆虫の足のようにもみえるし、マフラーの先端にかけては切り出し方がお正月に飾られる門松を連想させられて、なんだか縁起も良さそう? 

 見る角度を変えるだけでいろんな表情がみえてくるので、排気量に驚かされるばかりではなく、いろんな発見があって楽しいバイクという印象でした。

■「ROCKET 3」が意外にのりやすかったその理由

 ではさっそく(おそるおそる)またがってみるよ!

 シート高773mmの設定は、着座位置に気をつければわたしの身長(158cm)でもカカトまでしっかり接地。低身長の方だと、こういう車格のあるバイクって購入する選択肢から外れてしまいがちだけど、こうして車高が低い設定だと乗れる可能性が高まるからありがたいよね。

 でもよく考えたら、車重が必然的に重くなる分、安定性を重視して車高も低くしなくてはならない超大排気量のバイクって、低身長ライダーには実は狙い目なのかも?

 車重は驚きの317kgと、わたしが試乗したなかで最も重い車体なんだけど、これだけ重いと普段の感覚で、片足でスタンドから上げるのは難しい。

 思い切りよく勢いをつけて「せーの!」でグイッと引っ張り上げたら、わたしでもやっと立ち上げることに成功!

 初めだけ少しのひと苦労はあるけど、1度起こせてしまえば、あとは何度やっても出来るようになってしまうもの。我ながら、このバイクを自力で起こす事ができるのかと、感心してしまった。人間なんでも順応してしまうものだね!

 ハンドル幅は広めだったので、物理的には動かしやすいはずなんだけど、停車中にハンドルを振ろうとしたら重すぎてあまり動かせなかった。

 女性ライダーをはじめ非力な人には、取り回しでちょっと大変なシーンもあるかもしれないというのも、念の為追記しておこう。

トライアンフ「ROCKET 3 STORM R」の足付き(身長158cm)トライアンフ「ROCKET 3 STORM R」の足付き(身長158cm)

 では、お待ちかねのエンジン始動いってみよう!

 セルボタンを押すとブルンとハンドルが揺れる。排気量の大きさから想像していたような怪物的な音色ではなく、街中で聞いても特に振り向かないような始動音とアイドリング。

 肩透かしを食らったので、気軽にアクセルを空吹かししてみると、重低音がブワーンと唸って驚いた。まさにクルマ、いやトラックのような音色で、目を瞑っているとトラックが走っているんじゃないかと勘違いするくらいすごい排気音だ。

 わたしの愛車である250cc単気筒のバイクとはちょっと格の違う、大迫力の音が空気中に響き渡る感覚で、これにはびっくり!

 ちなみにマフラーの音の大きさに関しては、ヨーロッパ規格(Eマーク)が加わったことによって、キツかった日本の規制も緩くなり、多少マフラー音が大きくても車検には引っ掛からなくなったそう。

 では、実際に走り出していこう! 自分の心臓の音なのかバイクからの鼓動なのか、とにかく気持ちが高揚するまま、徐々にクラッチをつなげていくと驚くほどスムーズに走り出してくれた。

「大型車は走り出してしまえば?」とよく言うけど、このロケット3ストームアールも例外ではなく、車体の重さを感じることがなかった。

 その後の安定性も申し分なく、またがる前は乗りこなせるか不安だったけど、それも一瞬で吹き飛ばしてくれるバイクの寛容さに感動。

 ストレートでの走行は、かなり快適に走りを楽しめる感じ。見た目に反してなかなか乗りやすくて、一気に好きになっちゃった。

トライアンフ「ROCKET 3 STORM R」の走りを楽しむバイク女子の高梨はづきさんトライアンフ「ROCKET 3 STORM R」の走りを楽しむバイク女子の高梨はづきさん

 タイヤは、標準で前輪150/80 R17 V、後輪240/50 R16 Vとかなり太い。コブラのマークが施された幅広タイヤが四角くペタッと地面に着いているんだけど、タイヤが太くなると接地面積が増えるから路面に伝えられるパワーが大きくなるおかげで、直進安定性は抜群に感じたよ。

 ただし、カーブ走行時は特にハンドルだけだとなかなか曲がっていかないので要注意。身体と一緒に曲がりたい方向にしっかり重心を移動させることで綺麗に曲がれるのだけれど、少し傾けていくと車体の重さも相まって勝手に傾くような感覚。

 右左折は余裕でできたけど小回りに関しては、わたしの技量で試乗時間内にマスターするのは厳しかった。でも1日中楽しめる時間があれば、もう少し上手く乗れる感覚はあったかも。うーん、もう少し乗っていたかったー!

 日常使いでいうと街中では2速で十分なので、ガチャガチャ変速しなくていいのは楽。ストレート走行が長い場合は3速で、4速は高速道路に乗ることがなければ使うことは少なそう。

 排気量を使い切るって意味では日本の公道においては中々難しいのかもしれないけど、ガンガン回さずともゆったりクルージングにはもってこいのバイクだね!

 しかもオートクルーズ機能が備わっているから、高速道路では切り替えて乗るのも楽しめそう。

 その他にも、路面に適した走行モードをそれぞれ切り替えることができたり、シガーソケットも標準で付いているから汎用パーツをつければスマホの充電なども可能。

 ツーリング中にスマホの電池が切れる心配もなく、バイクの性能に身体を任せていたらどこまでもいけてしまいそう。

 気になる点を挙げるとすれば、ニーグリップした時にふくらはぎがマフラーに当たって熱い。大型車両あるあるでもあるけど、ヒートシールドが付いていてもエンジンの発熱量が高いので、輻射して足に伝わって熱く感じるんだ。レザーのパンツを履くなど対策がおすすめだよ! 

 それからリアブレーキがすこし効きにくく感じたかな。モンスターバイクを小排気量と比べるのは野暮な話なのだけど、車重があるから効き目が弱く感じるのかもしれない。

 ロケット3に乗るときは、前走車と十分に車間距離を空けつつ、制動距離(ブレーキが効き始めてから停止するまでの距離)のことも考えて、余裕を持って走るのがいいね! 

 次はロケット3でどこまで快適に乗っていられるかロングツーリングに出かけてみたいなー!

 ということで本日はここまで。また8の付く日にお会いしましょう!

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください