掃除のプロが教える「家電製品を掃除するコツ」。エアコンは室外機周りを!

bizSPA!フレッシュ / 2020年12月28日 8時46分

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掃除のプロが教える「家電製品を掃除するコツ」。エアコンは室外機周りを!

 年末になって大掃除でもしようと考えたのはいいものの、忙しい20代ビジネスマンは、実際やろうとしても面倒くさくて後回しにしがち。しかし、そこでスルーしてしまっては、新年を汚い部屋のまま迎えることになる。

エアコン

※イメージです(以下同じ)

 そこで、忘れがちな家電製品の掃除の仕方や、最低限ここだけは清潔にしておきたいポイントなどをプロの目から伝授してもらった。

◆【エアコン】フィルターと室外機周りのお掃除を!

 延長保証サービスを提供するテックマークジャパン株式会社の家電スペシャリスト(総合家電エンジニア)本多宏行氏は、「家電製品の掃除を怠ると、余計な電気代や故障の原因になることもある」と語る。

 まずはこれからの寒い時期にフル活用するであろう「エアコン掃除」のポイントだ。

「特にエアコンの使用頻度が増える夏と冬の時期は、2週間に一度を目安としてフィルターの掃除を念入りに行うことが重要です。消費電力の削減にも貢献できます。フィルター自動掃除機能が搭載されたエアコンであっても、フル稼働する時期であれば2週間に1度を目安に掃除機でホコリを吸い取ったり、水洗い可能なタイプであれば水洗いをしたりするなど、取扱説明書を熟読して正しくお手入れしましょう

 室内の空気に含まれる熱を奪った冷媒ガスは、配管を通じて「室外機」に運ばれ、外気を大量に吸い込みながら熱交換器で冷却される。この「室外機」の手入れも欠かせない。

「室外機は周りから大量の外気を必要としますので、風通しの良い場所に設置されていますが、その周辺に自転車や花壇などの遮蔽物を置いてしまうと、正しく外気を吸い込むことができなくなり、余計な電力を必要としてしまいます。室外機の周辺の整理整頓やお掃除もこのタイミングでやっても良いかもしれません」

◆【冷蔵庫】汚れたらすぐに拭き取ることが鉄則!

冷蔵庫

 続いては、食料品の出し入れなどで汚れがちな「冷蔵庫」の掃除。本多氏によれば「外装や内装に限らず、汚れたらすぐに拭き取ることが鉄則」だという。

「特に、冷蔵庫内の汚れは冷気によって固まってしまうと厄介です。食用の油汚れは合成樹脂部品(プラスチック部品)のヒビ割れを誘発し、オレンジやレモンなどの柑橘類の汚れは変色を誘発します。柔らかい布に水道水を含ませて、しっかり絞ってから拭き取ってあげましょう。水分が多すぎると汚れが一緒に残ってしまい、サビなどの原因となりますので、充分注意してください」

 また、汚れが落ちにくい場合は、中性の台所用洗剤を希釈して使うとよいそうだ。その際、仕上げには水拭きすることもお忘れなく。

「製氷用の給水タンクは週1回、トレイや棚などの外せるものは3か月に1回を目安としてお手入れすると良いでしょう。また、年末の大掃除は冷蔵庫背面部のお手入れをしてあげましょう。コンセントや冷蔵庫の背面部は空気が対流してホコリも溜まりやすく、床や壁などが黒くなっていることも多いと思います」

◆【電子レンジ】庫内の掃除は「自動洗浄機能」がカギ

 電子レンジは、ガスと電気を問わず、庫内の汚れをしっかり清掃しておく必要があるという。「食材のカスなどが付着していると、電波が乱れて余分な電力を使う原因となります」と言うのは、本多氏。

「食材カスは炭化して最終的に破裂するか発火するなど故障の原因になりますので、充分注意してください。柔らかい布で水拭きするか、汚れが落ちにくい場合は中性の台所用洗剤を希釈して使いましょう。付属しているグリル皿は使用のたびに中性の台所用洗剤で洗うことが大事です。

 食材や調味料が付着していると、コーティング剤を傷つける原因となります。ただし、コーティング剤を傷つけるので、研磨剤を含んだ洗剤や金属たわしなどは使わないでください」

 流行りのスチームレンジには、庫内を蒸気で洗浄してくれる「自動洗浄機能」が備わっている機種も多い。それなら清掃もラクチンだが、「取扱説明書を熟読して正しく活用してみましょう。メーカーによっては、お手入れの時期が近づくとお知らせしてくれる機能がついた製品もあります」とのこと。

◆【洗濯機】取扱説明書を熟読すべし!

