「仕事=趣味」の20代会社員が、リモート会議で見つけた生きがい

bizSPA!フレッシュ / 2020年7月11日 15時45分

写真

「仕事=趣味」の20代会社員が、リモート会議で見つけた生きがい

 コロナウイルスの拡大による外出自粛期間中は、様々な行動が制限されましたが、そんな中でも新たな生きがいを見つけた人もいるようです。

自宅 ワーク

※画像はイメージです(以下同じ)

 マーケティング関連の企業に勤めている中西大貴さん(仮名・29歳)がそれに巡り合ったのは、リモートワークに切り替わっても忙しい日々を送る中でのことでした。

◆リモート会議中に落書きをしていたら…

「これまでは特定の趣味を持っていませんでした。仕事柄、担当する業界の最新の動向を得る必要がありますし、自分の課題を洗い出して分析する時間なども欠かせないので、なかなか時間が作れなくて……。でも最近そんな生活が一変するようなきっかけがありました」

 オンラインでの打ち合わせ中に、「昔好きだったこと」をふと思い出したそうです。

「同じチームのメンバーの報告を聞いていたんですが、聞き流せる内容だったので、落書きを始めたんです。普段はそんなことしないんですが、リモートだと手元が見えないのもあってやっていたら、それが無性に楽しくて……」

 中西さんは、高校時代の頃まで、暇があるとノートに漫画を描いて過ごしていたそうです

◆漫画家になりたかった過去

漫画家

「漫画家になりたいと思ったこともあったんですが、その道で食べていけるのはほんの一握りだけだろうと考え、本気になる前に諦めてしまったんです。大学に進学してからは、どうせ身にならないので半ばふて腐れて一切漫画を描かなくなりました

 とっくに忘れていた「絵を描く楽しみ」が蘇ったのは、中西さんにとって予想外でした。

「よく考えれば、今はきちんと食べていける仕事についているわけですし、漫画家になれないからといって、絵を描くことすらやめる理由もないことに気づいたんです」

 そう思うようになったのは、同期とのある出来事も関係していたのだとか。

◆楽しい時間ではあるものの…

「打ち合わせ中に描いた上司の似顔絵を同期とのリモート飲み会で見せたら、特徴をよく捉えているとみんなが褒めてくれたんです」

 取りつかれたように仕事に没頭してきた中西さんでしたが、それ以来、絵を描くことに時間を割くようになります。しかし楽しい反面、危機感は常にありました

「ペンタブをはじめとするツールも一通り揃えて、GWは漫画ばかり描いて過ごしました。これまで自己研鑽(じこけんさん)に当てていた時間を削って描いているので、必然的にビジネスマンとしての成長は鈍化することになりますよね……」

◆絵を描かないと眠れなくなってしまう

イラスト

 そこで、仕事の予習時間もうまく作れないか、試行錯誤することになった中西さんでしたが……。

「自己研鑽の日と漫画を描く日を分けて、バランスを取れないかやってみたんですが、何も描かなかった日は、ベッドに入ると気持ち悪くて眠れないんです。でも1日で両立しようとすると、どうしても先に漫画を描いてから自己研鑽という流れになってしまう。結局、それだと絵ばかり描いて学習時間がとれないんです」

 どうしたらバランスを保てるか悩んでいた中、モヤモヤが吹っ切れた出来事があったそうです。

「落書きを褒めてくれた同期から、SNSのアイコン用に似顔絵を描いてくれないかと頼まれたんです。彼は僕が書いた似顔絵をいたく気に入ってくれて、同期の紹介で多くの人から頼まれるようになりました。皆喜んでてくれて、無料では悪いと制作料も払ってくれたんです

 上司に褒められたり、お客さんに喜んでもらえるよりも、絵を褒められる方が格段に嬉しかったという中西さん。仕事に支障をきたす可能性も否めないそうですが、とりあえず満足するまでやり切ってみようと思っているそうです。

特集 20代のおうち時間改革

<TEXT/和泉太郎 イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

【和泉太郎】

込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング