スマホを使って消防と共有「災害状況の早期把握や応急手当の有効な効果に期待」 映像通信システム『Live119』とは
BSN新潟放送 / 2024年10月13日 8時0分
新潟市消防局が今年9月から新しく導入した通報システム『Live(ライブ)119』。
スマートフォンを使って、現場の映像を消防と共有する新しい119番通報です。
どのように使うのでしょうか?
新潟市消防局が、若い男性が突然胸の苦しみを訴え“心肺停止が疑われる”救急事案を想定して行われた『Live119』の訓練を先日公開しています。
「救急車お願いします」
通報者は、場所や倒れた人の意識の有無や呼吸の状況などを、新潟市消防局の指令管制センターに伝えます。
消防
「周りの方で協力できる方いますか?」
通報者
「友人が1人いて…」
消防
「協力できるように“スピーカー”に切り替えられますか?」
倒れた男性の心肺停止が疑われるため、心臓マッサージを指示しますが、ここで消防は、救急隊が到着するまでに効果的な応急手当が必要と判断し、その方法をより正確にアドバイスするため、『Live119』の使用を依頼します。
消防
「今、お使いの電話はスマートフォンでしょうか?」
通報者
「はい、スマートフォンです」
消防
「現場の状況を映像で詳しく確認したいのですが、『Live119』という映像通報にご協力いただきたいのですが、よろしいでしょうか」
『Live119』とは通報者のスマートフォンを使って現場の映像を消防に送る映像通報システムです。
使用するためには、
(1)スマートフォンからの通報
(2)通報者の安全確保
(3)通信料負担の了承
(4)スマホを容易に操作可能 という4つの条件が必要です。
消防は通報者から電話番号を聞き、ショートメッセージを送信。
通報者は送られてきたメッセージに記されたURLにアクセスします。
消防
「“許可”を押してください」
消防からの指示に従ってカメラの使用などを許可すると、動画の撮影が始まり、現場の様子がリアルタイムで指令管制センターのモニターに映し出されます。
消防
「ひじを曲げずに、体重をかけて…」
消防から送られてきた心臓マッサージの“解説動画”を現場で見ることもできます。
消防
「救急隊がまもなく到着するので、それまで続けてもらえますか?」
通報者
「はい、わかりました」
『Live119』は、新潟県内では長岡市と柏崎市、糸魚川市ですでに運用されていて、新潟市は4例目の導入だということです。
新潟市消防局 指令課 若杉明 課長
「映像で情報を入手することによって、災害状況の早期把握や応急手当の有効な効果が期待できる。この通報システムはすべての119番に適用するものではありませんが、できる範囲で動画の撮影に協力していただきたい」
『Live119』は、消防に伝えた電話番号宛に送られてきたメッセージから接続して映像を共有する仕組みなので、使用するにあたって特別なアプリなどは必要ありません。
今後、さらに広がりを見せていきそうな『Live119』。
通報する人も気が動転している場合もありますので、消防に現場の状況を直接見てもらえると、安心して行動できるかもしれないですね。
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