1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

【記者なび】世界遺産効果で観光客急増の佐渡 冬場の誘客には離島ならではの大きな課題が…

BSN新潟放送 / 2024年10月30日 11時15分

BSN

「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録から3か月が経ちました。今回の『記者なび』は登録後の島内の観光や交通事情などについて佐渡担当の小池記者とお伝えします。

小池)佐渡にはこの夏、例年よりも多くの観光客が訪れるなど世界遺産効果が出ています。
こうした中、弱点である冬場の誘客をどう強化するか模索が続いています。

「コングラチュレーション、ジャパン」

今年7月、世界文化遺産への登録が決まった「佐渡島の金山」。

登録から3か月。佐渡はどう変わり、今後、どのような戦略を考えているのかについて佐渡市の渡辺竜五 市長に聞きました。
【佐渡市 渡辺竜五 市長】「お客様は順調に増えています。8月は8パーセントぐらい前年比伸びてますし、9月は20パーセントぐらい。うれしい、もう、とにかくほっとしましたね」

佐渡市によりますと、今年8月の観光客数は、およそ9万1400人で、去年と比べ8.4%増加、9月はおよそ5万3800人で去年と比べ21.5%も増えました。さらに10月、11月の団体旅行の件数も例年の3~4割増えると見込んでいます。

日本政策投資銀行 新潟支店は登録から1年後の経済効果を585億円に上るとの試算を発表しました。

ただ、課題も見え始めています。佐渡市 金井地区にあるホテルです。

登録以降この冬の団体旅行客の申し込みが増えましたが…

【たびのホテル佐渡 橋本舞衣子 支配人】「世界遺産登録決定後は、ツアーの方のご予約をいただきましたけれども、現状としては多くの取り消しをいただいていて、例年通りの予約状況です。大きな課題をいただいたように思っています」

その課題というのは…
【たびのホテル佐渡 橋本舞衣子 支配人】「冬場の魅力が不透明であること、あとは船の問題ですね。船が欠航になる可能性があるということ」

世界遺産登録後には、12月分の団体予約がおよそ600泊入りました。
しかし、この予約のうち500泊が冬の悪天候による船の欠航などを懸念し、キャンセルになったというのです。

こうした離島ならではの課題に渡辺市長は…。
【佐渡市 渡辺竜五 市長】「お正月の外国人のロングバカンスみたいなものを含めて、12月、そして3月、佐渡の日くらいから観光がスタートする。まずその辺を一つのターゲットにやってみようということで今、議論しているところ。長期滞在型とかで」

冬場は海外からのインバウンド客にターゲットを絞り、長期滞在する人たちが楽しめるツアーなども打ち出していければとしています。

世界遺産効果で順調に観光客は増えているようですが、やはり課題は冬ですね。

小池)こちらのグラフをご覧ください。
これは去年1年間に佐渡を訪れた人たちを月別に表したものです。グラフからも分かる通り、やはり8月はおよそ8万4000人が訪れていますが、2月はおよそ1万2000人です。

こうした実態を受けて、佐渡市では冬の観光として屋内で能楽や鬼太鼓などの佐渡の伝統芸能の体験や、旬の寒ブリなどをPRするなど夏場の「アウトドア」とは別の「冬の魅力」を伝えていくとしています。

また一方で、レンタカーなどの交通面の受け入れ態勢はどうでしょうか?

小池)観光の足として最も使われるレンタカーは、この夏のピーク時、やはり不足したそうです。ただレンタカー会社が一時的なピークに合わせて、台数をそろえることは経営的に難しいです。

そこで佐渡市は相川地域への直通バスの増便の検討や、一般のドライバーが自家用車で客を運ぶ「ライドシェア」の実証実験を通して今後の交通課題の解決を目指すとしています。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください