沢尻エリカはなぜドラッグを止められなかったのか――「週刊文春」バルセロナ現地取材記者の極秘メモ

文春オンライン / 2019年11月19日 19時0分

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沢尻エリカ ©AFLO

 11月16日に自宅でMDMAの粉末0.09グラムのカプセルを所持していたとして、女優の沢尻エリカ(33)は、警視庁に麻薬取締法違反容疑で緊急逮捕された。

「10年以上前から大麻やMDMA、LSD、コカインを使用していた。有名人が薬物で逮捕されるたびに、私も危ないんじゃないかと注意していた」

 逮捕後、警察の取調べにそう供述している沢尻。「週刊文春」は7年前、 2012年5月31日号 を皮切りに、沢尻の「薬物疑惑」を複数回にわたって報じた。

 しかし、それでも彼女は薬物を止められなかった。彼女と薬物の関係はいかなるものだったか。その手がかりとなるのが、当時「週刊文春」取材班がスペイン・バルセロナで得た数々の証言である。2012年5月、バルセロナで4週間にわたり取材を続け、沢尻と薬物に関する生々しい証言を得た取材班の記者が振り返る――。

自称「大麻インストラクター」のスペイン人

「エリカは今まで俺が会った中で一番マジカルな女だった。今でも夢に見るくらいのね……。また彼女と一緒にマリファナが吸いたいよ」

 インタビューを始めるなり、そう語ったのは、沢尻と親しかったスペイン人の自称「大麻インストラクター」、セルヒオ氏だった。

 外国人観光客でにぎわう初夏のバルセロナ市街。彼はその中でもひときわ長身で、ラッパーのようなスタイルの服装、たくわえた口ひげ、サングラスの奥でギラリと光る眼つきが周囲を威圧していた。深夜、自身が待ち合わせ場所に指定した裏通りのカフェバーにやってくると、ソファーに腰を下ろすやいなや、陽気な声で沢尻との“なれそめ”を饒舌に話し始めた。

「エリカとはじめて会ったのは、2010年の前半だ。スペイン人の女友達から『日本人の女の子でマリファナがすごく好きな子がいるから、会ってあげてよ』と言われたから、バルセロナのバーで会った。すぐにひとめぼれしたよ。

 エリカは、俺のタイプそのものだったんだ。外見はもちろんだけど、俺は元々日本人女性が大好きなんだよね。ドラゴンボールなどのマンガを読んで育ったし。だから、エリカの日本人女性らしい、口数が少ないところとか、相手を敬うところとかが、俺にとってはまさに完璧だった。本当に空から天使が降ってきたような気分だったよ(笑)。そう思ってたら、友達が『明日セルヒオの家でマリファナパーティーがあるから来ない?』とエリカを誘ってくれたんだ。すると翌日、彼女は自分から俺の家に来たんだよ」

ほとぼりの冷めぬうちにマリファナパーティー

 当時は、沢尻が前所属先であるスターダストから大麻使用を理由に解雇されてから数カ月が経ったころだった。現所属先のエイベックスが彼女の獲得交渉に乗り出していた時期である。沢尻は元夫である高城剛氏との離婚を一方的に宣言したかと思えば、単身バルセロナに飛び、その高城氏のアパートに住み込んでいたことが確認されている。

 一度、大麻で職を失ったにもかかわらず、そのほとぼりの冷めぬうちにマリファナパーティーに参加していた沢尻。セルヒオ氏は次のように述懐していた。

「エリカは、みんなでマリファナを回しながら吸うのが好き。自分で大量に仕入れては、よく葉っぱを人にあげていた。いつも紙に巻いて、女の子らしい可愛い吸い方だったね。キマってくると、目が少し赤くなって、にっこり笑顔になる。最初からマリファナに関してはかなり詳しかった。当然、前からやっていたと思う。たとえば『アイソレイト』っていうオランダのハシシ、これは教会の中のラベンダーのお香のような強烈な匂いがする珍しいやつなんだけど、それも知ってた」

「日本の女の子特有のシャイな反応なのかな」

 マリファナが縁でセルヒオ氏との関係を深めていった沢尻。当時、高城氏との婚姻関係は継続していたが、セルヒオ氏によると、二人は交際していたという。

「仲良くなってからは、俺とエリカは週に3~4回は会ってたし、会う時は毎回、必ずマリファナを吸った。一度、高級ホテルでパーティーをした時、エリカがものすごく高いシャンパンを買って、みんなにおごってくれた。マリファナとシャンパンが混じって、エリカがソファーの上でぶっ倒れてたのを覚えてる。彼女は乾杯する時も、挨拶する時もかならず『オツカレ』って言ってたよ。いつもそればっかり言ってた。

 エリカと初めて寝たのは、マリファナショップを経営している俺の兄のバースデイパーティーに彼女が来たとき。その時を含めて、3回一緒に寝たけど、セックスは一度もないんだ。彼女はそこが固くてね。無理矢理にでもしないとやらせてくれない女だった。セックスにはあまり興味がない感じだった。普通の女の子なら、そこまでしたら楽しくセックスするだろ。日本の女の子特有のシャイな反応なのかな」

そんなに有名だったなんて

 セルヒオ氏は沢尻と撮った写真を示しながら、具体的な証言を続けた。

「彼女の人生はすごくつまらないんだ。俺なんかは友達がたくさんいて、いつも電話がかかってきて楽しいパーティーに出かけたりできるけど、エリカのステータスだと、俺みたいなことはできない。彼女は普段からカツラをつけたり、カラーコンタクトをしたり、必死で自分のことを隠そうとしていた。化粧にもすごく時間をかけてたなあ。

 

 彼女は人目をすごく気にするし、ディスコでは、いつも『写真はヤメて』って言ってた。彼女がバルセロナを選んだ理由というのは、とにかく誰も彼女を知らないからだったと思う。彼女なら、どんなサッカー選手とさえもデートができたはずなんだ。でもそんな彼女が俺に電話をかけてきて、会いにきて、リラックスして、ビックリさ。

 俺は、エリカがそんなに有名だったなんて思ってもみなかったんだ。色んな人から、この子(エリカ)は、現在、世界の美人女優50人に入るって言われて驚いたよ。エリカがパリス・ヒルトンだったなんて。彼女が初めて俺に名前を教えてくれた翌日、ネットで調べたんだ。そしたら、ワオ! 沢尻エリカで検索すると、フェイスブックに3000人の沢尻エリカがいる。3000人の沢尻エリカの偽者だよ! それで、これは『ただ者じゃない』ということを知ったんだ」

沢尻に対して疑惑を質そうとしなかったメディア

“監視”の目の行き届かない異国で変装を重ね、「ただの人」になろうとした沢尻。薬物所持という違法行為はむろん咎められるべきだ。ただ、小学生のときから彼女が生きてきた芸能界の体質、そして「週刊文春」が薬物疑惑を報じた後も、沢尻に対して疑惑を質そうとせず、起用し続けたテレビを中心としたメディアの姿勢も、問われているのではないか。

 11月21日(木)発売の「週刊文春」では、なぜ沢尻が薬物に依存するようになったのか、彼女に薬物を勧めた人物の存在、逮捕前夜のクラブにおける一部始終、薬物摂取の現場の目撃証言などを詳報する。また今年7月のフジロックフェスティバルにおける沢尻の“トリップ動画”も公開する。

(「週刊文春」編集部/週刊文春)

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