23歳で双子を妊娠、医師から「3人かもしれない」と…三つ子ママ(26)が明かす、15人の厳戒態勢で行われた“計画出産”
文春オンライン / 2024年7月6日 11時0分
![23歳で双子を妊娠、医師から「3人かもしれない」と…三つ子ママ(26)が明かす、15人の厳戒態勢で行われた“計画出産”](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/bunshun/bunshun_71592_0-small.jpg)
2021年に誕生した三つ子たち
4歳の男の子と2歳の三つ子の女の子の育児の様子を配信している YouTubeチャンネル『うるはなファミリー』 。母であるもえかさんは、24歳の時に三つ子を出産した。
そんなもえかさんと夫のゆうきさんに、三つ子を妊娠した時の心境や育児、今後の不安など詳しく話を聞いた。(全2回の1回目/ 続きを読む )
◆◆◆
双子かと思ったら三つ子と言われ…
――改めて三つ子を妊娠した時のことを教えてください。
もえかママ 2021年6月に生理が来なくて妊娠検査薬を試したところ陽性反応が出て。その後、病院に行ったら、二卵性の双子を妊娠しているかもしれないと言われました。「赤ちゃんがいる部屋が2つあるから、二卵性の双子かもね」と。
でもその時には心音が確認できなかったので、はっきりはわかりませんでした。
――親族に多胎児が多かったりするのでしょうか。
もえかママ いえ、そんなことはなく初めてでした。まさか双子を妊娠するとは思っていなかったのでびっくりというか。でも長男の子育てをしているときに、双子のYouTubeを見ていたので、その時に夫と「双子ちゃんかわいいね~」って話したりはしていましたね。
ゆうきパパ 最初の検診から2週間くらい経った次の検診で「三つ子」であることがわかりました。心音も確認できたので、間違いないということで。
――その時の心境はいかがでしたか。
もえかママ 最初に双子かもって言われた時に、「どちらかが亡くなってしまうかもしれないし、2人とも亡くなってしまうかもしれない」と、多胎児妊娠のリスクも説明されていたので、ドキドキしながら検診に行ったんですけど、「三つ子です」と言われて、最初は理解が追いつきませんでした。
嬉しさもありつつ、「3人の子どもがお腹にいるの?」っていう不思議さもあって。それと同時にこの子たちを全員守らなければいけないと強く思ったのを覚えています。
ゆうきパパ 僕は仕事中だったんですが、15時くらいに妻から電話がかかってきて「双子じゃなかった……」と言われて。その時にもしかしてリスクがあったからダメだったのかなと一瞬思ったんですけど、その後すぐに「三つ子だった」と言われて。パニックじゃないですけど、一瞬信じられなくて。時が止まりましたね。
――二卵性の三つ子ということになるんですか?
もえかママ そうですね。排卵が2つあって、そのうちの1つが二卵性の双子だったみたいです。3人みんな似ているけど、そのうちの2人が特に似ていますね。
長男の妊娠とは違う感覚が…
――お互いのご両親に報告した時の反応はいかがでしたか。
ゆうきパパ びっくりしていましたが、みんな実感がないというか。僕たちが一番実感がなかったので、両親も「すごい。おめでとう」と言ってくれましたが、本当に生まれてきてくれるんだろうかと思っていたと思います。
もえかママ 一回では理解していなかったですね。「え? どういうこと?」って。
――ご長男の時と比べて妊娠中に違いを感じるところはありましたか?
もえかママ 長男の時はつわりがひどかったんですけど、三つ子の時はそこまでつわりがなくて。
でも栄養がお腹に集まっている感覚がありました。今お腹に「きゅ~」って血液や栄養が集まっているなって。フラッと貧血のようになることもあったので、それが辛かったです。
――お腹の出かたはどうでしたか?
もえかママ お腹が大きくなるスピードは早かったです。早い段階で臨月の大きさになっていました。
三つ子だと体重も結構増えるのかなと思っていたんですけど、3人に栄養が回るからなのか、そこまで大きく増えることはなくて。妊娠後期は早い段階で入院して、ちゃんと病院に管理してもらっていたので、11kgくらいしか増えなかったです。
――多胎児妊娠だと病院は専門のところに通ったのでしょうか。
もえかママ そうですね。最初に通っていた家の近くの産婦人科では対応できないということで、紹介してもらって。NICUなどが併設されている大きな病院に転院しました。
全員女の子には驚きました
――性別はどの時点でわかっていたのでしょうか。
ゆうきパパ 22週を超えたくらいで、予測の性別を教えていただきました。でもはっきりはわからなかったみたいで。「おそらくみんな女の子かな~」という感じでした。
もえかママ うちの家族も夫の家族も男の子が多かったので、結構びっくりしました。女の子もいつか欲しいなと思っていたので嬉しかったですが、全員女の子には驚きましたね。
――妊娠中に大変だったのはどんなことでしょうか。
もえかママ お腹が大きく、いつ入院してもおかしくないと言われていたので、安静にしているのが大変でした。なるべく大きな動きはしないようにしたり、家事も夫にやってもらったりしていましたね。13週目に早産予防のためにシロッカー手術を受けました。
ゆうきパパ もともと32週を目標に出産を計画していたので、絶対安静の期間が長かったですね。もともと妻は小柄な方なので、体力も持たないかもしれないということで、早めの入院と出産が予定されていました。
――胎動は感じましたか。
もえかママ 感じましたね。1人ずつ動くことがあって、本当に3人いるんだと実感しました。
ママの入院中、ワンオペで長男と2カ月過ごしたパパ
――入院は妊娠何ヶ月の時だったのでしょうか。
もえかママ 6ヶ月の時ですね。その前から子宮もかなり大きくなっていて、恥骨や骨盤周りに痛みもあって、検診に行ったらその日に入院になりました。いつ入院しても大丈夫なように入院バッグは持っていたんですけど、「とうとうか……」という感じで。
――入院したのは2021年で、コロナ禍ですよね。面会などはできたのでしょうか。
ゆうきパパ 一度も会えなかったですね。着替えなどを持っていくときに部屋から顔を出している妻をチラッと見るくらいで。
もえかママ 個室にしたので最初は寂しいかなと思っていましたが、YouTubeをみたり、漫画を読んだりできたのでリフレッシュできましたね。
――その間、ご長男はゆうきさんのワンオペで?
