ナラタケと間違えて有毒のドクササコをお吸い物に…新潟県で今年初めての毒キノコによる食中毒 県は『毒きのこ食中毒発生注意報』発令
BSN新潟放送 / 2024年11月15日 22時20分
新潟県十日町市で15日、県内で今年初めての“毒キノコ”による食中毒が発生しました。
食用のナラタケと間違えて『ドクササコ』を誤って食べてしまったということで、県は15日に『毒きのこ食中毒発生注意報』を出して注意を呼び掛けています。
十日町保健所によりますと、十日町市内に住む70代女性が11日、自宅近くの山中でナラタケと思って採取したキノコを自宅に持ち帰り、その日の夕食と翌12日の昼食、さらに13日の昼食の3回に分けて、「お吸い物」として食べたということです。
その後、14日午前6時頃から手足の指先のしびれや痛みなどの症状が出たため、女性は15日に十日町市内の医療機関を受診しました。医師がドクササコの写真を見せたところ、女性はこのキノコと一致すると話したことや女性の症状などからドクササコによる食中毒と断定し、15日午前11時過ぎに保健所に届け出ました。女性は、現在も入院しているということです。
保健所によりますと、女性は一人暮らしで他にドクササコを食べた人はおらず、採取場所にはキノコは残っていないことを確認したとしています。
ドクササコの毒は植物性の神経毒の一種で、誤って摂取した場合は、手足の先が赤くはれて“しびれ”や“痛み”がおよそ6時間から1週間してから現れ、長い場合には1か月程度その症状が続くこともあるということです。
今後も同様の食中毒発生が懸念されることから、新潟県は『毒きのこ食中毒発生注意報』を15日に発令しました。
新潟県では、2023年に新潟市と糸魚川市でツキヨタケによって6人に食中毒が発生するなど、令和になってから(2019年以降)これまでに12件・28人の毒キノコによる食中毒が確認されています。
県は、食用と正確に判断できないキノコは絶対に「採らない」・「食べない」・「人にあげない」よう注意を呼び掛けています。
【きのこによる食中毒の予防ポイント】(新潟県より)
1.食用と正確に判断できないきのこは、絶対に「採らない」、「食べない」、「人にあげない」
2.様々な「言い伝え」は全く根拠のない迷信であるため、信じない
(主な迷信)
(1) 柄が縦に裂ければ食べられる → 毒を持つきのこの多くは柄が縦に裂ける
(2) ナスと一緒に料理すれば食べられる → 食中毒を起こした例は多数ある
(3) 虫が食べているきのこは食べられる → 虫は毒のあるきのこも食べる
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