「ヒロシです……じゃなかった。アマリです」自虐動画が炎上 甘利明69歳の狙い

文春オンライン / 2019年6月14日 11時0分

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ソニー社員から父の秘書を経て当選12回 ©共同通信社

「ヒロシです……じゃなかった。アマリです。(略)もうすぐ70歳ですが、SNS頑張ってみようと思います」

 自虐ネタ芸人・ヒロシの物マネで始まる動画をアップしてツイッターにデビューした甘利明・自民党選挙対策委員長(69)が炎上している。

〈ワイロの説明を聞いてません〉〈『睡眠障害』治ったんですか?〉。甘利氏は2016年1月に小誌が報じた建設業者からの現金授受と口利き問題を受けて閣僚辞任。会見で「調査して公表する」と言ったきり、睡眠障害を理由に国会を長期欠席。その後、一切説明責任を果たさないままでのおチャラけたツイートへの、有権者の怒りの声だ。

 だが、当の甘利氏はどこ吹く風。番記者から「面白いですね」とおべっかを使われると「そうだろ」とにんまり。ただ、本業の選挙対策ではパッとしない。6月5日の講演では衆参同日選について「99%ないと言っている」と強調したが、永田町では話題にもならなかった。

 それもそのはず。「甘利氏は政権の中枢から外れている」(政治部デスク)。安倍晋三首相は麻生太郎副総理、二階俊博幹事長、岸田文雄政調会長らと相次いで会談し、「すわ同日選か」と解散風が吹く中、「首相とサシで話をしない選対委員長の発言など無意味」(若手議員)というわけだ。

「99%発言は甘利氏の願望では」

 甘利氏は第二次安倍政権発足以来、閣僚辞任まで約3年間政権中枢に居続けた。緊張関係にある麻生氏と菅義偉官房長官の間を取り持つバランサーの役割を担っただけに、その存在感は大きかった。だが当時無派閥だった甘利氏が閣僚辞任後に頼ったのは麻生氏。一昨年には正式に麻生派入りしただけに、もはやバランサーとなり得ず、「首相にとって甘利氏の存在意義は薄まった」(政治部記者)。

 自民党関係者の間では「99%発言は甘利氏の願望では」との見方もある。国会答弁のある閣僚には二度となれない甘利氏の夢は「次の幹事長」との見方が専ら。だが、もし同日選となれば、勝てば二階氏続投の可能性が高まり、負ければ選対委員長もろとも更迭だ。今回は参院選単独で「次の衆院選を乗り切るには80歳の二階氏のままでは難しい」との空気が党内に広がることを期待しているようなのだ。

 事実、参院選単独の公算が高まりつつあるが、炎上騒ぎは、甘利氏への有権者の怒りが消えていないことを示した。毎週記者会見をする幹事長など、夢のまた夢ではないか。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年6月20日号)

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