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不動産投資の注目トレンド「賃貸併用住宅」。サラリーマン大家に聞く、成功の3原則

bizSPA!フレッシュ / 2021年5月4日 15時46分

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自宅購入には家族の理解も不可欠。余裕を持って料理ができるスペースを欲しがった妻の希望は極力、叶えるようにしました」

 住宅ローンを用いた不動産投資はもちろんご法度。しかし、「マイホーム+収益物件」である賃貸併用住宅なら超低金利で資金を調達し、家賃収入を得ることが可能となる!

不動産投資

※画像はイメージです

 不動産投資への関心が高まる一方で収益物件に対する融資が厳しい状況が続く昨今、賃貸併用住宅への注目が高まっている。

◆超低金利の住宅ローンが合法的に使える!?

 自宅と賃貸に出す部屋が一体になった賃貸併用住宅は「総面積のうち自己居住用スペースの割合が50%以上」など一定の条件をクリアすることで住宅ローンの対象になる。家賃収入を生む自宅を持てば、月々のローン返済を大幅に軽減できるどころか、プラン次第では収支をプラスにすることも可能だ。

 神奈川県在住の会社員、まえしん氏@maeshin2021)は2018年、県内主要ターミナル駅から徒歩8分という好立地にマイホームと賃貸物件2戸の合計3戸が併設された賃貸併用住宅を7100万円で取得した。

賃貸併用住宅

以前はマンション住まいだったまえしん氏。「今の家は天井が高く、とても快適。自分で建てた家ならではの贅沢を味わっています」

「フルローンで借りた住宅ローンは35年金利1.2%で、月の返済額は20万9000円。対して賃貸部分2戸の家賃収入が23万4000円なので、住宅ローンを支払ってもおつりがくる状況です。

 私の場合、サラリーマンのかたわら、2012年から不動産投資をしており、その借り入れが大きいため、住宅ローンとしては高めな金利ではありますが、それでも十分に満足のいくキャッシュフローになっています。自宅部分は住宅ローン控除が適用できますし、金銭的メリットは計りしれません」

◆賃貸併用住宅で「理想の自宅」を手にいれる

 そんなまえしん氏が賃貸併用住宅を建てるにあたり、最初に取り組んだのは「理想の自宅」を定義することだったと振り返る。

「自分用の書斎に子供部屋、ホームステイ受け入れ用のゲスト部屋、広いLDK……さらに将来的には妻がお菓子教室を開きたい。こういった家族の要望を叶えると、自宅部分の床面積で100㎡ほど必要だとわかりました。

 そこから賃貸部分を考慮し、200㎡前後の建物を建てられる土地のリサーチを開始。子供の学校やコミュニティのこともあるので、エリアを絞って土地をチェックしました」

賃貸併用住宅

自宅購入には家族の理解も不可欠。余裕を持って料理ができるスペースを欲しがった妻の希望は極力、叶えるようにしました」

 そんな折、条件に合致したうえ、割安な更地に出合うことになる。

「接道間口が2mしかなく、車を止めづらい、いわゆる『旗竿地』だったため、販売価格がかなり安くなっていました。広い自宅を求める層はゆったりした駐車場も希望するので需要がなく、かといってアパートを建てるには自治体の条例で制限もあり、活用しにくい土地だったのです」

 結果的には坪単価110万円はするエリアで、坪60万円を切る価格で約175㎡の土地を仕込むことに成功。理想の賃貸併用住宅への第一歩を踏み出した。

「駐車場は近くの月極を借りればいいやと割り切りました。自宅部分は約100㎡の4LDK、賃貸部分は50㎡弱でメゾネットの1LDKが2戸というプランに決定。土地2800万円、建物4300万円で総額が7100万円になりました」

◆不動産投資特有のリスクも

賃貸併用住宅

新築デザイナーズでペット可という好条件の賃貸部分には、余裕のあるDINKsが入居。現時点ではまえしん氏の目論見どおりに進行

 しかし、収益性を兼ね備えた自宅づくりは工事の終盤に思わぬトラブルと遭遇することになる。

「工事が遅延して、現場では部材の発注間違いや施工ミスが頻発。自宅の引っ越しや賃貸入居時期が想定よりもかなり遅れました。調べてみると、依頼した工務店の資金繰りが悪くなっており、当初は対応していた社長も途中で私からの問い合わせから逃げまくる始末。最終的に3か月遅れで完成して入居。

 賃貸募集も開始していたので、その調整にも苦労しましたが、弁護士と相談しながら根気強く交渉を続けて、損害額の7割を分割で補償してもらうことに落ち着きました」

 賃貸併用住宅は超低金利での借り入れで家賃収入が得られる一方、借入額は高くなりがち。相応のリスクがあることは、もちろん忘れてはいけない。

「自宅と併設していることを除けば、通常の不動産投資と変わりないため、空室や老朽化、業者とのトラブルなどのリスクは引き受ける必要があります。私の場合、『主要ターミナル駅から徒歩圏内のデザイナーズメゾネット』で差別化し、比較的高い賃料を設定できていますが、賃貸部分を高く貸せる工夫は必須です。ほかにも屋根に太陽光発電を設置することで収益性を安定させています」

◆物件探しの段階で、じっくり検討を

 また、物件探しの段階で、さまざまな選択肢があることも覚えておきたい。

「自分で土地も施工業者も探して新築する以外に、賃貸併用住宅を専門に扱う業者に丸ごと頼むという方法もあります。この場合、土地も設計もお膳立てしてもらえるが、その分、費用が余計に発生するため、収益性は落ちます。

 ほかにも中古の賃貸併用住宅を購入する方法もあり、それぞれ一長一短があります。軽い負担でマイホームが欲しい人も、収益物件が欲しいと考えている人も、まずは賃貸併用住宅という選択肢があることも知ったうえでじっくり検討することをおすすめします

収入を生み出す賃貸併用住宅こそ今後、不動産投資のニューノーマルとなるかもしれない。

◆「賃貸併用住宅」成功の3原則

賃貸併用住宅

自身のワーキングスペースも確保したまえしん氏。「設計当時は想像もできませんでしたが、コロナ禍で活躍しています」

1:自身の条件を満たす割安な土地を探す
「ワケあり」だとしても自分が目をつぶれる範囲なら、むしろ安く仕入れるチャンス。なかなか土地が見つからない場合は、自宅のサイズを見直すなどプラン変更も視野に入れる

2:先々まで高く貸せる工夫を考える
周辺の賃料相場をチェックしたうえで差別化を図り、末永く闘える賃貸を目指す。入居者に満足してもらう物件にすることで入居が長期化し、将来的な家賃下落の抑制に繫がる

3:信頼できる工務店を時間をかけて探す
建売のパッケージ商品は割高になるため、時間をかけて工務店を探すほうが賢明。住宅情報サイト経由だと紹介料が上乗せされるが、トラブルの際に間に入ってもらえる利点も

<取材・文/栗林 篤>

【まえしん】
サラリーマン大家。神奈川県在住の40代会社員。これまでにアパート8棟73室、区分2室、ビル1棟などを取得(売却含む)し、2018年に念願の賃貸併用住宅を手に入れる
Twitter:@maeshin2021

【週刊SPA!編集部】

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