「恐怖心を覚える…」1時間で150mmの雨とは?
BSN新潟放送 / 2024年6月30日 9時0分
豪雨が心配となる季節。日本のあちこちで線状降水帯の情報も発表されています。
新潟県の県北地域でも、2022年には発達した雨雲が停滞し続ける『線状降水帯』が発生し、被害を拡大させました。
このとき関川村下関で降った雨は1時間に149mmで、これは新潟県内で過去最大、日本国内でも過去6位の雨量です。
では『1時間に150mm』の雨量とは一体どんな雨なのでしょうか?
国土交通省の北陸地方整備局北陸技術事務所(新潟市西区)で、実際に体験をしてみました。
気象庁では、1時間に10mm以上を「やや強い雨」、20mm以上を「強い雨」、30mm以上を「激しい雨」、50mm以上を「非常に激しい雨」、としています。
北陸技術事務所の降雨体験装置は、1時間に10~180mmまでの雨を体験することができるそうですが、まずは「1時間に50mm」の雨から…。
「かなり大きな音を立てて、大粒の雨が降り続いています」
他の人の話し声も聞きづらく、50mmでも『非常に激しい』のがわかりますが…
では「1時間に150mm」の雨はどうなのか?
「雨の勢いに驚いてしまいます。ちょっと恐怖心を覚えるような、そんな降り方」
傘が全く役に立ちません。2022年に新潟県の県北地域を襲ったのはこの雨量です。
そして「1時間に180mm」の雨となると…
「ものすごい音です。音だけで生命の危機を感じます。そして、傘から滴る雨の量が滝のようです。まるで滝の中にいるような感覚です!」
実際に“1時間に180mmの雨”は、1982年に長崎市で降っています。
このときに長崎市の長与町役場で観測された雨量は、日本歴代1位の187mm。
死者や行方不明者がおよそ300人となる大きな災害となりました。
【国土交通省北陸地方整備局北陸技術事務所 黒崎弘副所長】
「災害を自分事として捉え、避難の行き先や何をもって行けばいいかなどを、ご家族の皆さんと是非話し合っていただきたい」
『線状降水帯』について気象庁ではこの5月から、発生を確認してからではなく、その発生が予測された段階から早めに情報を出すようになりました。
とはいえ、発表の前から“今から出来る備え”が必要です。
例えば、インターネットで『ハザードマップポータルサイト』と検索して地名を入力すると、土砂災害や洪水の恐れがあるエリアがわかります。
日頃から心構えをしておきましょう。
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