洗濯機

 洗濯機は、洗濯脱水槽にこびりついた洗剤のカスなどが原因で黒カビが発生する。黒カビが発生すると、洗濯した衣類にまとわりついたりするため厄介だ。しかし、お手入れの際には注意点がいくつかある。代表的な誤った例は「界面活性剤が含まれた洗浄剤の使用」だという。

「水に馴染みやすい分子と、油に馴染みやすい分子を併せもつ界面活性剤入りの洗剤は、非常に強力な洗浄力を有しています。工業用として厨房設備や調理器具の洗浄にはその性能を遺憾なく発揮すると思いますが、洗濯槽のお手入れに活用することは御法度です。一般的に界面活性剤は泡立ちが多く、洗濯脱水槽のお手入れに活用すると泡があふれてしまい、本来浸入してはならない部位にまで泡が入り込み故障や水漏れなどの原因となります」

 界面活性剤が含まれた洗浄剤の入手方法は難しくないため、「洗浄剤なのだから」とつい活用してしまう人も少なくないのでは……。

「また、洗濯の際に衣類から出る糸くずやゴミなどを受け止めるフィルターや、乾燥の際に衣類から出るリントなどを受け止めるフィルターは、洗濯・乾燥のたびにお手入れすることが大事です。脱着方法はむずかしくないと思いますが、機種によって糸くずやゴミに触れることなく捨てることができるフィルターもありますので、取扱説明書を確認してみましょう」

 水道の蛇口から洗濯機に接続される給水ホースにもフィルターが備わっている。水の出が悪いなどの不具合が生じる場合、ここの汚れが原因として考えられるそうだ。

「一方で、放置されやすい部分の代表格として挙げられるのが排水ホースではないでしょうか。排水ホースには洗剤の残りカスや衣類の汚れに繊維のクズなどが蓄積されます。最悪の場合は詰まって水漏れの原因となるでしょう

 また、機種によっては、黒カビの発生を抑制するための運転コースが備わっている洗濯機もある。「60℃にも達する蒸気を用いて洗浄するため、洗濯脱水層だけに留まらず本体内部の隅々までお手入れしてくれます。蒸気を用いた洗浄となりますので市販の洗浄剤を一切使わず、非常に経済的です」。

◆【加湿器】フィルターやトレイ、給水タンクに注意

 加湿器の汚れは水質によって大きく左右され、こまめにお手入れすることが大事だ。

「加湿フィルターやトレイ、給水タンクなどに付着する水アカや、エアフィルターに付着するホコリを放置していると、本体内部の異常高温や、加湿性能の低下、異臭やカビなどの原因となります

 水アカが取りにくい場合は、酸性洗剤で掃除をするという情報もある。しかし、本多氏によれば、「フィルターやトレイ、給水タンクなど本体内部に位置する部品群への使用はNG」だという。

「酸性のものでお掃除した後、しっかり水拭きすれば大丈夫と考えるかもしれませんが、狭いところに浸入してしまい取り切れなくなり、結果的に各部を損傷させる原因となりますので充分ご注意ください。水道水による水洗いが基本です

 そして、使用後の給水タンクに余った水は、かならず排水のうえタンク内を空にしておき、加湿器の内部に溜まっている残水や結露水も排水して拭き取りを行うようにしましょう。加湿フィルターやエアフィルターは、使用頻度や環境によって異なりますが、1週間に1度を目安に取扱説明書に従ってお掃除すれば間違いないでしょう」

◆【掃除機】フィルターやノズルをこまめに掃除!

掃除機

 これまで1年間、部屋のゴミを吸い込んでくれた掃除機も、年末のこの機会にきっちり磨いて、労をねぎらってあげよう。

「紙パック式掃除機で吸い込んだゴミが紙パックに満タン状態であったり、サイクロン式掃除機で吸い込んだりした、ゴミがダストボックスに満タン状態であったりすると、吸引力が低下するだけでなく、最終的にはゴミやホコリがモーターに侵入して故障の原因となります。こまめにお手入れしてあげましょう」

 さらには、紙パックやダストボックスにゴミが溜まりっぱなしのまま放置すると雑菌も繁殖しやすくなる。

吸い込んだゴミは定期的に捨てて、掃除機本来の性能を充分に発揮できる状態を保ちましょう。モーターが過負荷になることで、大電流による焼損の可能性も否めませんし、無駄に電力を消費してしまいます。大掃除に大活躍する掃除機は、こまめにフィルターやノズルをお掃除して、吸引力低下を防ぎましょう」

<TEXT/bizSPA!取材班>

【本多 宏行(ほんだ ひろゆき)】
テックマークジャパン株式会社クレームチームチーフ。1972年生まれ。大手自動車ディーラーでメカニックを経験した後、1999年同社入社。自動車の修理精査から始め、2000年頃から家電、PCの修理精査業務を開始。幅広い家電製品の専門知識が必要となる「総合家電エンジニア(正式資格名称:家電製品総合エンジニア)」資格を取得。現在、延長保証を利用した修理の精査業務で活躍中

【bizSPA!取材班】

「bizSPA!フレッシュ」編集部の若手記者が、20代ビジネスマン向けに、“身の丈世代”が気になる世の中のホンネを徹底した現場主義で伝えます。

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