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「がむしゃらな努力は嫌いなんです」10ヶ月で48キロ減、クイズ王・古川洋平が語る“効率的すぎる”ダイエット術――2021上半期BEST5

文春オンライン / 2021年9月6日 11時0分

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古川洋平さん ©山元茂樹/文藝春秋

2021年上半期(1月~6月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。インタビュー部門の第2位は、こちら!(初公開日 2021年3月8日)。

*  *  *

 人気クイズ作家の古川洋平さんが10ヶ月で48キロの減量を達成。ダイエット大成功の秘訣を探ると、クイズ王ならではの緻密な理論にもとづく戦略が見えてきた。

『リングフィット アドベンチャー』から16時間ファスティング、停滞期の意外な「切り札」まで――「がむしゃらな努力」や「無駄に過ぎる時間」が嫌いだと公言する古川さんの “効率的すぎる”ダイエット法を聞いた。(前後編の前編/ 後編 を読む)

痩せようと思い立った理由

――我々が知っていた古川さんの面影がまったくないですね……。

古川 10ヶ月で48キロ減量して、112キロから64キロになりました。

――そこまで痩せようと思い立った理由を教えて下さい。

古川 大きな理由がふたつありまして。ひとつは、お医者さんからNintendo Switchの『リングフィット アドベンチャー』を勧められたことですね。

 20代に入ってから10年以上にわたって体重100キロを超えていたんですけど、長いことそうだと健康診断の結果や、医者の先生に言われることが決まってくる。中性脂肪や尿酸の値が高くて、「バランスの良い食事を心掛けて、運動もしましょう」と言われるんですよね。去年1月の健康診断の際も、そのようなことを言われました。

 僕は中学時代にバスケットボールをやっていて、その3年間だけは人生で唯一痩せていた。なんで3年もやれたかというと、バスケは勝敗の懸かったゲームだから楽しかったんです。大人になってからやってみたランニングや筋トレは、ゲーム性が無くてまったく続かなかった。

 というわけで、先生に「僕はゲーム性のある運動じゃないとできないので『してね』と言われてもできない」と正直に話したら、「それじゃあ『リングフィット アドベンチャー』を買いましょう」と言われたんです。

Twitterで4、5年前の写真に「かっこいい」とリプライが

――たしかにゲーム性ありですね。

古川 コロナ禍の“巣篭もり”で品薄になりましたけど、去年1月の時点では普通に買えたんですよ。でも、しばらく家に置きっぱなしでしたね。

 そこからさかのぼる話になりますが、2019年の3月に僕が代表を務めるクイズ作家プロダクション「カプリティオ」で「カプリティオチャンネル」というYouTubeチャンネルを開設したんです。見てくれた方の感想や応援がTwitterに届くようになって、僕がTwitterにアップした4、5年前の写真に「この古川さん、痩せていてかっこいい」とリプライをいただきました。

 20代からずっと100キロ超なので、当然のごとく4年前も100キロは超えているんですね。ただ、アップした時に比べると5、6キロは痩せている頃の写真でした。そのときに「まだマシだった過去と、より太っている現在を比べられて、過去のほうがいいねと言われることしかない人生なんだな」と考えちゃって。

 未来に行けば行くほど褒められなくて、昔は良かったということを後から言われる。後悔しかない人生を歩むのは嫌だなと思った。これが第2の理由です。あのリプライには感謝していますね。

 ダイエットを始めたのは去年の3月で、ちょうど新型コロナの影響でガツガツやっていた仕事に余裕が出て時間が取れるようになったし、家にいなければいけなくなった。ならば放置していた『リングフィット アドベンチャー』をやってみるかって。コロナ禍という状況も、第3の理由に挙げられますね。

凝り性な部分がダイエットに結びついた

――当初は『リングフィット アドベンチャー』だけで痩せるつもりだったのですか?

