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なぜ偏差値50の“無名高校”が、東大・京大合格者数トップの進学校になれたのか…「西大和学園」創設者が明かす“急成長のヒミツ”

文春オンライン / 2024年6月29日 11時0分

なぜ偏差値50の“無名高校”が、東大・京大合格者数トップの進学校になれたのか…「西大和学園」創設者が明かす“急成長のヒミツ”

写真はイメージです ©years/イメージマート

〈 「授業に飽きた」ヤンチャな生徒が学校をサボり、街で迷惑行為を…東大合格者数トップクラスの進学校「西大和学園」が直面していた“問題” 〉から続く

 奈良県にある私立中高一貫校の西大和学園。今や、東大、京大合格者数で全国トップレベル進学校だが、わずか30年前までは偏差値50の無名私立高校だったという。西大和学園はいかにして共学トップの進学校になったのだろうか?

 ここでは、西大和学園の創設者で、学園の会長でもある田野瀬良太郎氏の著書『 なぜ田舎の無名高校が東大、京大合格トップ進学校になれたのか 西大和学園の躍進 』(主婦の友社)より一部を抜粋して紹介する。(全4回の3回目/ 4回目 に続く)

◆◆◆

全国ランキングトップ10入り

 生え抜き校長第1号である平林校長時代の西大和学園は、東大・京大合格者数を1998年の60名から63名、67名と着実に伸ばしていきました。そして、2001年は一気に94名で全国ランキング10位となり、初の全国トップ10入りを果たしました。彼らの中学校入学は1995年。つまり、「東大・京大合格者23名、うち現役合格者19名」という6期生の進学実績を見て西大和学園を受験した子どもたちです。

 関西大学合格者20名という目標を達成し、祝勝会では先生方が歓喜のあまりビールかけをした、あの1期生の快挙から12年。西大和学園はついに日本の超最難関進学校と同じ土俵に上がることになりました。

 なぜ、西大和学園はここまで急成長したのか。進学指導にどんな秘密があるのか。

 生徒や親御さん、そして塾や学校関係者も知りたがっていました。答えは私を含め教員一同一致していて、教員たちの「熱意」と生徒たちの「努力」というほかないのですが、名門校の真似から始まった授業のカリキュラムや行事、子どもたちの能力を開花させる体験型プログラムは、その熱意と努力で改善に改善が重ねられ、今や「西大和スタイル」と呼んでも差し支えないほど充実してきていました。

西大和スタイルを理解してもらうために校長が“行ったこと”

 進学実績だけでなく教育内容もきちんと理解してもらい、その上で西大和学園を選んでほしい。“学園の顔”となった平林校長はこの時代、西大和スタイルへの理解を求めるべく、学校説明会や関西圏を中心とした有名私塾、小学校などをまわりました。

 若すぎるほど若い校長ですから、最初は誰もが怪訝な顔をします。でも、平林校長はそこを逆手にとり、説明会の冒頭で、まずこんなアピールをしてみせます。

「西大和学園の教員の平均年齢は31歳。校長の私を含め若くて熱意のある先生たちばかりです」

 そして、身をもって表すとばかりに、ジェスチャーを交えながら熱血トークで参加者のみなさんを引きこんでいきます。教壇で10年間、生徒たちを惹きつけてきたのですから、これは平林校長の得意分野です。

 不思議なくらい実績を伸ばす新規の学校ゆえ、そして校長、教頭の若さゆえに、塾や学校関係者にはなかなか理解されない、というより、そもそも話を聞いていただく壇上にも上がらせていただけないということもありました。教育内容より伝統やブランドに重きを置く風潮は、今も昔も変わりません。

〈 「スパルタだと思っている人も多い」偏差値50の無名高校→東大・京大合格者数トップになった進学校「西大和学園」の“知られざる教育内容” 〉へ続く

(田野瀬 良太郎/Webオリジナル(外部転載))

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