ドクターストップをかけられた60代「オバ記者」が〈月曜断食〉で11kg痩せて健康になった訳

文春オンライン / 2019年3月1日 11時0分

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「関口鍼灸治療院」総院長・関口賢さん

「月曜断食」に取り組んで7カ月で11kg痩せた体験談が話題を呼んでいる「オバ記者」。 DIETポストセブン の連載コラムでは、月曜断食に取り組む様子を毎回のように執筆してネットで大きな話題に。これまで、ありとあらゆるダイエットに挑戦しても挫折してきたオバ記者はなぜ今回成功したのか? 『 月曜断食 』の著者・関口賢先生と繰り広げる抱腹絶倒のダイエット対談!

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3カ月休んだのにほとんどリバウンドしてないんです!

オバ記者 去年、取材でお会いして以来ですね。

関口 今日もお綺麗ですね。

オバ記者 やだー! 痩せてから“有働アナに似ている”って周りに言われるんですよ(笑)。月曜断食は昨年4月からスタートして、7カ月でマイナス11kg。夏木マリになりたいとまでは思わないけど、いくつになっても洋服を選べる立場にはいたいんですよね。いまは3カ月ほどお休みしてるんですけど、1~2kgしかリバウンドしてないのにはびっくり。こんなダイエットいままでなかったです。

関口 月曜断食は一過性のダイエットじゃなくて体質改善なので、体内の代謝が上がると、休んでも習慣が体に残っているんです。

オバ記者 そうなのよね。だから、「好きなもの食べてもいい」って過ごしても、体がたくさん食べたいって言わないんです。私、長いこといろんなダイエットをやってきて分かったのが、“決意なんて意味ない”ってこと。どれだけ強い意志でダイエットをはじめても、ちょっとしたきっかけで崩れてしまって、何度も失敗してきた。月曜断食は、意思とは関係なく、脳の構造を変えてくれた気がします。

関口 やっぱり決意だけじゃなくて、体の習慣にして脳の潜在意識を変えることが大事なんです。

暇さえあれば「今日は何食べようか」

オバ記者 それってチャンピックスを使った禁煙療法に似てるかも。タバコも意志の力で止めようとすると必ず崩れるでしょ。でも薬を飲んでタバコを吸うと嫌な味ばかりが残って、潜在意識から欲しくなくなる。月曜断食は薬を使わずに、週1日ご飯を食べないだけで頭の中をこんなにも変えられるのか、というのは驚きでした。

関口 もともと断食には抵抗感がありました?

オバ記者 空腹ってホント恐怖なのよ! 少しお腹が空いたらとにかく何か入れなくちゃって思ってました。そのキャパがどんどん大きくなってデブが完成していくわけ。あと、歳とともにだんだん生活が恋愛と関係なくなってくるじゃない? そうすると「あの人どうしてるのかしら」って思う代わりに、暇さえあれば「今日は何食べようか」って(笑)。しかも私お酒が好きだから、「いまの季節の日本酒だったら、そろそろタラの芽の天ぷらと合わせて……」なんて、もう考えてるだけで幸せになっちゃう。そんな生活を長年していたからあるとき突然、ドクターストップをかけられたんです、脂肪の塊をボンっと出されて。

関口 脂肪の塊!?

オバ記者 人間ドックで医者から、「肥満から肥満の入口になりなさい。そのためには15キロ減だ」と言われて、いきなり実物の4kgの脂肪をボンっと見せられた(笑)。

関口 なかなかな、ショック療法ですね。

オバ記者 50代半ばぐらいから血圧は高くなるわ、自律神経は乱れてくるわ、いろんな不調が出てたから、いよいよなんとかしなくちゃなぁと。あとやっぱりね、デブなオバサンが自分の姿見るのはなかなかキツいのよね。どこまで自分を諦めればいいんだろうって。もういまさら若い男とムフフなんて野望はないけど、人のこと見てても見栄えのいいオバサンと、「だよね」ってオバサンはやっぱり歴然とした差があるわけで。

 目指すはシュッとしたイケてるオバサン! そう思って月曜断食をスタートしたんですが、なんで最初あんなに空腹を怖がってたんだろうって思うくらい、空腹への恐怖がなくなりましたね。

関口 人間の脳内メカニズムで、飢餓状態はよくないって刷り込まれているでしょうね。生物としての危機管理で。

「制限」するやり方だと長続きしない

オバ記者 で、もう生涯でこんなに水飲んだことないってくらい、お前はカエルか?ってくらいお水飲みましたよ(笑)。さすがに1日2リットルは飲めなかったけど、1.5リットルは飲みました。最初のころ、月曜の午後2時半が魔の刻でホントつらかったんですが、ここで水飲めば収まるなぁとかだんだん分かってきて。月曜断食は慣れるまでに3カ月くらいかかりましたが、自分の中の食べ物の位置がガラッと変わりましたね。実はパーフェクトにできた日は1日しかなくて、ちょくちょく盗み食いしながらやってたんですが。

関口 みなさん、完璧にできている方のほうが少ないと思いますよ。でも、理想を求めてチャレンジする中で、自然と食に対する意識が変わってくるんですね。

オバ記者 やってみて実感したのは、「食べる」ことを頭の中心におかないのがコツ。食べたい食べたいって意識するよりは、私はお煎餅一枚で誤魔化したほうが、意思じゃないところで習慣化しやすかったです。

 ある意味、どんなダイエットでも3kgまでは何やっても痩せるのよね。リンゴダイエット、ゆで卵ダイエット、酵素サプリ、痩身エステ……、もちろん糖質制限もやりました。みんなやって3kgはすぐ結果出せたけど、あっという間に元に戻っちゃった。どうしてなんですか、先生?

