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テキストをパラパラとめくっただけで“入塾すべきか”がわかる! 塾を選ぶときに参考にすべき3つのポイント

文春オンライン / 2021年10月12日 6時0分

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©️iStock.com

 4人の子ども全員を東大理3に合格させ、「佐藤ママ」としてTVに引っ張りだこの佐藤亮子さん。そんな佐藤さんが「どうすれば自分で勉強をする子に育つのか」といった悩める親からの「100の質問」に答えたのが、『 勉強する子になる100の習慣 』(文藝春秋)です。

 同書より一部抜粋して、子どもの教育について紹介します。(全2回の1回目/ 後編 を読む)

◆◆◆

1.偏差値を考えることから始める

Q.進学先の学校はどうやって決めたらいいでしょうか?

 

A.まず偏差値。行きたい学校に行くのではなく、行ける学校に行くことです。

 なんといっても、偏差値を考えることから始めることです。小6の4月ごろにそれまでの自分の偏差値を元になんとなく志望校を考えることから始めましょう。夏休みを必死に頑張ったあとの8月の偏差値で、現実的な第一志望校をしぼることです。長い間憧れていた学校の偏差値と10も20も離れていたら合格の可能性はかなり低くなります。秋には、そろそろ夢から目を覚まさないと合格はできません。

 自分の偏差値と5離れている学校は、まだまだかなり可能性はありますね。もう一つ決める条件としては、通学時間です。我が家は息子たちが、奈良の自宅から灘校まで電車に乗っている時間が1時間40分でその前後の移動時間を入れると片道2時間かかっていました。娘は電車に乗っているのが55分、前後の移動時間を入れて1時間30分でした。

 その経験から考えると、中学生や高校生にとって男子には片道2時間、女子には1時間半が限界ではないかと思います。中高生は、荷物が多く重いので体格のいい男子でも疲れるし、女子はそこまで体力がありませんのでより疲れるから、通学時間は短ければ短いほどいいということです。自宅から通学に使う電車やバスなどの交通機関と偏差値を考え合わせて志望校を決めるには親の助けが必要です。入学試験というものは、「行きたい学校に行くのではなく、行ける学校に行く」ということを基本的な考えにし、合格を最優先に考えてください。

2.正確に把握できれば必ず点数に結びつく

Q.たくさん勉強しているのになかなか成績が上がりません。子どもにはなんて声をかけたらいいのでしょうか?

 

A.「成績が上がらないと、勉強したことにはならないよ」と声をかけましょう。

「成績が上がらないと、勉強したことにはならないよ」と声をかけてください。「頑張っているのに成績が上がらないね。でも、頑張っているのだからいいんじゃないの」とは間違えても言わないことですね。お母さんが「たくさん勉強している」と思うのは、勉強しているように見える時間が長いということでしょうか? それとも、何かノートにたくさん書いているということでしょうか? 勉強というのは、長い時間椅子に座っていればいいというものでも、ページ数をたくさんすればいいというものでもありません。大人の仕事と同じように、成果を出してこそやった価値があり、褒められるべきことなのです。時間や手間をただ、かければいいというのは間違いです。

 実際問題として、時間も手間も費用もかけずに、最大限の成果をあげるというのが理想なのですから。まず、その基本を理解してください。成績が上がらないのは、やり方が中途半端なため、理解が浅く応用できる実力までにはなっていないということです。子どもは面倒になるとすぐに分かったふりをして自分を誤魔化してしまいますから要注意です。内容が正確に把握できたら、必ず点数に結びつきますので、点数が取れなかったら「なぜ、間違えたのか」を立ち止まって親子でじっくり考えてみてください。そのやり方を身につけると、必ず点数は取れるようになります。点数は、正直なのです。少しずつ点数を上げていくことにしばらく専念してください。

3.最適な環境に囲まれないと勉強できないのは「甘え」

Q.子ども部屋、図書館、リビング。どこで勉強してもらう方がいいでしょうか?

 

A.「どこで勉強するか」は誤り。正しくは「どこでも勉強する」です。

 勉強をするのはどこでもいいのです。というより、どこでも勉強できるように育ててください。最適な環境に囲まれないと勉強できないという甘えを持たせないことです。しなければならないことは、なんとしてもやるという覚悟を常に持つことを日常生活で少しずつ身につけることは大切です。

 子どもには「問題を解いて正しい答えを出すことのみが仕事。どういう状況においても成し遂げる覚悟が必要」と話しておいてください。子どもによっては、図書館では気が散る子もいます。定期テストの勉強をするために図書館に行くと、友達とおしゃべりしてしまい時間を無駄にすることが多いので、親は「図書館で勉強する」という言葉に騙されないように。「子ども部屋」で勉強できる小学生はほとんどいないと思った方がいいです。

