《ドラマでは明かされない「M」のリアル》エイベックス松浦氏は浜崎あゆみ母に「彼女とヤります」宣言

文春オンライン / 2020年6月13日 20時0分

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テレビ朝日「M」公式HPより

 コロナ禍で収録がストップし、放送を見合わせていたドラマ「M 愛すべき人がいて」(テレビ朝日系)。緊急事態宣言解除を受けて収録を再開し、2020年6月13日から6週間ぶりに放送が再開する。

 同ドラマは浜崎あゆみとエイベックスの松浦勝人代表取締役会長との恋模様を描く話題作だ。エイベックスの新人アーティスト・安斉かれん(20)が浜崎を、松浦氏を三浦翔平(32)が演じている。眼帯姿で松浦氏の秘書を演じる田中みな実(33)や、ボイストレーナー役の水野美紀(45)の怪演なども相まって、放送初回から注目を集めてきた。

小説「M 愛すべき人がいて」書籍化の経緯

 原作は2019年8月1日に刊行された小説「M 愛すべき人がいて」(幻冬舎)だ。ノンフィクションライターの小松成美氏が、松浦氏と浜崎両者への取材を約10カ月間行って執筆した “事実に基づくフィクション”であるとされている。版元である幻冬舎の見城徹氏は、書籍化の経緯について発売当時の取材に対してこう明かしている。

〈去年の8月1日のこの時間、サイバーエージェントの藤田から浜崎あゆみ、生涯最大の恋物語の企画を電話で持ちかけられた。本にしてくれたら、ぜひ、映像化したいんです、と。藤田はその時、松浦勝人と浜崎あゆみと3人で西麻布で飲んでいたのだ。そこから全ては始まった〉(「日刊スポーツ」2019年8月16日)

 松浦氏と浜崎は、自ら率先して小松氏に交際関係にあった当時のエピソードを語ったのだという。そうして書き上げられた小説「M」にはマサ(松浦氏)とあゆ(浜崎)の出会いから、交際までの経緯、公私のすれ違いを経て別れに至るまでが浜崎の視点からセンチメンタルに描かれている。だが、どの部分が”事実”でどこからが“フィクション”なのかはいまだ明かされていない。

 しかし「文春オンライン」取材班は、松浦氏が自ら浜崎との恋愛について赤裸々に言及する音声を入手した。その音声は、エイベックス元社員でライターのA子さんから提供された資料のなかに含まれていた。

提供された音声から浮かび上がった“「M」のリアル”

 A子さんは2016年12月頃に、幻冬舎の編集者である箕輪厚介氏からの依頼で、松浦勝人氏の自伝本の取材・執筆をスタートさせた。だが、約2カ月半にわたって松浦氏に密着取材し書き上げた約10万字の原稿は脱稿直後に出版自体が取り止めになり、“幻の自伝本”となった。A子さんはその間に起きた、松浦氏との大麻使用や、箕輪氏による原稿料未払いとセクハラについて告発するにあたって、約40時間に及ぶ音声や松浦氏とのLINEのやりとり、松浦氏自伝本の原稿などを「文春オンライン」編集部に提供したのだ。

 そして、それらの資料から浮かび上がってきたのは、小説とは程遠い“「M」のリアル”だった。言うまでもなく、エイベックスは東証一部上場企業であり、松浦氏はそのトップである。「M」では敏腕プロデューサーと歌手の美しい恋物語として描かれているが、実態は、社長が公私を混同し私利私欲に走り、企業を私物化したに他ならない。それこそがA子さんの提供資料が明らかにした、真実の「M」である——。

“幻の自伝本”では浜崎との恋愛は伏せられた

 2019年12月、A子さんから提供された “幻の自伝本”の原稿にこんな一節があった。

《僕は、芸能界は、純粋な世界だと思っている。自分のものすごい恥ずかしいところや、人に言えないようなことをお互いに見せ合うということは、信頼し合えたという証だと思う。そこに、恋愛を超える愛が生まれる人がいても、何も不思議じゃない。お互いのすべてをさらけ出してしまえば、傷つくこともあるし、面倒なことだってたくさんある。しかし、相手を想う純粋な気持ちが、愛が、大ヒットへの道になることがある。僕は、愛ほど強いプロデュースの方法を知らない》(松浦氏自伝本原稿より)

「文春オンライン」取材班がA子さんへの取材を行ったのは、折しも小説「M」が同年夏に発売され、ドラマ化が発表されて話題になっていたタイミングだった。松浦氏が《愛ほど強いプロデュース》をしたのは浜崎あゆみなのか。A子さんに尋ねると少し口ごもりながら、こう明かした。

「『M』で明かされているので言っても構わないと思いますが、その通りです。取材では松浦さんは浜崎さんとの過去について饒舌に語っていました。しかしそれを原稿に反映したところ、松浦さんから『あゆと付き合っていたことは公表したくない』と言われ、後に大幅に原稿を削ったんです」

 しかし何の心境の変化があったのか、その後に小説「M」で浜崎との恋愛模様を明かしたのだ。それは小説という体裁をとることで、“不都合な真実”が隠しやすかったからなのかもしれない。