関口 月曜断食も糖質オフにする日はありますが、僕は「制限」という言葉は使わないようにしています。人間、何かを我慢したり、「制限」するやり方だと長続きしないんです。食の根本改善にはつながらない気がします。

オバ記者 分かります。とくに糖質制限は「絶対ダメ」と言われて、糖尿病患者がやるような生活をするとなると、ありとあらゆる食材に糖質は入っているから、毎日毎日心の縛りがすごく大きいんですよね。「ダメよダメよ」と言われるとかえって、ダメなのよ!

関口 子どもと一緒で(笑)。

ダイエット目的の運動はハードルが高い

オバ記者 そう、ダメって言われると潜在意識が抵抗するというか、校則と一緒。「スカートは膝まで」とか言われると、だったらスケバンみたいに長くしてやろうかって思うじゃない(笑)。あと先生、ダイエットのために運動もかなりいろいろ取り組んだのにうまくいかなかったんです。ジョギング、エアロビ、テニス、太極拳、水泳……さんざんやった中で一番ましだったのはウォーキングかな。皇居の周りをぐるぐる歩いたりして。

関口 人間、エネルギーを消費すれば補給したくなるので、ダイエット目的の運動はじつはハードルが高いんです。体を動かしながらかつ食事制限するのって、体が求めてるものに対する拒絶なので、ストレスが倍かかってしまう。

オバ記者 だからかぁ。カーブスに取り組んだときは、逆に4kg太っちゃったほど。ひどいでしょ。女性専用のジムに一生懸命通ってやったんですが、カーブスのサーキットトレーニングって3分やって1分休んでの繰り返しだから、体が飽きてくるの。もう途中から体が嫌になってしまって、同じことばかりやるエクササイズって全然楽しくないんですよ。

関口 僕はみなさんに、運動をやりたい人は減量に成功してから取り組むといいとアドバイスしています。アスリートもそうなんですが、シーズンオフの間に増えた体重はウェイトコントロールできちっと絞ってから本格的なトレーニングを開始すると、合理的に筋肉を付けられるんです。運動は、絞ったあとの体型維持にベストな方法です。

タバコも過食も、依存の構造は似ている

オバ記者 なるほど、運動でうまくいかなかった原因がようやく分かってきました。こんなこと言うのもおこがましいんですが、私これでも30代前半はいまの体重よりもさらに8kgくらい絞れていたんですよ。カシアス内藤にボクササイズを習っていた時期があって。当時は、それはもう見事な逆三角形のボディでした。

関口 それはすごい! 

オバ記者 アハハハ……、そのころ週3回ジムに通って縄跳びもけっこうやってたんですが、やめたとたんに霜降り肉になっちゃった(笑)。いやぁ、記者生活じゃ続かないのよね、週3回のトレーニングは。当時は歌舞伎町に事務所構えてたから、夜食がいつでも食べられる環境だったし、もうバブル期にみるみる太っていきました。あと私が代謝をすこぶる悪くした原因ははっきりしていて、麻雀にうつつを抜かしてたせい。

関口 徹マンですか!?

オバ記者 そう、20年間、夜ごと雀荘に通いつめて、もう完全に依存症ですよ。でも、52歳でタバコをやめられたとき、ピタッと雀荘通いも止んだんです。ギャンブルもタバコも過食も、依存の構造は似てると思いますね。

関口 確かに、強いストレスを抱えていたり、睡眠不足だと、過食をすることで一時的に疲れが軽減されたように脳が錯覚するんですね。血糖値が急上昇しますし。本当はただでさえ疲れている胃腸を余計に痛めつけているだけなのに。脳の依存という意味で、ギャンブルとかにも共通するのかもしれません。

オバ記者 だから、ダイエットも言葉で脳に命令して「あれしろ、これしろ、これがダメだ」と言っても効果がなくて、体の言葉に訴えかけて習慣化しないと失敗するんですね。あと私、月曜断食でひとつだけ先生に注文があるのが、火曜の回復食のこと。本に書いてある通りにきちんとやらなかった私がいけないんだけど、断食明けの火曜に、立ち食いそばを食べたらひどい目にあったことがあって。いきなり血糖値がバーっと上がる「血糖値スパイク」が起こって、頭がクラクラして倒れ込んだことがあるんです。危なかったです。

