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優柔不断な岸田首相がコロナ対策は「朝令暮改」…いきなり「決断するキャラ」になった“理由”とは?

文春オンライン / 2021年12月7日 6時0分

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岸田文雄 ©JMPA

 ここ最近の岸田首相についての記事を読むたびに痛感することがある。それは「岸田マジック」である。マジックのタネは意外にシンプルというのはお約束だが、政治でも同様のことを感じる。

 たとえばコレ。12月2日の朝刊と夕刊(読売新聞)。

『国際線の予約停止』(朝刊)
『国際線予約停止取りやめ』(夕刊)

 一体何が起きたのか。オミクロン株に対する水際対策の一環として「国交省要請受け 日本人も対象」(朝刊)だったが、「日本人帰国に配慮」(夕刊)と激変した。

 となると朝令暮改という批判になる。「国土交通省の“勇み足”」(産経新聞12月3日)という見方が各紙で占めていた。

 毎日新聞(12月3日)は岸田政権のスピード重視に「首相官邸のプレッシャーを感じていたのではないか」(閣僚経験者)。ここで出てきた「スピード重視」という姿勢。その理由がしみじみする。

安倍&菅政権を反面教師に

《首相が矢継ぎ早に打ち出すのは、安倍晋三元首相や菅義偉前首相が水際対策で「後手」との批判を浴びたことへの反省からだ。》(毎日新聞12月3日)

《「水際対策が甘い」との批判を浴びた安倍、菅内閣を反面教師とした決断だった。》(読売新聞12月3日)

《歴代政権の「後手」念頭》(産経新聞12月3日)

 各紙きれいに揃っていた。

 岸田政権は安倍&菅政権を反面教師にするだけで斬新なイメージがつくのだ。そういえば就任直後の記者会見で質問にちゃんと答えようとする首相を見て新鮮に感じたが、考えてみれば普通のことだ。当たり前のことをしただけでイメージが上がる岸田マジック。

 きのう(12月6日)読売新聞に出た世論調査では『水際対策「評価」89% 内閣支持上昇62%』だった。

 岸田氏といえばポスト安倍の禅譲を期待してのいじらしい振る舞いを含め(アベノマスクをずっと着用していた)、その政局勘の無さや勝負弱さ、フニャフニャ感を指摘されていた(すいません、フニャフニャ感は私が言っていました)。

「意外と決断できる」理由

 しかし就任からこれまでの流れで「意外と決断できる?」という声も聞く。では、岸田文雄は本当に決断するキャラに変わったのか。どうしても気になったのでベテランジャーナリストに聞いてみた。すると、

「岸田さんは自分が考えないことを決断したら決断が早くなった」

 え、それどういう意味ですか。

「周囲に任せているということです」

「周囲」とは木原誠二官房副長官、嶋田隆首相秘書官、秋葉剛男国家安全保障局長、栗生俊一官房副長官の4名だという。役職からしてもブレーンにもなる立場であるが、首相が「決めないことを決めた」のが「スピード重視」の正体かもしれないなんて、これも岸田マジックではないか。

岸田マジックには厳しい声も

 そんな岸田政権だが「新しい資本主義」というフワッとしたスローガンを掲げたあとにクーポン5万円が出てきて「観客」が困惑するマジックもかましている。岸田らしさを十分発揮している。やることがすべてウケているわけではないのだ。先日は衆院選で完膚なきまでに落選した石原伸晃氏を内閣官房参与に起用するという謎のマジックを披露し、「観客」からはカネ返せと言われている。

 しかしこんな予測もできないだろうか。年を越して野党も今みたいな感じなら、岸田政権も野党もどちらもピリッとしないまま参院選になり、何もしないまま岸田氏が勝っちゃう可能性。まさにマジックである(この場合はタネも仕掛けもない)。

 ひとつだけ注目したい野次馬案件をあげると、首相にとってのザワザワは「党外より党内」にあるのではないか。それは安倍元首相である。というのも最近の政治面を見ているとあることに気づく。まずこれを読んで欲しい。

『政府と自民の風通しを良くしたい…「政高党高」目指す首相、麻生氏・茂木氏と頻繁に会談』(読売オンライン11月23日)

《岸田首相が、自民党の麻生副総裁、茂木幹事長と頻繁に会合を重ねている。政策決定が首相官邸主導で進む「政高党低」から脱却し、政府と党で緊密に連携して歩調を合わせる「政高党高」を目指す考えだ。》

 この風景をタブロイド紙が書くとどうなるか。

『岸田首相が“安倍外し”着々 麻生氏&茂木氏に急接近で政権の後ろ盾は「3A→AM」に』(日刊ゲンダイ11月24日)

「麻生、茂木両氏に接近して“安倍はずし”を仕掛けた岸田首相は、なかなかの策士です」という関係者のコメント付き。首相就任直後は安倍氏の影響から逃れられないと思われていたのに?

 私は先ほどのベテランジャーナリストに「タブロイド紙で“安倍はずし”って書かれてますがホントなんですか」と聞いてみたら「この動きは確かにある」という。しかし「安倍氏も政調会長の高市さんを通して今後巻き返してくるとの見方がある」と。なんだか自民党内の闘争のほうが盛り上がりそうではないか。

 そんな状況においてとても興味深い「物件」を紹介しよう。

『さまようアベノマスク、倉庫を転々 今なお8000万枚 保管費用は6億円超にも』(東京新聞Web12月3日)

アベノマスクをめぐる「決断」は?

 最近になってメディアに公開されたアベノマスクの現状が話題だ。各紙が取材していた。これまでの保管費用は6億円を超え、今後もさらにかさむ。会計検査院からも注意を受けている。

 では、なぜ保管を続けているのか。この記事では捨てることになれば安倍氏の失敗を認めたことになり、捨てられないのでは? と指摘されている。

 これを読んで思った。

 かつてアベノマスクをつけて忠誠をアピールしていた岸田首相だが、もし「岸田対安倍」がこのあと激烈になるなら一つの決断も予想できる。アベノマスクを処分するという決断である。おそらく世論には支持されると思うが、岸田氏やその周辺がこんな“ケンカ”を安倍氏に仕掛けることができるのだろうか。

「意外と決断できる首相」に本当になれるのか、やはりこの話題には触れずに終わるのか。ちょっと注目したい。

(プチ鹿島)

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