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「七光りから始まっている」柄本時生が明かす、将来の野望と兄貴への思い

bizSPA!フレッシュ / 2021年4月10日 15時46分

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「七光りから始まっている」柄本時生が明かす、将来の野望と兄貴への思い

 同世代の俳優の中でも、他とは違う個性を放ち活躍を続ける柄本時生さん(31)。松山ケンイチさん主演のボクシング映画『BLUE/ブルー』では、「ボクシングをやってる“風”になりたい」という微妙な目標からスタートし、次第にボクシングにのめり込んでいく青年・楢崎を演じている。

柄本

柄本時生さん

 松山さん、東出昌大さんと映画『聖の青春』以来、3人で顔をそろえた本作。ふたりの印象を聞くとともに、「二世俳優、七光り」の恵まれた環境から始まった自覚があるという柄本さんに家族のこと、実は最近、羨ましいと感じる(?)という兄・佑さんへの思いを直撃した。

◆「女の子にモテたいから」の動機は分かる

――楢崎は、「ボクシングをやってる“風”になりたい」と言ってジムに入りました。

柄本時生(以下、柄本):親しみの湧くわかりやすいキャラクターですよね。「結局、なぜボクシングをやっているの?」とも思ったり。でも、女の子にモテたいからという動機は分からなくないです(笑)。

――松山さんが柄本さんの出演を推したと聞きましたが。

柄本:いろいろと尾ひれがついてるみたいです(苦笑)。出演が決まってから、ジムに練習に行ったときに偶然お会いして、「僕も、ご一緒させていただきます」と報告したら、「そうなんだー」と言ってましたし(笑)。

◆松山さんは、いつも優しくて大きい

柄本

(C) 2021「BLUE/ブルー」製作委員会

――松山さん、東出さんと、『聖の青春』で共演したコンビが再結集ですね。松山さんと東出さんの印象を教えてください。

柄本:3人組というよりは、お二人がメインでしたからね。お二人に関しては『聖の青春』コンビだなとは思いました。もちろん、また3人でご一緒できる嬉しさはありましたけど。松山さんのことは、昔からずっとファンなんです。10代の頃からずっと作品を追いかけてまして。しかも、松山さん曰く、「僕が一番共演している俳優」だそうで、一緒にいられるだけで嬉しいです。

――大好きな方と共演するというのはどういう感覚なんでしょうか。

柄本:「こいつダメだな」と思われたくない気持ちはちょっとだけありますね。

――裏で「直に芝居を見られる!」という感覚なのか、それともあくまでも現場では役者同士として対峙する気持ちですか?

柄本:僕はミーハーなんです。だから「見る」感覚ですね。近くで、肌で感じられて贅沢だなと。そういう感覚で緊張します。お人柄としては、優しくて大きい方だなぁといつも思っています。方言が抜けないのもステキだし、現場でも本番に入るまでは、ずっと方言で話してるんです。ステキだなぁといつも思ってます。好きです!

◆東出さんとは「ご無沙汰です」の感覚

柄本

――一方で東出さんはどうですか?

柄本:兄貴(柄本佑)の嫁(安藤サクラ)と同じ事務所ということもあるかもしれませんが、なんだか近しい感じを勝手に覚えています。下北沢の飲み屋さんでお会いして、知り合いばかりだったからって、そのままご一緒することもあります。

 そういえば初めてお会いしたときにも、なぜか「ご無沙汰してます」の感覚でしたね。義姉とか周囲から話を聞いていたからかな。初めての感覚がありませんでした。

――安藤サクラさん主演の『百円の恋』も担当されていた松浦慎一郎さんが、本作のボクシング指導ですね。そうしたお話はご家族でしますか?

柄本:しますね。ただ、松浦さんは、『アンダードッグ』も『あゝ荒野』も、舞台版の『はじめの一歩』も、現在の日本のボクシング作品にはだいたい携わられています。だから、「ボクシング映画をやるよ」「じゃあ、松浦さん?」とラリーのように返ってくる感じです。

◆自分は七光りから始まっている人間

柄本

――本編にも「才能」に関することが描かれますが、柄本さんは役者として生き残っています。「才能」について考えることはありますか?

柄本:僕の場合は、所詮二世。七光りから始まっている人間ですから、運がいいだけで、やらせていただいている人間だという思いが、いまだにあります。

――七光りだけでは生き残れないと思います。ただ柄本さんの場合は、家族に役者が揃っていて、ちょっと特殊な環境ですね。

柄本:ちょっと違うのかなというのは、最近やっと感じるようになりました。昔から両親が芝居をしていて、兄ちゃんも始めて、一番上の姉貴も製作側の人間ですし、結局、家での会話が現場での話しかないんです。うちの家族は全員同じ業界で仕事をしているから、会話のタネが1つで済んじゃう。「今度、誰と会うからよろしく言っておいて」とか「今度はこういう作品をやる」とか。

 ただ、地元の友達とか、家族以外の人と話をすると、途端に内容についていけなくなって、話せなくなっちゃうんですね。だから、うちの家族は「会話の内容を持ってないんだ。世間を知らないなぁ」ということにやっと気づいてきています。

◆自分の場所を見つけた兄への気持ち

柄本

――お兄さんのことを昔から「かっこいい」と発言されていますが、少し前にラジオで『バイプレイヤーズ』の松居大悟監督と、「かっこいいと思っている気持ちに、羨ましいという感情が加わってきた」とお話していました。

柄本:言いましたね。羨ましいと思いました。なんだろう、最近の兄ちゃんを見たときに、あの人の映画フリークぶりを出せる場所がやっとできたんだなと感じるようになったんです。作品を観ていて、「あ、あのしぐさは、あの映画のあそこからもらってるな」とか。兄ちゃんはほんと映画フリークなんですけど、それを出せるようになった。場所ができたんだなと、羨ましいと感じましたね。

――お兄さんには自分の場所ができたということですが、時生さん自身の野望は?

柄本:僕は、すごく恵まれた人間だったので、これから俳優という人間っぽくなれたらと思います。何を言ってるか分からないですよね(苦笑)。七光りから始まっている人間なので、ちゃんと俳優として、自分という人間になりたいのかな。まぁ楽しくお仕事ができるようになれたらいいですね。

<取材・文・撮影/望月ふみ>

【望月ふみ】

ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異 Twitter:@mochi_fumi

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