あゆを芸能界の権力者らに“顔見せ”

 小説「M」は、地方から上京した不安げなあゆが、17歳で31歳のマサと出会うところから物語が大きく展開していく。あゆはマサと出会った後、歌のレッスンのために米ニューヨークへと旅立ち、スパルタ講師の下で練習に打ち込む。作中で涙を流しながら必死に食らいつくあゆは、この頃からマサに対する思いを募らせていくのだ。

 帰国後、あゆはデビュー曲のレコーディングやプロモーションに忙殺されていく。そんななか、マサはNYから帰国したあゆを芸能界の権力者らに“顔見せ”する。小説「M」では、その時の様子がこのように描かれている。

「この顔は売れないよ。今からでも、やめた方がいい」

「この顔は売れないよ。絶対に無理だ。見れば分かるだろう。なんでこんな子をデビューさせるんだよ。やめておいた方がいい。今からでも、やめた方がいい」

 芸能の世界では知らない人のいない大御所がそう言うと、他のプロダクションの社長もこぞって右へならった。私は、リングの中央でパンチの連打を浴びせられるボクサーのようにフリーズする。

 ふと、専務がどうしているのかと思い、その様子を目の端でうかがうと、何もなかったように、黙って聞いている。でも、その時、テーブルの下で握った手のひらがゆっくり拳になって、少し震えているのが見えた。

「M 愛すべき人がいて」より引用

 旧態依然とした芸能界のなかで、2人が孤独な闘いをスタートさせる“名シーン”だ。

 実際、松浦氏は周囲の芸能関係者から「浜崎の顔では売れない」と反対されたと、『AERA』(2008年10月6日号)で明かしている。現実にも同じ事があったようだ。が、松浦氏がA子さんに語ったエピソードは、小説「M」とは少し趣が違っていた。実際には、大手芸能事務所の社長X氏は、浜崎に入れ込む松浦氏に対して、こんな話をしていた。

松浦氏《Xさんが「あゆ呼べ」って言って、あゆ呼んで、あゆと俺とXさんとたまたま3人で、Xさんが「松浦、もう結婚してやりゃあいいじゃないか、彼女にしてやりゃいいじゃないか」って。「僕結婚してますから」って。(するとX氏が)「結婚してるって、じゃあ離婚したら付き合ってくれんのか」って。いやその時本当にタレントと付き合うのご法度だったから、「もし(妻と)別れたらね」なんていっても……。別れたけど言えなかったよ》

小説に描かれた誠実で純粋な恋の始まり

 ほどなくして松浦氏は当時の妻と離婚をするが、すぐに浜崎と交際することにはならなかった。

 小説「M」ではマサの離婚後、あゆがマサへFAXでラブレターを送っている。マサへの恋心を率直に綴りつつも、自分とマサの関係は歌手とプロデューサーであり、今後もその関係に徹するつもりだと宣言する。しかしラブレターを読んだマサは、「お前が必要なんだ」などと書いた短い返事をFAXで送り、あゆに電話をかけ、あゆの母親のもとへと挨拶に赴くのだ。

チャイムが鳴って、私がドアを開けると、スーツを着た専務が立っていた。そして、私には目もくれず、私の後ろに立つ母に一礼すると、こう言った。「あゆみさんと付き合っています。真剣です」「…………」私も母も、声を出せぬまま、その言葉に立ち尽くす。

「M 愛すべき人がいて」より引用

 その後、あゆとマサは横浜にあるマサの実家でも交際していることを報告し、帰り道に夜の横浜の海を見ながら、初めてお互いの手に触れ、帰りの車中でキスをして帰路につく。有名プロデューサーと平成の歌姫の恋の始まりが、かくも誠実で純粋なものだったのかと読者の心を打ったことだろう。しかし、松浦氏はこの時のエピソードをA子さんにはこのように語っている。

浜崎の母に宣言「今から彼女とヤりますから」

松浦氏《4月8日にデビューして、しばらくして5月30日の「YOU」って曲の発売の間に、(浜崎に)「(当時の妻と)別れたんだって?」って言われて。でも別れても(愛人関係の)B子っていうのがいたわけよ。「でもB子さんいるし」って言われるから。「じゃあ、わかった」っていって、あゆのお母さんのところ行って、中野の。「俺、この子と、娘さんとヤりますから」っていって宣言して》

A子さん《えー!》

松浦氏《その日◯◯(都内高級ホテル)連れてって、ヤッて》

A子さん《なんでお母さんに宣言しようと思ったの?》

松浦氏《ん? お母さんいい人だったし、よくわかってたから》(2015年12月のインタビュー音声より)

 当時33歳だった松浦氏は、19歳だった浜崎の母親に対して、肉体関係を持つことを宣言したというのだ。A子さんから提供を受けた「松浦氏自伝本」の初稿には、こんなくだりが残っていた。

