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《タッキー政権の失策》ジャニーズから国民的アイドルが絶滅した本当の理由「キンプリ平野&永瀬がカギを握っている」

文春オンライン / 2021年9月11日 11時0分

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SMAP ©文藝春秋

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 かつて、ジャニーズは国民的アイドルの宝庫だった。SMAPやTOKIO、V6、嵐など、地上波ゴールデンタイムに冠番組を持ち、メンバーは人気ドラマの主演に抜擢され、大手企業の広告塔にもなっていた。最盛期にはジャニーズはアイドルの代名詞だった。

 しかしこれらレジェンドアイドルグループは、解散や活動休止、メンバーの脱退などの憂き目に遭い、活動が縮小。一時期に比べると、いまのジャニーズには彼らほどの知名度があるタレントは残念ながらほとんどいない。

CDが売れない時代のうえ、特撮もの・朝ドラへも出演が難しい

 ジャニーズの勢力が弱まっている理由はいくつかある。

 まずは1990年代などに比べてCDが売れなくなったこと、テレビを観ない人が増えていることなどの時代的な変化が当然ながら存在するだろう。ジャニーズのビジネスモデルは、CDの流通やテレビ露出にかなり依存してきたため、路線変更が出遅れた感は否めない。

 また、近年のブレイク俳優のセオリーに乗れなかったこともあるかもしれない。佐藤健、菅田将暉、松坂桃李、千葉雄大、吉沢亮、竹内涼真、福士蒼汰、綾野剛、竜星涼、磯村勇斗、志尊淳、山田裕貴などは、みんな「戦隊・ライダーなどの特撮ヒーロー→朝ドラ」という流れで、お茶の間の知名度を上げてきた。

 しかし特撮ヒーローシリーズも朝ドラも、基本的に遠方も含めたロケ撮影が中心で、かつ放送が長期にわたるため、撮影期間の拘束が非常に長い。コンサートツアーで全国を回るジャニーズがそのスケジュールを確保するのは至難の業だ。過去に朝ドラのメインキャストになったのは『あぐり』の生田斗真や、『純と愛』の風間俊介など“俳優枠”を除くと、『青春家族』の稲垣吾郎と、『てるてる家族』の錦戸亮くらいだった。

『ウルトラマンティガ』主演なのに黒塗りされていたV6長野博

 そのうえ、特撮ヒーロー物や朝ドラでは、“ジャニーズならではの問題”も起きがちだ。長野博が『ウルトラマンティガ』で主演を務めたことがあったが、電子書籍『ウルトラ特撮PERFECT MOOK ティガ編』(講談社)で長野の顔写真が黒塗りされているとTwitterで話題になったのだ。また、特撮モノは再放送されることも多いが、その度にSNSではこうした声があがる。

 

《地上波に流す度にダイゴ(V6長野博)と『TAKE ME HIGHER』(※V6の楽曲)を消すの何なん? 事務所利権は分かるが、編集で一切の存在を消して犯罪者みたいな扱いしやがって》

 ジャニーズは肖像権に厳しく、かつてはネット記事でジャニーズタレントの姿が黒塗りになることがおなじみだった。ジャニーズのネット掲載が解禁された今では、若干懐かしい話にも思えるが、電子書籍『ウルトラ特撮PERFECT MOOK ティガ編』が発売されたのは2020年8月のこと。『ウルトラマンティガ』はウルトラファンの間でも非常に人気の高い作品で、主演した長野に好感を抱く男性ファンも多いだけに、こうした展開は上手な戦略とは思えない。

 かつての木村拓哉や長瀬智也、山下智久のような“一般ウケ”する若いジャニーズが激減していった背景には、こうした事情があるように思えてならない。一方で、ジャニーズで一気に加速しているのがアイドルの“オタ専(オタク専用)化”だ。

一般人には覚えられないジャニーズの「オタ専アイドル」

 オタ専アイドルとは、SMAPのように、老若男女の国民がメンバーの顔と名前を一致させることができた“一般ウケ”アイドルとは別ベクトルの存在で、コアなジャニーズオタクに深くリーチする“身内ウケ”に特化したアイドルだ。

 特にSnow Manをはじめ、最近のタキニ(タッキーのお気に入り)と言われているグループのオタ専化が著しい。彼らのファンはパッと見の華やかさよりもハイレベルなパフォーマンスを愛でたり、YouTubeなどでのメンバーのやり取りから、タレントの性格や性質、関係性を知り、深掘りしたりすることでハマっていく。そのため、ファンは彼らのことを深く深く理解している一方で、一般人からすると「K-POPと見分けがつかない」という現象が起きてしまう。

 さらに最近になって、あらゆるところにジャニーズが出まくるようになった。これまでテレビにはあまり出られなかったJr.たちも、ドラマのちょい役やバラエティのひな壇に登場。かつてはジャニーズの冠番組の裏番組には他のジャニーズは出ない時期も長くあったが、今は裏被りもおかまいなしだ。

