豪雪地・新潟で『県産レモン』に挑戦!! 栽培のカギは『米作り』の現場にあった!
BSN新潟放送 / 2024年12月18日 15時2分
レモンの産地といいますと、冬も暖かく晴れの日が多い西日本が多く知られていますが、雪国の新潟県内で、“産地化”に挑戦する人たちがいます。
豪雪地でのレモンづくりのカギは、新潟ならではの『米作り現場』にありました。
17日、JR新潟駅ビルにある青果店の店頭に並んだ“新潟県産のレモン”に早速、興味深そうな反応を見せるお客さんの姿も見られました。
「雪国なので、あんまりレモンのイメージなかったので…」
「ちょっと驚きかもしれないです」
「新潟で作れるの?!って」
「なかなか国産のレモンって手に入らないので、新潟県産っていう“ブランド”になると思います」
【YAOYASUN CoCoLo新潟店 弦巻隆之 店長】
「“皮ごと”カクテルとかジュースとかに使えます。小さいお子様からご老人の方まで、皆さんが食べられるような“安心安全のレモン”なので、広く食べていただきたいと思います」
この『新潟県産』レモン、一体どこで採れたのでしょうか?
このレモンを栽培したのは、新潟県新発田市・石黒ブルーベーリー園の石黒正良さん(68歳)。
農園内にずらっと並んだレモンの木には、黄色く熟した実も成っています。
石黒さんは、長年ブルーベリーの苗木販売などをしている果樹栽培のプロで、2022年からレモンの栽培を始めました。
現在はビニールハウスで200本ほどを育てています。
「日々、ムシャシクャしたなとか、嫌なことあるじゃないですか。レモン見て回るとね、和むんですよね」
「だから、私自身レモンハウス大好きなんですよ、一番」
“レモン愛”溢れる石黒さん。
ハウス栽培だと、寒さをしのげるばかりではなく、品質の良いレモンを作りやすいといいます。
「1年中ハウスに入れとくと、見てわかる通りに“傷1つない”んですよ」
こうしたきれいなレモンを1本の木から50個収穫するのが目標です。
どうして、雪国新潟でレモンを栽培しようと思ったのでしょう?
【石黒ブルーベリー園 石黒正良さん】
「あの人の熱意に負けて、今現在があるんです…」
あの人…??
新潟中央青果・常務の岩名久人さん。
2022年に、石黒ブルーベリー園(新潟県新発田市)の石黒正良さんに、栽培を打診しました。
「3年ぐらい前に、国産のレモンが不足してたことがありまして、どうしても国産の需要は多いですので、ぜひ進めていきたいなと思ってました」
3年前、主な産地である広島で寒波が発生し、国産レモンは品薄となりました。
国産を求める取引先の声を聞くなかで岩名さんは、新潟県内でも作れないか検討。
しかしどうしても…
「レモンは、寒さの関係が問題なんです」
レモンの苦手な“寒さ”への対策として、新潟中央青果の岩名久人さんが注目したのが、コメの苗を育てる『育苗ハウス』でした。
新潟県内に多くある育苗ハウスは、田植えの終わった5月以降は、9カ月間ほど“使われない状態”となります。
この空いたハウスで冬を越せれば「レモンを栽培できる!」と、岩名さんは考えたのです。
こうして結成されたのが、コメ農家など30人ほどでつくる『雪国レモン倶楽部』。
【石黒ブルーベリー園 石黒正良さん】
「ハウスの中なので、なるべく作業的にも、木を低く作りたいんです…」
レモン栽培技術のノウハウを石黒正良さんから学ぶほか、苗木の購入も共同で行っています。
7日には、新たに加わった“2期生”への講習と、苗木の受け渡しが行われました。
1期生と2期生とを合わせ、苗はおよそ900本。
植えてから2~3年で収穫できるそうです。
本格的な出荷はまだ先ですが、当面は3000本を目標に、メンバーを増やしていきたいとしています。
真剣に石黒さんの話を聞く人の中で、ひときわ熱心に講習を受ける若手農家がいました。新潟市北区のコメ農家・木龍拓也さん(31歳)です。
2年前に、父親が亡くなったことをきっかけに、実家で就農しました。
「育苗以外の時に“レモン作れるよ”っていうお話で…、そこで興味を持ちまして」
レモンの苗木30本を受け取り、その日のうちに植えました。
「いい品物を作って、製品を作って、皆さんには“おいしい食べ物”を、おいしく食べていただいて…」
雪国・新潟県産レモン栽培への夢は膨らんでいます。
【石黒ブルーベリー園 石黒正良さん】
「やっぱり楽しみながらやるのがいいのかなって思っています」
【新潟中央 青果岩名 常務】
「県内で作れるものは、どんどん新潟県で作って、新潟県の農業を活性化させながら進めていきたい。ぜひ消費者の皆さんに支持していただければ」
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