《ちょうど「YOU」という曲を製作していた頃、僕はけじめを付けなければいけないと思い、彼女のお母さんに彼女と挨拶にいったのを覚えている。

「今から、彼女とヤりますから」

 なぜか彼女の母親の前で、宣言した。(中略)彼女の母親はぶっ飛んだ人で、娘と男が「ヤる」と宣言しているのに、「あらそうなの。いいわよ~」と、特に何も気にしている様子がなかった》(松浦氏自伝本初稿より)

 2人の交際が浜崎の母親への宣言から始まったことは事実であるようだが、小説「M」での宣言内容はフィクションだったようだ。

別れのきっかけは松浦氏の浮気

 交際をスタートさせてからというもの、多忙な日々のなかでも、あゆとマサは毎晩電話をし、愛を育んでいった。しかしあゆの人気が高まるにつれ、2人の間には距離が生まれていってしまう。そして、ある事件が起きる。マサがあゆ以外の女性を自宅に招き入れている場面をあゆに目撃されるのだ。

マサが一人でいると思っていた部屋のドアを開けたのは若い女性で、私が中に入ると、盛大な飲み会の真っ最中だった。数人の女の子とスタッフとが、酔って倒れ、女の子にしなだれかかっているマサが見えた。

 私がレコーディングをして、ミュージックビデオやジャケットの撮影をして、テレビ出演や雑誌の取材を受けているその時、恋人は、陳腐なパーティーに興じて酔いつぶれていたのだ。

「M 愛すべき人がいて」より引用

 作中ではマサが興じていたのは「盛大な飲み会」とされているが、それはフィクションだ。A子さんのインタビューによれば、浜崎が遭遇したのは 松浦氏の“浮気現場”だったようだ。

松浦氏《別れた理由っていうのが、俺が不倫、不倫って言うか遊んでて、○○(AV女優)と遊んでた時にガチャ!って(あゆが)来ちゃったんだよ。靴が置いてある。おかしい! って言って帰っちゃったんだけど》

松浦氏《鍵は閉めてることはないから。あゆが来ると思ってなかった》

別れた後も未練があったのは浜崎よりも松浦氏

 小説「M」では、この事件の後もあゆのマサへの想いが薄まることはなかった。しかし、マサはあゆの人気が社会現象となっていくにつれてプロデューサー「max matsuura」としてアーティスト「浜崎あゆみ」に接することが増えていく。2人の気持ちはすれ違い、ついにマサからあゆへ別離の電話がかかってくるのだ。

「Fly high」のレコーディングが終わった頃、マサから電話があった。清々しいほどに淡々として。

(中略)

「俺さ、経営や新人発掘、プロモーションから離れて、音楽制作だけに専念することにしたよ。ハワイに住んで向こうのスタジオで楽曲を作るよ」

(中略)

 そして、その日の夜から涙が涸れるまで泣いた。その慟哭は、マサが私の人生から消えてしまったことへの悲しみだけが理由ではなかった。

 私は知っていた。マサのように愛する人が、二度と現れないことを。

「M 愛すべき人がいて」より引用

 その後、あゆの携帯電話にマサから電話がかかってくることはなかった。

 しかし、現実では別れを切り出したのは浜崎だったようだ。松浦氏はA子さんにこう語っている。

松浦氏《○○(浮気相手のAV女優)がどうのこうのじゃなくて、(浜崎が)「じゃあもういいよ、別れようよ」って別れて》

松浦氏《私たち2人がこれ以上一緒にいてもお互いのためにならない、っていう考えが彼女の中にあって。束縛し合ったりするっていうことで。彼女は離れた方がいいって思っているところに、(浜崎が松浦氏の浮気現場に遭遇した)その靴の事件が起きたから》

松浦氏《結局あゆって頭いいから、俺のことを吸収したら次に行きたがるから、次に行きたがってんのがわかったから、まあそれはそれでいいなって思って。全部を吸収してるとは思わないけど、ある程度吸収したし、俺も結構本気で好きになっちゃってたからさ、女々しかったわけよ。ダメだなあと思って》

 小説「M」では浜崎と破局後に、マサは音楽制作を理由にハワイへ旅立つ。しかし松浦氏がA子さんに語っていたハワイ行きの理由は楽曲制作ではない。

松浦氏《んで別れて、俺は別れる前からハワイに住んで、曲を作ってて、「A song for XX」を全部つくって、あゆとやりとりしながら、そん時は好きだったな、最初のうちは。でもまあ結果別れて。「A song for XX」が出て》

松浦氏《しょうがないじゃん。俺はすっごい後引きずって……そのあとハワイ行ってもずうっと引きずったし、DREAMなんかやったってぜんぜん面白くないし》

 小説「M」ではクールな音楽プロデューサーとして描かれている松浦氏だが、実際には恋人への未練を長い間拭えなかったようだ。そしてその未練ゆえ、松浦氏は浜崎と破局した後、驚きの行動に出ているのだ――。

後編 に続く

 

《音声公開》「あゆの呪縛が抜けない」エイベックス松浦氏が語っていた「M」の真実 浜崎が浮気現場に鉢合わせ、TOKIO長瀬と…… へ続く

(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))

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