安倍首相に寄り添う今井秘書官 補佐官兼任で給与はどうなる?

文春オンライン / 2019年9月27日 5時30分

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総理に常に寄り添う今井氏 ©共同通信社

 小泉進次郎環境相の抜擢もあって支持率が上がった改造内閣。同時に、あまり目立たないが重要な人事が発令された。今井尚哉首相秘書官(61)の首相補佐官(政策企画の総括)兼任だ。

 第一次安倍政権で経済産業省から事務の首相秘書官に。首相退陣後、失意のどん底にいた安倍晋三氏に寄り添い続けたエピソードは枚挙に暇がない。2012年の第二次安倍政権発足で、首相の日程管理などを一手に引き受ける政務の首相秘書官に就任。経産省の仲間に「安倍さんの臓物になる」と官僚としての退路を断つ覚悟を示した。

 さらなる重責を担う今井氏は意気軒昂。補佐官を意味する「Advisor」と印された名刺を仲間に示し、「この肩書があると、外国で交渉しやすい」と胸を張るが、警戒感を強めているのが、他ならぬ外務省だ。

 今井氏はこれまでも、外交方針に口出しして、外務省とのあつれきが増していた。ロシアとの北方領土交渉で、従来の四島一括返還から二島先行返還への転換を主導したのも今井氏。猛反対した斎木昭隆事務次官(当時)は、呼び声が高かった中国大使などの重要ポストに就くこともなく、外交の表舞台から姿を消した。外務省幹部は「プーチン露大統領の右腕のウシャコフと同じ“補佐官”になって名実ともに今まで以上に力を持つ。好き勝手にやられてはたまらない」と漏らす。

 それだけではない。政治部デスクは「今井氏の待遇を改善したかった首相の意向も背景にある」と語る。

今井氏の給与はどうなる?

 1982年の通商産業省(当時)入省同期だった嶋田隆氏が今夏で事務次官を退任し、後任には83年入省の安藤久佳氏が就いた。元々片道切符の覚悟だったとはいえ、これで安倍退陣後も今井氏が省に戻り、次官になる目は完全に消えた。

 首相は人事権をフル活用し、自らの秘書官だった官僚を軒並み処遇してきた。4年前、財務の田中一穂氏は同期2人が先に次官になったにも関わらず、異例の同期3人目の次官になった。警察の北村滋内閣情報官は今回の内閣改造に合わせて国家安全保障局長に。外務の林肇氏はベルギー大使から内閣官房副長官補への昇格が見込まれる。これで今井氏が秘書官のままなら、経産同期や安倍秘書官仲間と比べても、「格落ち」になってしまうのは否めない。

 給与の問題もある。ある官邸幹部は数年前から「今井氏はどの次官よりも国のために働いているのにかわいそうだ」と漏らしていた。秘書官給与は各省同期とほぼ同じ(局長級で年収2000万円程度)だが、補佐官になると次官より上の約2400万円に。補佐官兼任は国のためか、カネのためか。今井氏の真価が問われる。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年9月26日号)

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