1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

51年前の“秘蔵”映像「女性だからということに私自身は何もこだわりを感じていません」朝ドラモデル 三淵嘉子さん 新潟県で日本初の女性裁判長に

BSN新潟放送 / 2024年8月5日 15時6分

BSN

日本初の女性裁判所長となり、放送中の朝ドラのモデル・三淵嘉子(みぶち・よしこ)さん。51年前、新潟家庭裁判所長に就任した際に取材した7分のインタビューがBSNに残っています。ドラマそのものの人柄だったようです。

Q「―所長、新潟は初めてでしょうか?」
【三淵嘉子さん】はい、初めてでございます」

BSNのカメラの前で話す、三淵嘉子さん。
現在放送中の朝ドラ『虎に翼』の主人公のモデルです。

日本初の女性裁判所長として、今とほぼ同じ場所にあった新潟家庭裁判所に就任してから一か月後の取材でした。

【三淵嘉子さん】
「私はじめ新潟へ行けって言われたときに、新潟県人っていうんですか、新潟の人たちっていうものに対しては、小さいときから非常にもう誠実な信頼できる人たちなんだって頭の中に入ってましたからね。そういう意味でとても嬉しかったです」

当時のインタビュアーをしていた、元BSN記者の大澤道義さんは当時をこう振り返ります。

「駆け出しの記者の私の質問に対して、一つ一つすごく丁寧に真摯に答えてくださった印象はあります」
「新潟はとても信頼できる土地柄、人たちがたくさんおられて、すごく親しみやすくすぐ溶け込めるような土地柄とおっしゃって…、うれしかったですよね地元の記者としても」

女性の社会進出がまだ進んでいなかった時代でした。「女性初」という言葉について三淵嘉子さんは淡々と話しています。

「自分が所長になりましてもね、別に初めてってのは今までそれだけ女の婦人の裁判官の歴史が短いというだけで、女性だからということに特別、私自身は何もこだわりを感じてません」

新潟市東区に住む石井葉子さん(78歳)は、三淵さんが新潟家庭裁判所の就任した当時、家庭裁判所調査官として三淵さんに仕えました。

「本当に涙が出ました。この声で私はこの時ご一緒したんだなと…」と当時を振り返ります。

「おっしゃり方は優しく穏やかなんですけど、内容は彼女は信念をもって少年事件にあたっていたので、『もっと一所懸命やらなければいけない』といつも言われていました」

部下に対して、分け隔てなく接していたという三淵さん。
そんな三淵さんの人柄を表すこんなエピソードも…。

「所長室にいらっしゃいと声をかけてくださるんですよ。所長室に呼ばれると何事かと思っていくと、机の中から『ちょっとこれ、おいしいお菓子が手に入ったから』って言ってチョコレートだのクッキーだの出してくださったりね。『こんな生地をいただいたんだけど、洋服をどこで仕立てたらいいですか』みたいな、まさに女子のトークを所長室でしていた」

インタビューで三淵嘉子さんが語ったこと

「何て言いますか、家庭裁判所っていうのはどうしても民衆に親しまれる裁判所でなきゃいけないと。社会の一般の方から本当に自分たちの日常の生活に関係のある事柄について相談に乗ってもらえるところだというふうな裁判所に、これからしていきたいというふうに思うわけです。やっぱり家庭を含めて社会全体がやっぱり子どもの問題を本当に真剣に考えて、日本の将来を担うその少年たちのために、その社会がどういう姿勢をとらなきゃいけないかっていうことを一本になって考えなきゃいけないと思うんですよ」

およそ、7分のインタビュー取材で、三淵さんが何度も繰り返していたのが「教育」でした。

「やっぱり私は少年たちを見てみますと、非常に何て言うのかしら自制力のない子どもが多い。それから自主性のない子どもが多いっていうことは、これはやっぱり家庭の教育にやっぱり一つ問題が。それは幼児の教育に問題があると思うんです。自分である程度自制がきちっとできるような教育、これはやっぱり家庭教育だと思いますね」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください