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「今も二刀流には反対」それでも張本勲(83)が大谷翔平に“あっぱれ”する理由

文春オンライン / 2024年6月21日 11時30分

「今も二刀流には反対」それでも張本勲(83)が大谷翔平に“あっぱれ”する理由

張本勲氏

〈 大病で激ヤセ説も…杖をついて歩く張本勲(83)を直撃した 〉から続く

 張本勲氏は現役時代、試合が終わると、その日の反省と翌日の対策に時間を費やし、夜中の1時過ぎまでバットを振ったという。

「野球のことだけで1日があっという間。遊んでいる時間なんかないわな」

 まさにそれを体現する選手が、米ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平だ。

「大谷は好きだからね。応援していますよ。家のテレビで毎試合観ています」

 張本氏は、大谷のプロ入り当初から“二刀流”には懐疑的な立場。「褒めるのは誰でもできる」と、「サンモニ」出演時も厳しい視線を崩さなかった。

「最初は投手に専念すべきだと思ってましたよ。入団した時、キャンプの視察に行ってブルペンで見ましたが、ダルビッシュ有や松坂大輔より断然いいと思ったね。これは偉大な投手になると思ったら、二刀流をやり出した。私は今も二刀流に関しては反対。レベルの高い成績を残すには、どちらかに専念した方がいい」

結婚は大賛成 運動選手は早婚ほどいい

 渡米後も二刀流を貫徹した大谷は昨年、2度目の右肘の手術に踏み切り、今季は打者に専念している。

「今はバッター専門の方がいいと思っています。日本人がアメリカに乗り込んでいって、力と力の勝負で相手をなぎ倒し、ホームラン王を獲ったんですから。世界の王(貞治)も驚いていましたよ。『ハリやん、こんなこと我々の時代じゃ考えられないな』ってね」

 “大谷愛”を語るその口調は、自然と熱を帯びる。

「バッターボックスの大谷は、右足を上げずにボールを待ち、捉える。バッターは本来、大谷のようにノーステップ、最小限の動きで打つのが一番いい。でもそれだと力が出ないから、大多数の選手は、足をピョンと上げたり、反動をつけたりして打とうとする。大谷の真似をしたくてもできないんですよ」

 移籍1年目の大谷は、シーズン前、元バスケットボール選手の田中真美子さんとの結婚を発表。公私で大きな転機を迎えた。

「結婚は大賛成。運動選手は早婚ほどいいというのが私の持論です。子供ができれば責任感も増すし、帰って寝顔を見れば、よし、明日も頑張ろうって気持ちになりますわな。大谷は今後もいい成績を残しますよ」

ソフトバンクの近藤健介は、今季もいいバッティングをしている

 もし今、現役選手だったら、メジャーに挑戦するのか。張本氏は即答する。

「行きますよ。給料が10倍以上になるんだから。日本の選手には、日本のプロ野球ファンのために、なるべく行くなって言ってるんだけど、給料のことだけ考えたら誰でも行くわな(笑)」

 最後に、今季の球界を見渡して、「喝」と「あっぱれ」を所望すると――。

「まだペナントレースは50試合くらいだろ。『喝』に値する選手は特におらんなあ。『あっぱれ』をやれるとすれば、今パ・リーグで首位打者争いをしているソフトバンクの近藤健介かな。日ハム時代からいいバッターだったし、今季もいいバッティングをしている」

 鋭い舌鋒と批評眼は今も健在なのである。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年6月13日号)

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