古川 そうです。1日やってみたら、少し痩せて「おお~、いいね!」となって。2日目もやってみたら、さらに痩せた。

 そして3日目に焼肉を食べに行ったら1日目よりも太った。「なんだ、この仕組みは。腹が立つな」と思いつつ、「たった1回の食事で一気に太るということは、食事を改善すれば2日分の運動よりも効果があるんじゃないか」とも考えたんです。

 そこで僕の凝り性な部分がダイエットに結びつき、痩せる、太るの仕組みを知りたくなって、その日から本格的に取り組みました。

ダイエットは「自分の体を使った育成ゲーム」だ

――どういった部分から着手を?

古川 あらゆることにおいて、がむしゃらに努力するとか、無駄な時間が過ぎるのが嫌いなんですよ。だから、最も効率が良く痩せるにはどのような食事をすればいいのかを考えました。まず、大原則として挙げなければいけないのが、消費カロリーが摂取カロリーを上回ること。当たり前のことですが、ダイエットに失敗している人は見落としがちなんですよね。

――カロリーが高い食べ物でも、成分によっては太らないみたいな考えはダメだと。

古川 「体にいいものだったらたくさん食べていい」と解釈されている方もいらっしゃいますが、必ずしもそうではありません。とにかく摂取するカロリーを消費するカロリーより下げるのが大原則。これを厳守するために「あすけん」というアプリでその日の食事の内容や運動の内容を記録し、消費カロリーと摂取カロリーを正確に把握してチェックしていました。レコーディングダイエットですね。

「あすけん」は食べたものの名前を入れるだけで、すぐにカロリー量や成分がわかるので非常に便利。なにを食べてカロリーを摂るのかという食事の内訳も大事になってくるので、めちゃくちゃ栄養学を勉強しました。

 たとえば、1日1,600キロカロリーを摂るとして、なにで1,600を構成するのか? タンパク質(Protein=プロテイン)、脂質(Fat=ファット)、糖質(Carbohydrate=カーボハイドレート)の3つでしか人間はカロリー摂取ができないので、これを調整するわけです。いわば数字をいじるパラメーターゲームであり、自分の体を使った育成ゲームなんですよ。

 PFCをどう配置したら強いチームが作れるのか頭をひねるのが面白くて。サッカーゲームの育成ゲームだとしたら、強い選手をチームに入れたら強くなるじゃないですか。それと同じで「こいつのタンパク質の量はすげえな。助っ人に呼ぼう」とか「この脂質の低さで、このタンパク質の高さ。主力選手だな」みたいな感じで、いろんな知識が増えて組み立ても自在になっていく。

糖質制限と脂質制限の「使い分け方」

――やはり、タンパク質が高いに越したことがないんですね。

古川 筋肉が落ちるとリバウンドしてしまうので、筋肉を維持しながら痩せるのが理想。だから筋肉を作るタンパク質は必須ですね。脂質、糖質に関しては、どのようなダイエットをするかでどちらを下げるかが決まりますね。糖質を少なくすれば糖質制限、脂質を少なくすれば脂質制限なんですけど、僕はこの2つを時期によって入れ替えました。

 糖質を抑えるとスルスルと体重が落ちるので、すごく太った方には糖質制限がおすすめです。体の脂肪が多いと運動するにも体を動かしにくいし、関節を痛めてしまうから、まずは体重を落とす。

 ただし、糖質は1グラム摂取すると3グラムの水分も呼び込むので、糖質を100グラム摂ったとしたら、体重が400グラム増える。逆に糖質100グラム減をすれば、体重は400グラム減。だから糖質制限はガクッと落とせるんです。でも、その実、水分を落としている側面も大きいので、糖質を再び摂った時にリバウンドしやすいという欠点があります。

 僕は糖質制限で20キロ落とし、後半から脂質制限で28キロ落としました。現在はタンパク質多め、糖質が普通、脂質少なめというバランスにして、鶏むね肉や馬肉の赤身、全粒粉パスタ、蕎麦などを食べています。

痩せるために「運動」より大事なこと

――停滞期はどうされました?

