1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

ふだん使っているSMSやメール、実は覗かれ放題!? 気になり始めたら試してみたい、プライバシー保護に役立つスマホアプリ4選

文春オンライン / 2021年7月23日 17時0分

写真

Androidアプリのプライバシーを監査する非営利団体「εxodus」によると、例えばLINEアプリには4つの広告トラッカーが仕込まれているほか、アプリ利用にあたって49個もの権限を必要とするという調査結果が表示されています

 スマホアプリはふだんから、ユーザの利用履歴や閲覧履歴など、さまざまな情報をサーバに送信しています。建前上はユーザの承諾を得て送信する形になっていますが、要求されるすべての権限を許可しないと正常に動かないアプリもありますし、なにより利用者にとっては、ひとつひとつのアプリにかまっていられないのが本音でしょう。

 こうしたことから近年、プライバシー保護に主眼を置いたアプリが、世界的に支持を集めるようになりつつあります。利用履歴の自動削除機能や広告トラッキングのブロック機能、運営者であっても覗き見が不可能なエンドツーエンド暗号化など、そのアプローチはさまざまですが、これらがデフォルトで有効化されており、故意に解除しなければ安全が保たれることが、そうでないアプリとの大きな違いです。

 今回は、ブラウザ、メーラー、SMS、地図という4つのカテゴリで、プライバシー保護を売りにしたアプリを紹介します。かつてはこうしたアプリは、人に言えない用途で使われるイメージがありましたが、最近では必ずしもそうではなくなり、市民権を得つつあります。いきなり全面的に切り替えるのは難しくても、まずはインストールして部分的に併用するところから始めてみてはいかがでしょうか。

ブラウザアプリなら「DuckDuckGo」

 最初に紹介するのは、利用履歴を一切保存しないブラウザ「 DuckDuckGo (ダックダックゴー)」です。Googleに対抗するプライバシー重視の検索エンジンとして一部では有名ですが、スマホ向けにはそれら検索エンジンをまるごと組み込んだ、ブラウザアプリとしてリリースされています。

 ブラウザとしての使い勝手は、iOS標準の「Safari」やAndroid標準の「Chrome」とよく似ていますが、ユーザを追跡するトラッカーをブロックする機能に加えて、現在行っている操作セッションをタップ一回で消去する機能や、定期的にタブやデータを自動クリアする機能など、プライバシー保護に役立つ多数の機能が備わっています。

 あまりに厳格すぎて使いにくいと感じる場合は、特定のサイトをホワイトリストに登録したり、Cookieだけを許可するなどの設定が行えます。このほか、アプリの起動に顔認証や指紋認証を設定するといった、デバイス側での覗き見を防止する機能もあります。

 メニューが日本語化されておらず英語のままなのと、検索エンジンとしてはまだまだ洗練されていないのが玉に瑕ですが、インターネットでプライバシーを守るツールとしては必ず名前が挙がる存在なだけに、まずはサブのブラウザとして、あまり見られたくないブックマークを移植するところから、始めてみてはいかがでしょうか。

メールアプリなら「ProtonMail」 

 次に紹介するのは、暗号化メールサービス「 ProtonMail 」です。GmailやYahoo!メールなどと同じウェブメールの1種ですが、送信時点でデータを暗号化するエンドツーエンド暗号化に対応しており、運営者側ですらメールの内容を見られないことが特徴です。メールを自動解析してそれに合った広告を挿入するGmailとは対極にあるコンセプトです。

 またメールの有効期限を指定する機能や、同サービスを使っていないユーザにメールを送る時にパスワードを発行する機能など、安全にメールを届ける仕組みが多数用意されています。アプリ以外にPCのブラウザからも利用でき、Gmailに似たスパムフィルター機能も標準搭載されています。

 無料でもひととおりの機能が使える一方で、有料プランの選択肢が実質1つしかなく、メール分類のためのフォルダ数(3つ)や一日あたりの送信制限(150件)をなくすために有料プランに切り替えると、年7500円というそこそこ高いコストが発生するのがネックです。できればその中間にあたる安価なプランが欲しいところです。

 とはいえ短命に終わりがちなフリーメールの中では一定の実績もあり、ブラウザからの使い勝手も優秀で、普段遣いのメールアドレスとしても適しています。アプリもブラウザも日本語で利用できますので、まずはアカウントだけ確保しておくのもありでしょう。

メッセージングアプリなら「Signal」 

 次に紹介するのは、暗号化メッセージングアプリ「 Signal 」です。吹き出しが左右両側に表示されるインターフェイスなど、LINEをはじめとするメッセージングサービスと見た目は酷似していますが、こちらもやはり送信時点でデータを暗号化するエンドツーエンド暗号化に対応しており、運営者側ですら発信内容を見られないことが特徴です。

 テキストチャットはもちろん、音声通話、ビデオ通話にも対応しており、画像をいちどだけ表示可能な使い捨て写真機能や、定期的にPINを要求して本人確認を行う機能も搭載しています。複数サーバを経由することでIPアドレスを秘匿する機能もあり、国家による検閲を回避できることから、一部の国では利用を禁止しているほどです。

 注意点は、電話番号に関連づけられるサービスであるため、複数デバイスからログイン可能なFacebook Messengerや、アカウントの移行に対応するLINEと違い、あくまでも該当のスマホからしかログインできないことです。例外的にPCからは専用アプリ経由でアクセスできますが、基本的には電話番号を知っている仲間内での利用に限られるでしょう。

 こちらも知名度の高い暗号化メッセージングアプリ「Telegram」が、インターフェイスが日本語化されておらず、また若干アングラなイメージがあるのに対し、この「Signal」は日本語化済みで、また米国では上院議員間で安全なメッセージツールとして利用が認められているなど、使い勝手、信頼性ともに抜群です。まずは家族や友人との間で試してみてはいかがでしょうか。

地図アプリなら「Organic Maps」 

 最後に紹介するのは、地図アプリ「 Organic Maps 」です。一般的に地図アプリは、ユーザの位置情報をベースにして地図の表示やルート検索を行うことから、プライバシーにまつわる情報が機械的に筒抜けになりがちです。とはいえあらゆる権限を拒否してしまうと、現在地の表示やルート検索すらできなくなりかねません。

 この「Organic Maps」は、カメラやマイクの利用など不要な権限をブロックし、トラッカーを拒否する一方、必要な権限を最小限にとどめることで、安全な地図の表示およびルート検索を可能にしています。ユーザ登録不要で利用できるため、ユーザの利用傾向に合わせた広告も一切表示されません。

 最大の特徴は、必要なエリアの地図データをあらかじめダウンロードして使う、オフライン対応のマップであることです。移動のたびにダウンロードが発生するGoogleマップと違い、エリア単位でダウンロードを済ませておくことで通信料の節約になるほか、機内モード時など、電波が届かない場所での利用にも適しています。

 ネックとなるのは、オープンソースのOpenStreetMapがベースゆえ、最新の情報が反映されていなかったり、路線情報が全体的に貧弱なことです。「旅行者やハイカー、サイクリスト向け」とされているのも、そうした特徴を踏まえてのことでしょう。身近なエリアだけ使ったり、機内モードのときだけ使うなど、目的と範囲と定めて使うとよいでしょう。

写真=山口真弘

(山口 真弘)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング