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石丸伸二氏に“ある大物経営者”が不愉快になった瞬間「常識では考えられない」「彼は市長時代から…」〈都知事選で小池百合子氏に次ぐ2位に〉

文春オンライン / 2024年7月8日 17時0分

石丸伸二氏に“ある大物経営者”が不愉快になった瞬間「常識では考えられない」「彼は市長時代から…」〈都知事選で小池百合子氏に次ぐ2位に〉

石丸伸二氏 ©時事通信社

〈 京大卒銀行員→安芸高田市長→都知事選2位に…石丸伸二氏(41)が「週刊文春」に明かしていた“ポスター未払い訴訟”への主張「非を認めて謝ってきたら全部払ってあげようと」 〉から続く

 7月7日に投開票が行われた東京都知事選。3期目の当選を果たした小池百合子氏(71)に次ぐ得票数を獲得したのは、前安芸高田市長の石丸伸二氏(41)だった。政党の支持を受けず善戦した石丸氏とは、一体どんな人物なのかーー。支援者である“大物経営者”、そして石丸氏本人が「週刊文春」の取材で語っていたこととは? 当時の記事を全文公開する。

初出:「週刊文春」2024年7月4日号

◆ ◆ ◆

「(6月)9日付で(市長を)退任して、10日か11日にはこちら(東京)に来ると思ったら、来ないわけですよ。常識では考えられない」

 

 そう苦笑するのは、ドトール創業者の鳥羽(とりば)博道氏(86)。石丸伸二前安芸高田市長(41)の後援会長だ。

自民党に縁のある重鎮たちが応援

「初日から都内10カ所以上を演説行脚した石丸氏ですが、目立つのが自民党に縁のある重鎮たち。元自民党政調会長室長の田村重信氏(71)も応援マイクを握った。“ジジ殺し”の異名が付いています」(都政担当記者)

 選対本部長を務めるのは、自民党都連最高顧問の深谷隆司元通産相の娘婿、小田全宏(ぜんこう)氏(65)だ。記憶術に関するセミナーを長年続けており、安倍晋三夫妻とも親交があった。小田氏が言う。

「僕も石丸さんのYouTube見てたんです。今は自民党も『良い政党』と表で言えないところがある。元々昭恵夫人が僕の記憶術のセミナーに来て、その後安倍さんとも親しくなりました」

 その石丸応援団の中核が、安倍氏とも付き合いのあった鳥羽氏。そして、鳥羽氏が招聘した選対事務局長の藤川晋之助氏(70)だ。2人は揃って小誌の取材に応じた。

市長時代から「動かす」にこだわりがあった

 鳥羽氏が冒頭のように苦笑すると、約150回の選挙に携わった藤川氏は、

「出馬が決まって、色々決裁のために彼に連絡するんです。でも、『市長職を全うするまで選挙は考えたくない』と無視。(6月)12日に(東京に)来てからやりますって。いや、あと何日あるのよってね」

 キャッチフレーズでも、ひと悶着あったという。

「案を色々出したけど、彼は『二番煎じで嫌』。(鳥羽)会長や僕は『東京新時代』が良いと思ったんですけどね。だけど、彼は市長時代から『動かす』にこだわりがあった。で、『東京を動かそう』と」(同前)

鳥羽氏が不愉快になったことは…

 鳥羽氏が続ける。

「天才肌というか、我々とは感性が違うね。(メールを)打っても全然返ってこないから、不愉快だってこと一度(藤川氏に)メールしたんだけど、それ以降は、この人は大物だと思う方に切り替えた。悠然としながら、全てがきちっと収まっていくのは凄いなって」

 そんな石丸氏は、先週号の取材には「彼女はいない」と宣言していたが、

「安芸高田市に移住して地域おこしに取り組むアイドルAちゃんとの関係が気になる。“市長と歩いていた”なんて噂も」(市民)

 何かと気になることが多い石丸氏。先週に続き、今週も電話で直撃した。

――石丸氏からメールの返信がないことで、鳥羽氏が藤川氏に「不愉快」とメールをしたようだ。

「はい、はい」

――鳥羽氏の言葉は、意思決定に影響を及ぼす?

「ボランティア一人でも、関係者が何か意見をすれば意思決定には影響します。情報を全て総合的に判断するわけですから」

――鳥羽氏だから、とは?

「ないですね。これだけ言えば、済むんですよ、『完全に対等な立場』と」

――「東京新時代」はしっくりこなかった?

「自分が一番良いと思ったものを出す。当たり前じゃないですか」

「両方全部使うっていうのが、一番賢い選挙戦だと思います」

――自民の重鎮を“ジジ殺し”しているとも。

「皆さん、特にこちらから何かお願いしたわけではない方々です。だってボランティアって本来そうじゃないですか。有志なので」

――小田氏との繋がりは?

「単純に全宏さんが私を知り、興味を持って下さった。鳥羽さんと全く一緒です」

 では、彼女との噂はどうなのだろうか。恥を知りつつ、聞いてみた。

――Aちゃんとの面識は?

「勘違いか、嘘だと思いますよ。僕、この人が男か女か、何歳かすら分からない」

 そう一蹴するのだった。

――他の候補者よりも街宣の回数がかなり多い。

「そんなに多いのかな? それこそ単純に、体力の差が出てるんじゃないかな、年齢と。申し訳ないですけど(笑)。でも政治家って、そこも言い訳はきかないですよね。アメリカ大統領選だって、健康問題が話題に上るぐらいなんで。体力面に不安がある人間は立つべきじゃないですよね。(ネットも街宣も)両方全部使うっていうのが、一番賢い選挙戦だと思います」

 東京を動かせるか――。

◆ ◆ ◆

 現在、「 週刊文春電子版 」では、都知事選の直前に行った石丸氏への40分にわたるインタビューの全文を配信している。石丸氏は、連続敗訴への受け止め、有名創業者との出会い、維新との関係、恋人の有無などを詳しく語っている。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年7月4日号)

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