富士そば「冷製コンポタそば」を実食。コラボの経緯をポッカサッポロに聞く

bizSPA!フレッシュ / 2020年7月22日 8時45分

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これが「冷製コーンポタージュそば」だ。黄色があざやか

 まだ夏本番とはいえないものの、すでにジメジメとした暑さで心身ともに疲弊している人も多いはず。そんな夏を快適に過ごすために欠かせないのが、暑さを和らげてくれる「冷感メニュー」だ。

富士そば

今回、筆者が訪れた「名代 富士そば」三田店

 そうめん、冷製パスタ、ラタトゥイユなど冷感メニューは数多く出回っているが、そんななかでも異色のメニューとしてSNSでバズっている逸品がある。

 首都圏を中心に立ち食いそばチェーンを展開する「名代 富士そば」と、食品・飲料メーカー大手・ポッカサッポロフード&ビバレッジのコラボによって誕生し、7月10日より発売中の「冷製コーンポタージュそば」だ。

◆食べる前はかなり疑心暗鬼だった

 コーンポタージュそば? と聞くと、かなり違和感あるが、これは、ざるそばにポッカサッポロの「じっくりコトコト 冷製コーンポタージュ」の液体と「じっくりコトコト 濃厚コーンポタージュ」の粉末タイプをかけたもの。料金は420円(税込)で、富士そば代官山店・歌舞伎座前店・代々木店・大井町駅前店・三田店の全5店舗限定で販売している。

 和風のそばと、洋食のコーンポタージュの組み合わせが調和するのか疑問だが、ネットでは「意外と美味しい」「天かすがクルトンの代わりになっている」など予想外に好評。しかも、わざわざスーパーで乾麺とポタージュ缶を購入し、自宅でアレンジメニューを作成する人までいる。

 果たして本当に美味しいのか……。疑心暗鬼になりながらも、今回、筆者は富士そば三田店で実食してみることにした。

◆粉末コーンポタージュがそばにオン

 店頭に到着。店外に設置された券売機に近づくまでもなく、自動ドアに張り付けられた「冷製コーンポタージュそば」の青いポスターが目に飛び込んでくる。

富士そば

一瞬どきっとする組み合わせのポスター

 このメニューの存在を知らなくとも、興味本位で頼んでしまった人もいるのではないか。なんて思いながら、さっそく券売機で食券を購入し、カウンターにて注文。

富士そば

右上の目立つところに食券スイッチがある

 提供スピードの速さに定評のある富士そば。注文から1分とかからずに、「冷製コーンポタージュそば」が現れた。

富士そば

これが「冷製コーンポタージュそば」だ。黄色があざやか

 やはり、事前の情報通りかなりインパクトのある見た目になっている。粉末のコーンポタージュがふりかけのような形でそばにのっていることにも驚かされた。

◆コーンポタージュの甘みを感じる

 それでは、いよいよ実食してみよう。

富士そば

リフトアップするとこんな感じ。麺にポタージュがからまる

 一口目を口に運んだのだが、素直に「あれ、美味しい」と思った。コーンポタージュの甘みが口の中に広がり、そこにほんの少しそばの風味も感じられる。しかしそばとコーンポタージュの味がケンカすることはなく、コーンポタージュ中心の料理になっているという印象を受けた。もちろん冷たさもバッチリ感じられ、冷感メニューとしても合格だ。

 一方、食べ続けていくとコーンポタージュの濃い味が少ししつこく感じられてしまうのも事実で、完食直前には飽きがきてしまった。

 また、そのまま食べてしまうとコーンポタージュの粉末がかかっている部分は味が濃く、その他の部分は味が薄くなってしまうので、見た目を気にしないならば食べる前によく混ぜることをオススメする。

◆「良い違和感」のあるメニュー

 驚きの見た目と、コーンポタージュらしさを生かした味が興味深かった「冷製コーンポタージュそば」。しかし、「そば×コーンポタージュ」という異色のコラボは、なぜ実現したのか。

 ポッカサッポロフード&ビバレッジ事業統括本部スープ食品事業部、有馬忠宏副部長に話を聞いた。

――なぜ、そばとコーンポタージュをかけ合わせるという発想に?

有馬忠宏(以下、有馬):もともと、日本で冷製のスープ市場はなかなか定着しませんでしたが、ここ数年でようやくお客様に受け入れられてきたので、これをさらに一般的にしたいと思いました。そんな時、SNSでそばとコーンポタージュをかけ合わせたアレンジレシピを見て、「いい意味の違和感」を覚えました。話題性もあり、日本になじみのある料理なので、これは商品にできると思ったんです。

――相手に富士そばを選んだのはなぜでしょうか。

有馬:知名度の高い外食チェーン店だったことに加えて、お手軽に味わってもらいたいという思いから話を持っていきました。もともと富士そばさんはタピオカをいくらに見立てた斬新なメニューを作っていたことも個人的に知ってはいました。もしコラボできて、商品が実現したら、単純に面白いし、食べに行きたいという思いもありました。

◆社内では反対意見も…

富士そば

ポッカサッポロの有馬副部長

――かなり斬新なコラボに、社内での反対意見などはなかったのですか。

有馬:それはありましたね。特に上層部から「そんなことをやっていいのか?」と問われました。ただ、開発を担当した社員の「キワモノというほど変なメニューではないし、これなら面白いと思っていただける」という声もあり、最終的にはゴーサインが出ました。

――世間やお客さんの反応は?

有馬:発売以来、テレビ局からも取材が入り、かなり注目していただいています。お客様からは「驚いた」という声もありましたが、実際に冷製コーンポタージュ缶を購入して、自宅で作ってみた方も多かったみたいです。全体的に反応は良かったので、店頭でもレシピを紹介してポタージュ缶を販売する戦略も立てています。

――今後の展望を聞かせてください。

有馬:お客さんの反応次第ですが、今後は全店展開を視野に入れ、同時に暖かいコーンポタージュを使ったそばなども商品化できればと思っています。また、コロナ下で苦しんでいる外食店を中心に、いろいろなお店とのコラボも検討中です。

◆ほかにもある冷感メニュー

 今回、斬新なコラボにこぎつけたポッカサッポロと富士そば。どちらも前例のないチャレンジに意欲的な姿勢を見せているので、今後の商品展開に注目だ。「冷製コーンポタージュそば」のほかにも、さまざまな冷感メニューがあるので一部を紹介する。

■「冷やし味噌汁」
味噌汁を冷やして味わう「冷やし味噌汁」は夏場にオススメのメニュー。味噌汁は発汗によって塩分が失われがちな夏の気候と相性もよく、夏野菜を使ったアレンジも面白い。

■「冷やし唐揚げ」
福岡ではご当地グルメとして親しまれる「冷やし唐揚げ」も夏場に食べたい一品。ビールやサワーといったお酒との相性も抜群で、主食としても肴としても楽しめるだろう。

■「冷やし茶碗蒸し」
旅館での定食には必ずと言っていいほどついてくる茶碗蒸し。本来は温かいが、数年前から冷やしたものがネット通販などで購入可能。食欲の落ちる夏にうれしい冷たいごちそう。

 忙しいところ人でもサッと食べられる冷感メニューは、夏バテ気味の心身を癒してくれるはず。この機会にチャレンジしてみてはいかがだろうか。

<TEXT/齊藤颯人>

【齊藤颯人】

上智大学出身の新卒フリーライター・サイト運営者。専攻の歴史系記事を中心に、スポーツ・旅・若手フリーランス論などの分野で執筆中。Twitter:@tojin_0115

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