古川 チートデイを設けるなどはしませんでした。そこはクイズ王として、いくつかのカードを切って乗り越えたというか。そのうちのひとつが、基礎代謝に対する考え方です。

 ダイエットといえば運動するイメージが強いですけど、運動で消費できるカロリーの量って寝転がっているだけで消費される基礎代謝の半分くらい。つまり、人間は基礎代謝によって痩せていくんです。ならば、基礎代謝を上げるしかない。

 昔から、代謝を上げるなら筋肉を付けろというじゃないですか。これは文献によって細かい数値の違いがありますが、筋肉は体内における基礎代謝の大体18パーセントを占めている程度でランキングにすると第3位なんです。第2位が19パーセントくらいで脳。将棋の棋士が1日対局すると1~2キロ痩せるみたいな話がありますけど、脳を使うのにもやはりカロリーを消費しているということなんでしょうね。

 そして第1位が27パーセントで肝臓なんです。筋肉の倍とまではいえないけど、比じゃないのは確か。だから、運動するよりも肝臓がいかに元気であるかのほうがよっぽど大事だなと思ったんです。

お酒をやめて、ヘパリーゼを摂取

――肝臓を元気にする方法って、お酒を控えるに尽きるのでしょうか。

古川 そうですね。お酒はやめました。お酒を飲むと肝臓がアルコールの代謝を優先して、27パーセントという基礎代謝の能力を失うのでもったいない。

 その上で、確実な医学的裏付けがあるわけではないのですが、自分の判断でヘパリーゼを飲むようになりました。二日酔いの薬だと思われている方が多いかもしれませんが、肝臓を元気にする薬で、飲酒されない方でも肉体疲労時の栄養補給に摂ることを勧められている医薬品なんです。

 あとは生姜。生姜の摂取によって代謝が上がるという研究が出てきているんですね。生姜をいっぱい食べるのは大変ですが、錠剤にしたものがあるんですよ。毎食後にヘパリーゼ2錠、ショウガ2錠を飲んでいますね。

食事は1日のうち8時間以内で済ませる

――食事の取り方も重要そうですね。

古川 16時間ファスティングが効果的ですね。1日のうち8時間以内で食事を済ませ、残りの16時間は食べない。僕は10時30分に朝食、14時くらいに昼食、18時30分に夕食と、8時間のなかに3回の食事を取り入れた。もちろん、摂取カロリーは消費カロリーを上回ったらダメです。

 寝る時間もふくめて残りの16時間で食べ物を摂取しないことで、タンパク質、細胞が新しく生まれ変わるオートファジーが起きます。簡単にいうと、痩せやすい体になるんです。もし、8時間外に食べてしまった日があっても、気を取り直して翌日からまたやり直す事が大事。1日の例外で心が折れて、ダイエット自体をストップしてしまうのが一番もったいない失敗パターンです。

 ただ、この16時間ファスティングは若干筋肉も落ちやすい方法なので、筋肉を増やしたい時期などには向いていません。減量目的の場合でも、できるだけ高タンパクな食事と筋トレをセットで取り入れたいですね。

――『リングフィット アドベンチャー』、PFCバランス、ヘパリーゼと生姜、16時間ファスティング。どれも面倒だけど痩せたい人はどうすればいいでしょう。

古川 まずは記録すること。「あすけん」みたいなアプリを使えば、いかに食べすぎているかがわかります。それを見て「マズいな」と思えるし、タンパク質の高い食べ物や脂質の低い食べ物がなにかもわかります。そこからいろいろ考えて、行動に移せるようになるんじゃないでしょうか。

 人間は3週間続けると習慣にすることができるらしいんですよ。レコーディングだけでいいから、3週間やってみてください。

【続きを読む】 「痩せたら他人に寛容になれた」48キロ減のクイズ作家が語る、ダイエットで起きた“メンタルの変化”

(平田 裕介)

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