関口 それは危険ですね。断食明けの火曜は、必ずヨーグルト+旬な果物2分の1個からスタートするのが大切です。

血糖値が急上昇、ダイエット効果も半減

オバ記者 そうなんですよね、取り組んでいるうちにその大切さが身にしみたんですが、そこはもっとページを割いて強調してもよい部分だと思いました。失敗してディスっている書き込みをネットでしている人たちも、回復食の摂り方がまずいというか。でも火曜に「これ食べちゃダメだよ」と言われると脳が反発するから、「そばやうどんを食べたくなったら夜ね」とか、体に伝わる言葉にしていただいて。あっ、そもそも火曜はそばもうどんも炭水化物だからダメか。

関口 そうですよ(笑)。断食明けの血糖値が下がっているところに糖質が入るとギャップが大きいので血糖値が急上昇しやすいですし、食べたものの吸収もいいから、ダイエット効果が半減するんです。今後もそこは強調して伝えていきたいですね。

オバ記者 体が慣れてからはそんなにツラさはなくて、痩せたら、前まで膝が痛かったのが綺麗に治りましたね。そうとう関節に負担がかかってたんでしょうね。膝が一番で足首の痛みも消えて、あとは肩こりも軽減しました。

関口 代謝が良くなると血行が良くなるので、そうした炎症も軽減するんです。

オバ記者 あと、すごく前向きになれたかしら(笑)。「私はもうダメだ~」っていう時間が極端に短くなって、「なんとかなるよ」という気持ちになれて。「前向き」なんてあまり好きな言葉じゃないんだけど、実際いろんなことに挑戦してみたくなってアクティブになりました。

関口 体質改善が進んでセロトニンの分泌も増えているんですね。あと、自分がダイエットをやり続けられているという自信も相乗効果であると思います。

オバ記者 着られる服も増えて嬉しいんだけど、もう一息よね。イケてるおばさんってキュッとして胸の下に肉がないのよね~。あと鎖骨が埋もれていると雪だるまさんなのよ。

月曜断食は困ったときに帰る場所

関口 あと4kg落とせたらちょうど15kg達成でいいじゃないですか。

オバ記者 でも、もう一回月曜断食やるかどうかは迷っているのよね~、私別れた男とは付き合わない主義だから(笑)。

関口 アハハハハ、月曜断食はもう卒業!?

オバ記者 月曜断食は私にとって実家なの。困ったときに帰る場所というか。私くらいの年齢の人って医者に「痩せろ痩せろ」って一番言われてるはずなんですよね。最初は断食なんてやったら顔がしわしわになるかな? って老けるの覚悟だったけど、結果が真逆なのは嬉しかったなぁ。

関口 今のほうが肌ツヤがいいし、オバ記者じゃなくて「オハ記者」ですね!

オバ記者 前は「オバケ記者」なんて言われてたけど(笑)。

元気な70代80代を過ごすために

関口 月曜断食は究極のアンチエイジングでもあるんです。60代を健康に過ごせれば、絶対に長生きする。70代、80代を元気に過ごすためにこそ60代が大切で、そのための準備を40-50代からやって、体を整えるのが理想的です。

オバ記者 じゃぁ、今度はもっと若くなった私を見ていただこうかしら(笑)。

関口 ぜひ! 今日はありがとうございました。

写真=山元茂樹/文藝春秋

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おまけコラム
業界名物オバ記者はいかに誕生したのか? 知られざる誕生秘話

オバ記者 オバ記者ってホント自然発生的なものなんですよ。昔、2000年代に万引きGメンものがテレビでも流行ってたでしょ。私も万引きGメンの取材をしてたんだけど、記事中で万引きをしている主婦の後ろ姿のイメージ写真がほしいって編集部がいうんで、私が万引きオバサンの役をやったの。そしたら、その背中の演技が真に迫ってていいって評判になって(笑)。で、2006年にマドンナが来日したとき、『女性セブン』で「マドンナになりたい!」って大特集を組んだの。そこで、マドンナと1歳違いの私が、メイクもかつらも全部マドンナ仕様にして変身するって企画をいきなり6ページもやることになって。「あの万引き背中にマドンナやらせてみよう」ってのが、オバ記者キャラの始まりです(笑)。

関口賢(せきぐち・まさる)
1985年、千葉県千葉市生まれ。関口鍼灸治療院 HEAL the WORLD 総院長。高校はサッカーの名門・市立船橋でサッカー漬けの日々を送り、2007年、東京メディカル・スポーツ専門学校鍼灸師科卒業。中国式鍼治療専門店ハリー(HURRI)の王尉青先生に憧れ、弟子入り。10年、関口鍼灸治療院 HEAL the WORLD を銀座に開業し、17年に六本木店をオープン。19年4月に名古屋にもオープン予定。歌手・モデル・タレントなどのボディマネジメント・ダイエットアドバイザーとしてサポートし、プロサッカー選手、プロゴルファーのトレーナー活動などでも活躍。のべ約7万人の臨床経験を生かし、時代に合った新たな鍼灸の確立をめざす。

オバ記者(野原広子)
1957年生まれ、茨城県出身。『女性セブン』での体当たり取材が人気のライター。同誌で、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。DIETポストセブン( https://diet.news-postseven.com )ではダイエットに関するコラムを連載中。

(「文春オンライン」編集部)

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