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「生きているうちに解決を」新潟水俣病被害者が伊藤環境大臣に訴えた早期救済 切なる声に大臣は…

BSN新潟放送 / 2024年7月17日 19時27分

BSN

熊本県で水俣病の被害者団体側の発言が遮断された”マイクオフ”問題を受け、伊藤信太郎環境大臣が新潟水俣病の被害者団体と懇談しました。
ただ団体側が求める早期の救済策について、今回も踏み込んだ議論とはなりませんでした。

伊藤信太郎 環境大臣
「(熊本の)水俣病関係団体と懇談の途中でマイクを切るという不適切な運用になったこと、改めて深くおわび申し上げます」

伊藤信太郎環境大臣の謝罪で始まった、きょうの懇談。
9年ぶりとなる環境大臣との懇談の場で、被害者は救済されない切実な思いをぶつけました。

新潟水俣病阿賀野患者会 皆川栄一 副会長
「(裁判の)147人の仲間は平均年齢75歳を超えて、31人がすでに亡くなりました。本当に残念です。私たちには、もはやそんなに長い時間はありません。一刻も早く解決をして、そして安心して眠ることができるように切に願っております」

新潟水俣病被害者の会 小武節子 会長
「生きているうちに救済。死んでからでは、なんの意味もありません」

懇談には新潟水俣病阿賀野患者会など3つの団体が出席。伊藤大臣に対して、全被害者の救済などを求める要望書を提出しました。

伊藤大臣はこの日、「新しい解決方法」という言葉を繰り返し口にしていました。

伊藤環境大臣
「私は新しい解決方法は1つではないと思うんです。皆さんとの話し合いの中で、新しい解決方法、また前進していく道が見つかるというふうに考えております」

環境省は、新潟県内でMRIなどを使った住民健康調査を検討しています。
ただ、熊本で先行して2年以内に行うとしていて、県内では「熊本での準備を踏まえながら今後、検討していく」と説明。被害者団体は「救済策の検討を引き伸ばすことは許されない」と非難し、「新しい解決方法」の中身について大臣に繰り返し問いました。

新潟水俣病共闘会議 中村洋二郎 議長
「これでは駄目ですよ。死んでしまいますよ。間に合わないですよ。言っちゃなんだけど、あまり意味がないわけですよ。早期解決、早期救済の具体策を練ってもらいたい」

新潟水俣病阿賀野患者会 酢山省三 事務局長
「被害者の救済方法として、水俣病として認められるということが今一番の潜在被害者の願いなんです。公健法の見直し、特措法の再開、新しい立法措置。大臣のお考えをお聞かせいただきたいと」

これに対して伊藤大臣は…

伊藤環境大臣
「解決方法も一通りではありません。そこを含めて、私は水俣病の問題に対して新しい解決策を複数見つけていく」

救済策について具体的な話は出ず…
ただ、8月中にも実務者協議を開き、具体的な救済策について議論していく見通しです。

伊藤環境大臣
「きょうの段階で、全てポンと結論が出る問題ではないというふうに思います。人員と予算が限られていますので、どういう順番で、どういうくくりでやるかということも含めて、多くの方が納得できるような形で進めれば…」

団体側は、この懇談を”進展の手前”だと振り返りました。

新潟水俣病阿賀野患者会 皆川栄一 副会長
「患者さんの気持ちは十分に伝えていけたんじゃないかなと。お互いに腹の探り合いをするのではなくて、本当に腹を割って解決しようという、そういう場にしてもらいたいと思っています」

被害者団体にとって一刻の猶予もない救済に向けての道のり。
国が具体的な解決策を示すのはいつになるのでしょうか?18日は新潟水俣病患者会との懇談が予定されています。

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