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2040年には65歳以上の約15%が認知症か 予防のヒントは生活習慣病対策に? 「家族で抱え込まず早期の受診を」

BSN新潟放送 / 2024年9月5日 6時0分

BSN

9月は『世界アルツハイマー月間』です。65歳以上の高齢者のうち、認知症の人は全国で440万人余りと推計されています。認知症の中でも、一番多いとされる『アルツハイマー型認知症』についてお伝えします。

みどり病院 矢島隆二副院長
「一番代表的な症状は物忘れ、記憶力の低下です」

新潟市中央区にある「みどり病院」の矢島隆二副院長は『アルツハイマー型認知症』について、直近の出来事を忘れてしまう症状が特徴だといいます。中でも注意が必要なのは『物取られ妄想』です。

矢島隆二副院長
「本人がどこかにしまった大切なものなどを、自身がどこにしまったか忘れてしまって、身近な家族が取ったんじゃないか、盗んだんじゃないかと疑ってしまう症状なんですけど、この症状が出たら家族の関係も悪化してしまうこともあるので、早めに医療機関に相談した方がいい。まずは家族だけで相談に行ってもよいと思います」

厚生労働省の研究班によりますと2022年時点で、65歳以上の高齢者のうち、認知症の人は全国で443万人いると推計。高齢化が進むことで、2040年にはおよそ584万人に増える見通しで、高齢者のおよそ15%は認知症になると推計されています。

この認知症のおよそ6割が『アルツハイマー型認知症』と言われています。その進行速度は、発症した年齢によって変わります。

みどり病院 矢島隆二副院長
「若めに発症した人ほど進行は早く、お年を召して発症した人は進行が遅いことが多いです」

認知症が発症したとしても進行を遅らせるために運動することや社会的に孤立させないことが必要です。

矢島隆二副院長
「具体的に言うと有酸素運動。そして、社会的に孤立しない環境を作ること。運動と人との接点を作りやすいサービスが、介護サービスという立ち位置になります。介護サービスを使うことで、比較的どのような方でも孤立しないような運動が続けられるような環境がつくりやすいかなと思います」

認知症予防のために、私たちはどうすればいいのか。ヒントは生活習慣病にあります。

みどり病院 矢島隆二副院長
「高血圧とか糖尿病、高脂血症といった生活習慣病は、どれも痛みとか苦しさが分かりにくい、気付きにくい病気ですけど、これらがあると物忘れが進みやすいことが分かっています」

禁煙や酒の飲みすぎを控えることも、認知症予防に繋がるそうです。
一方で、近年は治療の幅も広がっています。

矢島隆二副院長
「日本でも新しいアルツハイマー型認知症の新薬が使えるようになっています」

去年、厚生労働省は製薬大手の「エーザイ」などが開発したアルツハイマー病の新たな治療薬「レカネマブ」の国内使用を承認。服用には条件があるものの「レカネマブ」はアルツハイマー病の原因物質が脳に溜まるのを防ぎ、病気の進行そのものを抑える効果が期待されています。

矢島隆二副院長
「病気の本質に迫りうる薬という意味で、一歩進んだ薬になったのではないかと」

矢島副院長は、家族だけで抱え込まず、早期の受診が重要だといいます。

「どう対応すればいいのか、個別の患者さんごとに提示できますし、同時にお薬の話や介護保険の話とか、お役に立てることもお話できると思います。こういった選択肢を提示できるのは、医療機関に来ていただかないとできないことだと思うので、その意味でも早期受診ができれば、それがいいと思います」

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