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“貴重な地下街” 西堀ローサの未来は 繁華街『古町』活性化の軸となるか? 新潟市中央区

BSN新潟放送 / 2024年10月14日 10時19分

BSN

新潟市中央区の繁華街・古町の地下に広がる『西堀ROSA(ローサ)』。
2024年度で全てのテナントが撤退し、新潟市が次の活用方法を検討しています。

この『西堀ローサ』では現在、週末にユニークなイベントが行われています。
ローサと古町の未来を模索しているのです。

人影がまばらだった、とある土曜日。
しかし、夕方になると…

ムーディーな歌声にお酒やグルメ、そして、子どもが楽しめる空間も!

昼間とは打って変わって、多くの人で賑わっていました。
毎週土曜日の夕方から開催されている『古町夜市』というイベントです。

【出店者】
「旧市街として、昔の思い出が詰まった人がたくさんいるので…。やっぱりこういうイベントをやると人が来てくれるというのは、みなさんそういうのを求めていたと思うんですよ」

この『古町夜市』を企画したのは、新潟市で広告会社を経営する永井大地さん(36歳)です。20・30代の若手を集めてイベントを運営しています。

【古町夜市 永井大地 実行委員長】
「地下街ってどこの街にあるものでもないと思っているので、非常に貴重なところだと思っていますし、ここを生かさない手はないかな」

いつもとは違うにぎやかな表情を見せる地下街・西堀ローサ。
まるで、横丁や屋台街のようです。

【訪れた人】
「お祭りみたいでいいですね」
「昔は来てました、久しぶりに来ました」
「学生時代は来てましたけど、何十年ぶりです」

地下街では天候に左右されずイベントができることに魅力を感じた永井大地さんは、2022年12月に初めて『古町夜市』を開催。
当初は不定期のイベントでしたが、今年7月から毎週土曜日の開催となりました。

「古町の飲食店街に足を運ぶきっかけになるような、そういう“ハブ”となるような場所になったらいんじゃないかなと思って」

新潟市の中心部に『西堀ローサ』が開業したのは、1976年。
新潟県内初の地下商店街として誕生し、アパレルショップなどが立ち並び、流行の発信地となっていました。

ところが、“大和”や“三越”などの百貨店も閉店し、古町からは明かりがどんどんと消えていきます。

西堀ローサのテナントの売り上げ高は、ピーク時には50億円でしたが、近年は1億2000万円ほどにまで落ち込んでいました。
そして、運営する第3セクターは10月までに解散し、2025年度中には、新潟市に市有化されることが決定。
入居するテナントは、2024年度で全て撤退することになりました。

こうした中で新潟市は、8月から「サウンディング型市場調査」を始めました。
民間企業などから幅広い意見や提案を聞き、効果的な活用方法や、事業化の検討を行うために実施します。

【新潟市経済部 小野秀之 部長】
「うまく活用できれば古町地区の活性化に寄与するという部分で、なかなか行政だけのアイディアでは限界がある」

『古町夜市』を企画した永井さんもこのサウンディング市場調査に応募しました。

【古町夜市 永井大地 実行委員長】
「飲食を中心とした“新しいエンタメ”が体験できるようなところになるといい」
「かつての古町のように、新潟の文化を発信するみたいな、そういうところ」

5日に開かれた話し合いでは、新潟市に対して『古町夜市』についての評価を求めた上で、2025年度以降の開催について話し合ったということです。

新潟市では、アイデアをもとに基本計画をつくり、2026年度中に運営事業者の公募を始めるとしています。

ただ、開業から半世紀近くたつローサにはある問題も。

「ここら辺ですね。こういうところだったりとか、タイルが…」

老朽化で、あちこちのタイルが剥がれていたり、地下水が染み出してきていたりしています。

【古町夜市 永井大地 実行委員長】
「40年以上経つ場所なのでもし何か、あらためて開発するのであれば、そのあたりの施設ですとか、耐震性ですとか、そういったところをしっかりリニューアルしていただかないとなかなか民間でも使いたいという人は出てこないのでは」

古町地区で街づくりに取り組む松崎利春さんも、ローサの活用による“古町の活性化”に期待する1人です。

【古町まちづくり株式会社 松崎利春 取締役】
「若い人たちが『夜市』という取り組みをしていたりとか、ああいったところが1つの起爆剤になる可能性があるのかなと思います」

新潟市では、JR新潟駅から古町地区までを『にいがた2km』と位置付け、にぎわいづくりに取り組んでいます。
その“始点”となるJR新潟駅は、整備が進み新たな人の流れを生み出していますが、その“流れ”が古町まで届いていないと松崎さんは感じています。

【古町まちづくり株式会社 松崎利春 取締役】
「目的地がないと人は動かないので、新潟市として古町にある程度の目的を持って来れるようなものを用意していかなければ…。駅から人を出さないと、地域経済としては駅の方で全部集積が終わってしまう」

古町夜市を企画する永井さんも、『西堀ROSA』を復活させて新潟駅前からの“人の流れ”を生み出したいと考えています。

「“新潟2km”は当然古町まであるわけですから、端から端までしっかり盛り上がるような動線づくり…。なかなか難しいですけど、めがけていける、楽しんでいけるような、魅力ある場所になるといいな」

生まれ変わる西堀ローサ。
古町に人を呼び込む『目的地』に再びなれるのかどうかが注目されます。

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