議会は減額ではなく辞職を求めた 中川幹太市長提案の給与5か月全額削減案を否決 新潟県上越市議会

BSN

新潟県上越市の中川幹太市長が市議会で発した学歴差別ともとられる発言を受けて19日に開かれた上越市議会の臨時会で、市長の提案した自身の給与減額案が否決され、市長に対する辞職勧告が可決されました。

この問題は、6月市議会の一般質問で、企業誘致による人材獲得について市議から問われた際に、「工場で働いているのは高校卒業レベルの人で、頭のいい人だけが来るわけではない」と中川市長が答弁したものです。
学歴差別ともとられかねない発言で、市長はその後、撤回し謝罪しました。

「私の不適切な発言により、多くの皆さまに多大なご迷惑とご心痛をおかけしたことに対し、深くお詫び申し上げるとともに、自らを強く戒めるため、給与の全額を5か月間減額することとしたもの…」

19日に開かれた市議会臨時会で、自らの給与5か月分全額カットを提案し職責を果たしたいという中川幹太市長に対し、市長としての資質を問う声が市議から相次ぎました。

「市長就任からこれまで数々の不適切な発言が、反省されないままきていることが今回の偏見的・差別的な発言に繋がったのでしょう…」
「就任2年半を過ぎて、上越市民をリスペクトしないこんなにひどい市長になるとは夢にも思っていませんでした…」

その後の採決で、中川幹太上越市長自ら提案した給与カット案が反対多数で否決された一方で、中川市長に対する辞職勧告決議案が提案されました。

【議長】
「賛成の方の起立を求めます…。起立多数であります。よって本案は原案の通り可決されました」

採決されたこの辞職勧告に法的拘束力はありませんが…

【上越市　中川幹太市長】
「大変重く受け止めている。しっかり考えて決断したい」

これまで辞職を否定し続けてきた中川市長ですが、今回の辞職勧告にはどう向き合うのでしょうか？