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補助金目当てに移住を繰り返す「ヤバい移住者」。住民ら怒りの本音

bizSPA!フレッシュ / 2022年7月1日 8時45分

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市内の中心地から少し外れると、至るところにこのような空き家が目立つという

 地方創生の一環として近年活発な大都市から地方への移住。だが、人口を増やしたいがあまり、補助金を大盤振る舞いしている自治体も目立つ。誰彼構わず受け入れた結果、全国に「ヤバい移住者」たちが散らばり始めている――。

地方移住

写真はイメージです(以下、同じ)

◆補助金目当てに移住を繰り返してさすらう人々

「過疎化しているからといってむやみに移住者に対して補助金を出していると、ウチみたいなことになりますよ」

 そう話すのは、島根県某市の市役所職員Aさんだ。

「移住相談の電話は、『そちらはどんな補助金がありますか?』ばかりです。ほかの自治体もそうですが、ウチの補助金は住み始めてから2年間までなど、期間が限定されているんですよ。つまり、ほかの自治体で補助金が出る期間を終えた人間が、新たな補助金を求めてやってくるんです」

◆住民たちはカンカン

地方移住

活気があったであろう地元の飲み屋街も、今では完全な廃墟になっている

 Aさんはそんな人たちのことを、「補助金放浪者」と呼んでいる。

「その補助金がどこから出ているのかと言えば、住民たちが納めた税金ですよ。補助金だけもらって2年で出ていかれたら、ウチにとっては何のプラスにもならない。『おい、また移住者が引っ越したぞ』と住民たちはカンカンですが、怒るのも当然です」

 Aさんによれば、同様の問題で住民と移住者の間で軋轢が生じている自治体は多いという。補助金放浪者は「日本の二大過疎地」(Aさん)である島根県と鳥取県で多く散見されるそうだ。そんなつもりがない移住者も、「どうせすぐに引っ越すんだろう」という目で見られてしまうのだ。

◆空き家バンクで安く買い、補助金でリフォーム

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市内の中心地から少し外れると、至るところにこのような空き家が目立つという

 かつては国内屈指の炭鉱町として栄えた九州北部の某市。現在その面影は薄く、ほかの地方都市と同様、人口は減少傾向にある。ここでも行政が新しい住民を呼び込むために、移住支援制度や空き家バンクなどの政策に力を注いでいる。

 だが、その空き家バンク制度の抜け穴を利用するずる賢い人間もいる。本来の目的とは違う事態に、市役所の職員は複雑な心境のようだ。

「ここは周りの市と比べると、移住支援や空き家バンクに行政が着手するのが遅かったんです。なので、今でも行政の大仕事という雰囲気が拭えません。どんなにボロい空き家でも、手当たり次第に持ち主と買い手をマッチングさせようと躍起になっています。空き家バンクは、住むことを前提に宅地としてしか購入できないといった特約がある場合がほとんどですが、なぜかウチの市にはその特約がない。

 そこに目をつけた個人投資家が、制度を利用して空家を相場より安く手に入れています。リフォームや建て替えをした後、再び売りに出して利益を得ているのです。投機目的で制度を利用されてしまっていますが、特約がない以上は違法ではないし、市としては見て見ぬフリをするしかないのが現状です」(市役所職員)

◆投機目的のリフォームに利用されている?

 ボロい空き家がリフォームされ、そこに新しい住民が定住してくれれば、行政にもメリットがないわけではない。買い手に魅力的になるようにリフォームするだろうし、地元の業者も潤う。

 しかし、同市の移住支援制度に関するホームページにアクセスしてみると、空き家のリフォームに対しても市内の施工業者を利用すれば、補助金が交付される場合があるようだ。市民の税金が投機目的のリフォームに利用されている可能性も否めない。

 全国の自治体が行っている移住支援制度を見ると、空き家のリフォームに補助金を出しているところは多い。おそらく、本件は氷山の一角であろう。

<取材・文/藤中一平 SPA! 地方移住取材班>

【週刊SPA!編集部】

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