ゆうきパパ そうですね。妻とはお別れをすることなく離れてしまったので、長男も心の準備ができていなくて。「家に帰ったらママいるかな」と言っていたので心配でした。2ヶ月も会えないのはかわいそうだなと。
でも、意外にもすぐに妻のいない生活に慣れてくれて、本人も楽しく過ごせていました。保育園に通っていたので、時短勤務をしたり、両親に助けてもらったりしながら、やっていましたね。
お祭りモードですごく楽しかった出産の日
――出産は妊娠8ヶ月の時ですよね。
もえかママ そうです。ちょうど年末に差し掛かる時で、先生や看護師も少なくなるタイミングだったので、その少し前の31週と4日の12月23日に帝王切開で出産しました。
――帝王切開での出産はいかがでしたか。
もえかママ 部分麻酔だったので、1人ずつ取り上げられていくのがわかって嬉しかったです。「1人目が生まれましたよ~」って毎回見せてくれて。
三つ子なので、手術室に15人以上の先生や看護師が集まっていて。子ども1人につき3~4人態勢でついてくれていたんですけど、「こっち生まれたよ~。そっち行くね~」と、お祭りモードですごく楽しかったのを覚えています。
――取り上げる順番は決められていたのでしょうか。
もえかママ お腹を縦に切ったんですけど、真ん中にいた子から取り上げていくよ、ということでした。その後はお腹を揺らして、出てきた子から取り上げてくれて。3人とも未熟児だったので、そのままNICUに入院しました。
「病院でも三つ子の写真を撮られたり」
――ゆうきさんは出産の時は病院に?
ゆうきパパ 立ち会いはできなかったんですけど、手術室がある階の待合スペースにいました。取り上げられた子どもたちがNICUに運ばれる間のほんの少しの時間だけ見ることができて。
――その病院で三つ子が誕生したことはあったんですか。
ゆうきパパ ちょうど1年前に同じ職場の人が同じ病院で三つ子を出産していたんです。それまで面識はなかったんですけど、そこから育児について聞いたりしました。
もえかママ それでもやっぱり三つ子は珍しいみたいで、先生から「写真を撮らせてね」と言われましたね。学会とかで発表することもあるのかなって。
――出産後の体はどうでしたか。
もえかママ 次の日には車椅子でNICUに赤ちゃんを見に行きました。「若いから早いね~」と言われましたね。
お腹を切ったので、痛かったですけど、すぐに歩けたりトイレも自分で行くことができて。退院も1週間くらいでできました。
本当にお腹に3人もいたんだという気持ちでいっぱい
――出産した時の気持ちはいかがでしたか。
もえかママ 本当にお腹に3人もいたんだという気持ちでいっぱいでした。思ったよりも小さくて細くて、でもその割に手足が長かったので、折れたりしないか心配で。いちかちゃん(長女)が1153g、ひのかちゃん(次女)が1453g、あみかちゃん(三女)が1185gだったので、本当に小さかったですね。
――ひのかちゃんが一番大きいですが、お腹にいる場所で変わったりするのでしょうか。
ゆうきパパ もしかしたらいちかちゃんとあみかちゃんが二卵性なのかもしれないですが、まだ血液型なども検査していないので、なんとも言えないですね。
――NICUを退院したのはいつ頃ですか。
ゆうきパパ ひのかちゃんが最初に退院したんですけど、生後1ヶ月後くらいだったと思います。その2週間後に残りの2人が退院しました。
もえかママ NICUは予約して面会に行くんですけど、1週間に2日か3日のペースで搾乳した母乳を持って行っていました。30分の面会時間なので、1人10分ずつ見て回って。
たまに自分たちでミルクを飲ませることもありましたね。最初は母乳が出ていたんですけど、途中から少ししんどくなってしまって、だんだんとミルクに移行しました。
写真=本人提供
〈 〈三つ子出産〉「1人も2人も育てるのは同じでしょ」と保育園を退園勧告、市長にメールを送って…三つ子ママ(26)が語る、保育園問題と4人の子育て 〉へ続く
(「文春オンライン」編集部)
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