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「世界一おいしいごはんを食べられる新潟をつくる」 “野菜のサブスク”で農家と消費者がともに“未来の農業”を目指して

BSN新潟放送 / 2024年9月11日 6時0分

BSN

農家と消費者をつなぐコミュニティーとして「野菜の定額販売」=「サブスク」を行っている新潟県内の農家集団を取材しました。テーマは「世界一おいしいごはんを食べられる新潟をつくる」です。

新潟市江南区の民家に続々と運び込まれる新鮮な野菜。作業をしているのは、5年前に発足した「人田畑(ひとたはた)」のメンバーです。

「人田畑」船久保栄彦代表
「スーパーで普段売っていない野菜が多いので、その野菜の紹介を書いてあるものを同封する」

「人田畑」は、新潟県内の農家20人で構成されていて、同じ思いを持っています。
「世界一おいしいごはんを食べられる新潟を、自分たちで作ろうよと」

「人田畑」の代表を務める船久保栄彦さん(40)が経営する農園ではキュウリやトマト、モロヘイヤなどを栽培しているのに加え、およそ4ヘクタールの田んぼでコメも作っています。

「人田畑」は、無農薬農業の勉強会やマルシェに出店しているメンバーを集めて結成しました。そして2年前から行っている取り組みが…

「人田畑」船久保栄彦代表「先払いで(料金を)いただきます。しかも野菜も中身は選べない。完全にお任せ」

「野菜の定額販売」いわゆる「サブスク」です。会員は半年に2万円を払い、月に1度『野菜の詰め合わせ』が届きます。

例えば、今月の詰め合わせを見てみると、トマトやナス、キュウリなど12種類の野菜が入って、ひと月分で考えるとおよそ3300円です。決して安くはありませんが、この値段にも意味があります。

人田畑 船久保栄彦代表
「安いとかではなくて、そういう農作物なので、『ある程度、僕たちが再生産できる値段で買いますよ』って分かってくださる方が増えていってもらわないと、僕たちはなかなか経営ができない。その代わり、本当においしいと思うものをお渡しするという約束事」

届くのは、全員が農薬や除草剤は使わずに、作物本来の力で育てているこだわり野菜です。

また、生産者が安定した収入を得られて持続的な経営をすることに繋がり、消費者も安全で新鮮な野菜を食べることができるという考えです。

消費者も一緒になって未来の農業を耕してほしいという思いを込め、この取り組みを『トモニタガヤス』と名づけました。

サブスクに集まった12種類の野菜に、生産農家の名前や料理の一口メモを丁寧に沿えて、配達します。この日は、新潟市内の住宅など8軒に届けていきます。

利用者
「『この季節はこういう野菜が採れるんだな』というのが分かったりとか、実際に新鮮な野菜を楽しめるのはすごく食としても楽しませてもらっている」

自宅に配達するだけではなく、ピックアップ拠点も設けていて、そこに届けた野菜を利用者自らが受け取りに行くこともできます。こちらの複合施設の館長も利用者の1人です。

SAN 迫一成館長
「すごい!いっぱいあるよ!なんだこれ?パプリカか」

1人では量が多く2人でシェアしているそうです。

SAN 迫一成館長
「自分で買わない野菜とかが送られてきたり、実際食べると『おいしいね』とか『香りが強いね』とか感じるので楽しいです」

野中春花さん
「小さい子どもがいるので、子どもが食べづらそうな野菜はスーパーで選ばなかったんですけど、サプライズで楽しいですね」

利用者は、旬を詰め込んだ人田畑からのサプライズに大満足のようです。

人田畑 船久保栄彦代表
「農業ってコツコツと勉強しながらやっていくことだと思うので、良い農作物をなるべく安定的にコストを抑えて栽培できるように努力をしていく。まずそれがベースにあって、その姿勢に共感してくれる人たちが増えていくことが理想だと思う」

人田畑のサブスクは、野菜のほかに、おコメコースや、仕込み味噌コースなども行っているということです。今後は、会員向けに田植えイベントや、お米・野菜の食べ比べなどの体験会も開催するそうです。

農家と消費者とのコミュニティーを作り、思いを共有していくことで、「世界一おいしいごはんを食べられる新潟」を目指します。

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