大塚家具“救世主”の新取締役 中国人社長が助成金1.3億円を不正受給

文春オンライン / 2019年3月27日 16時0分

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大塚久美子社長 ©文藝春秋

 3月11日に発表された大塚家具の新役員人事で社外取締役に指名された陳海波氏(46)が、国からの助成金1.3億円を不正受給していたことが「週刊文春」の取材で分かった。

 今年2月、大塚家具は、この陳氏が経営するネット通販会社ハイラインズとの資本業務提携を発表している。

「陳氏は、大塚久美子社長の“救世主”となった人物です。大塚家具は、久美子社長のもと3年連続の赤字を計上するなど、存続の危機に陥っていた。貸し会議室大手ティーケーピーへの身売りの話も浮上したが、久美子社長が辞任を受け入れずまとまらなかった。そこに登場したのが、中国で急成長するイージーホーム。ただ同社は上場を控えており、巨額の出資ができない。そこで、もともと大塚家具とイージーホームの“橋渡し役”となっていた陳社長が、日本に拠点を置くハイラインズ社が中心となり、企業連合で約18億円の出資するスキームを作り上げた。その結果、久美子社長は続投することになったのです」(経済部記者)

 3月4日に行われた記者会見で、久美子社長は、ハイラインズ社の陳社長を同席させ、中国市場への進出を高らかに宣言。また、3月11日には、陳氏を大塚家具の社外取締役に迎えることも発表した。だが、ハイラインズの親会社であり、陳氏が代表を務めるユー・シー・エルが助成金を不正受給していたのだ。

「2009年からユー・シー・エルは中小企業緊急雇用安定助成金(当時)を受け取っていましたが、本来の目的に使わず、運転資金として転用していたことが2年後に発覚。総額約1億3千万円の助成金の返還を求められており、現在も返済を続けています。また不正受給発覚後の2012年には、陳氏は会社名と自分の名前を登記上で変更しており、過去の不正を知らない人も多い」(ユー・シー・エルの元社員)

 陳氏本人に聞いた。

――1億3千万円の不正受給は事実か。

「あれ、ちょっと1カ月位ミスがあった。労働局と弁護士を挟んで話し合いましたが、理解が違ったら全部返却ということ(にされた)。昔のことで返済は済ませていて、今は関係ない。詳しくは会社に聞いてください」

――大塚家具側には説明したのか。

「もう、もう、もう終わったことだから。話をしたと思うけど……」

 ユー・シー・エルの広報担当者は次のように回答した。

「東京労働局より『約2カ月間、教育訓練の受講をしていない従業員に関しても申請の対象になっている』との指摘を受け、支給の取り消しを受けました。受給した助成金の分割返済を行っており、本年をもって利息を含めて、すべて返済する見込みとなっております」

 大塚家具の広報室は「ユー・シー・エル社に事実関係を確認中です。回答を控えさせていただきます」と答えた。

 3月31日に行われる大塚家具の株主総会では、陳氏の社外取締役就任を含む人事案が決議される予定だ。「中国進出」に経営再建の命運をかける大塚家具だが、早くも暗雲が垂れ込めることとなった。

 3月28日(木)発売の「週刊文春」では、久美子社長と陳氏の関係、陳氏の不正受給の実態について詳報している。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年4月4日号)

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