 親の目もなく、隔離された部屋で一人黙々と勉強するのは非常に孤独なので、多くの子どもはその孤独に耐えられず、手がマンガやスマホなどに伸び、そのままゆうに1~2時間は過ごしてしまうのがおちです。「リビング」学習は、最近トレンドではありますが、子ども部屋を渡しておいて勉強のみリビングの食卓でするというのは、中途半端です。リビングで勉強するのではなく、リビングを勉強部屋にするという発想が必要です。要するに、「どこで勉強するか」ではなく、「どこでも勉強する」ということです。「勉強してもらう」ではなく「勉強するのは当然」と親は考えるべきです。

4.プロの力は不可欠、塾は慎重に選ぶこと

Q.受験する場合、塾に通わせた方がいいのでしょうか?

 

A.プロの力は必要ですが、塾は慎重に選んでください。

 受験は、確実な情報をもとに戦略的に進めないと時間と手間のロスが大きいのです。その無駄を避けるためには、やはりプロの力は不可欠です。理想としてはプロにお願いして、親は徹底したサポートに回ることが一番の近道だし、ラクに合格に近づける方法ということになります。

 その頼るべき塾をどこにするかが大きな問題ということですね。一度入塾したのに、その塾に合わないからやめて、また違う塾に入るということを繰り返す保護者がいますが、時間もお金も手間も無駄にしています。ここだと決めたら、決めたところで必死に頑張ることが成績を伸ばす近道です。

 塾を選ぶ基準としては、

 

(1)行きたい学校にたくさん合格させているかを調べる。やはり、その学校に5年間で「1人合格」というような塾を選ぶのは危険。その年にたまたまできる子が1人いただけ、ということかもしれないから。

 

 

(2)通える距離かどうかを検証。基本的に、小4から小6は通塾するし、もっと低学年から通うことも多いので、片道1時間などというのは小学生にとって疲れすぎる。長くて30分が適当と思います。電車で何回も乗り換えるというのも負担が大きいでしょう。車で送迎できるのなら、ぜひしてあげて欲しいです。

 

(3)塾のテキストを見に行ってパラパラとめくってみる。問題がページにツメツメに書かれているのは避ける。ページの空白部分は子どもの気持ちの余裕になる。ぎゅうぎゅう詰めに並んだ問題は、なぜか難しく見えてしまい子どものやる気を削いでしまう。テキストの構成は、意外と子どものやる気に影響するのです。

 このようなことを考えながら、慎重に塾を選んでください。

5.寝ること以外は1人にさせない方が健全に育つ

Q.子ども部屋を与えると、そこにこもりっぱなしになってしまうのではないかと不安です。

 

A.子どもは寝る部屋は必要ですが、寝ること以外は1人でさせない方が健全に育ちます。

 親の目が届かず何をしてもバレることなく気楽に過ごせる子ども部屋という場所は、子どもにとっていわば「安楽の場所」となるでしょうね。子どもには、それぞれの年齢で学ばなければならないことがあります。その内容は容易に身につくものではなく、かなり時間をかけてトレーニングを繰り返さなくてはなりません。

 そのような大変なことを、子ども部屋で子どもが1人で着々とすることはできないのはお分かりでしょう。今の子どもたちは、特にネットに対するハードルが低く、気楽にスマホなどを手に取り長い時間過ごしがちです。そのようなことをすると、当然つらい勉強などはしないことになりますから、学力はつきようもありません。

 子どもは寝る部屋は必要ですが、寝ること以外は1人にさせない方が健全に育ちます。自分の部屋に入ってドアを閉めたら、親でもいきなり開けたりすることは揉め事の原因になるのは間違いなく、そうなると親は気を使って軽くノックをして子どものご機嫌を伺うことになります。親がそのような態度を取らざるを得ない家庭の中で子どもが「よく学びよく遊ぶ」ように育つでしょうか? 

 子どもは中高生になるとより部屋にこもるようになりますから、親子の会話がほとんどなくなります。そうなると、受験校の相談もしなくなり「不合格」がより近づいてくる事態になります。受験は、親子やきょうだいで一致団結して向かうべきものなので、良好な関係が下支えになりますから、子ども部屋にこもるような状態ではなかなか難しいということです。

【後編を読む】「親がするべき“しつけ”は?」「子どもをどのように怒ればいい?」4人の子どもを東大理Ⅲに合格させた佐藤ママの“教育方法”

 

「親がするべき“しつけ”は?」「子どもをどのように怒ればいい?」4人の子どもを東大理3に合格させた佐藤ママの“教育方法” へ続く

(佐藤 亮子/ノンフィクション出版)

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