 今振り返ると、かつてのジャニーズはスター性のある特定の数人を選抜し、ドラマ主演や冠番組など、えりすぐりの仕事に抜擢して人気を集中させる戦略だった。だからこそ、SMAPや嵐というモンスター級のアイドルグループが生まれたのだろう。しかし現在は、見たことがない大量のジャニーズが、入れ代わり立ち代わりで露出しているため、ジャニーズファン以外はいつまで経っても誰の顔も覚えられないのだ。

大化けしたキンプリ・平野紫耀の資質

 そんな中、一般ウケの最後の砦となっているのはおそらくKing & Princeだろう。なかでも平野紫耀が旗手となっている。

 正直、平野がここまで一般人気を獲得すると予測できたファンは少ないのではないだろうか。Jr.時代はアイドル誌『Myojo』の「Jr.大賞」で、「恋人にしたい」部門で5連覇した元King & Princeの岩橋玄樹と、同じくKing & Priceの永瀬廉、岸優太という3強に勝てなかった。彼は長らく“4番手”だったのだ。

 それは平野がジャニーズ事務所に移籍する前、すでに「BOYS AND MEN」でアイドルとして活躍していたことも影響しているように思う。幼い頃にオーディションを受けて、Jr.として修業を積む“生粋のジャニーズっ子”がメインストリームを占めるジャニーズにおいて、平野は完全な傍流だった。

 しかし故ジャニー氏は平野のスター性に気が付いていたのだろう。デビューシングル「シンデレラガール」では平野がセンターに抜擢され、主題歌となった連続ドラマ『花のち晴れ』(TBS系・2018年)では主演・杉咲花の相手役を務めた。“他者が見出した、完成している子”は推さないと言われるジャニー氏が平野を寵愛したのは、子役出身のスペオキ(スペシャルなお気に入り)、堂本剛に並ぶほど異例なケースだったと思う。

 

 平野は小柄で可愛いタイプを好むジャニーズファンを虜にする一方で、抜群の身体能力とダンスパフォーマンス、表現力も兼ね備えているため、“体育会系”“肉体派”のファンからの支持もあつい。おまけに「松村雄基に似ている」など、昭和的な男の香りを感じて好感を抱く中高年女性もいる。

 また、「ビジネス」と一部で囁かれている天然キャラ(?)ぶりや、「小学生の頃に、いろいろな友人の家を渡り歩いて麦茶をもらっていた」という人懐こさや器用さも、バラエティ番組で活躍するにはもってこいの資質だ。

 それぞれ異なるファン層が交わる場所が平野であり、それゆえに“一般ウケ”しているのだ。平野の存在は、King & Prince がSMAPや嵐に続くのではないか、と期待を抱かせてくれる。

『おかえりモネ』に出演キンプリ・永瀬廉はお茶の間の人気者になれるか?

 そして、King & Prince が国民的アイドルになれるかどうかの試金石になるのは永瀬廉だ。永瀬は現在、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』にヒロイン・百音(清原果耶)の幼馴染「りょーちん」として出演している。前述したように、朝ドラはお茶の間の知名度を上げるための“王道コース”だ。

 永瀬は、スタイルの良さと整った顔立ちから、かつては「一般ウケしそう」と期待されていた。しかしフタを開けてみると、ドラマ『信長のシェフ』(テレビ朝日系・2013年)で演じた森蘭丸役で「無礼者!」の舌足らずぶりがネット上でネタにされたり、「ジャニーズ大運動会2017」で、髪型を気にして野球のキャップをちゃんと深くかぶらないことが一部ジャニーズファンに叩かれたりしたこともあった。

 また、ドラマ『俺のスカート、どこ行った?』(日本テレビ系・2019年)では連ドラほぼ初出演だった後輩の関西ジャニーズJr.「なにわ男子」の長尾謙杜に高い評価が集まり、“持って行かれてしまった感”もある。連ドラ出演も平野のようにバラエティで爪痕を残すこともまだまだ少ないためか、一般知名度はいまだ高くはない。

 しかし、最近では主演した映画『弱虫ペダル』で、オタクヘア+メガネ姿で熱演。あれほど髪型を気にしていた過去を思うと、並々ならぬ覚悟が感じられたが、その甲斐あってか2021年に日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞している。さらにNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』では、清原果耶演じる主人公・百音の幼馴染で、仲間内でも震災の傷を最も深く負った親子を、父親役・浅野忠信に懸命に食らいつき、繊細に演じている。

 器用でスター性のある平野に続き、不器用な努力家である永瀬が朝ドラで人気者になれるかどうかが、King & Princeの国民的アイドルグループへの鍵だ。果たしてKing & Princeは、絶滅しかかった「お茶の間人気の高い一般ウケジャニーズ」になれるのだろうか。

(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))

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