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古代文明の埋葬品を探して売りさばく日々…「考古学が好き」な墓泥棒の運命は 「墓泥棒と失われた女神」を採点!

文春オンライン / 2024年7月22日 17時0分

古代文明の埋葬品を探して売りさばく日々…「考古学が好き」な墓泥棒の運命は 「墓泥棒と失われた女神」を採点!

©2023 tempesta srl, Ad Vitam Production, Amka Films Productions, Arte France Cinéma

〈あらすじ〉

 1980年代、イタリア・トスカーナ地方の田舎町。考古学愛好家のイギリス人アーサー(ジョシュ・オコナー)は、特殊能力で古代エトルリア文明の墳墓を探し、墓泥棒たちと埋葬品を売りさばく日々を送りつつ、姿を消した恋人ベニアミーナの面影を追っていた。彼女の母フローラ(イザベラ・ロッセリーニ)も、愛娘が見つけ出されることを願っている。

 ある夜、アーサーは、地中に密閉された空間を発見。そこには動物の像や壁画、美しい女神像があった。その大発見が、闇のアート市場を巻き込んだ騒動に発展していく。

〈解説〉

『幸福なラザロ』のアリーチェ・ロルヴァケル脚本・監督作。夢や富、愛する人を追い求める墓泥棒たちの運命を描く。131分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆やや錯雑としたストーリーだが面白い。廃駅、墓泥棒、老女と若者、田舎町。赤いヒモ。I・ロッセリーニの姿にシミジミ。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆外国籍の流れ者が古代文明の墓を暴くという設定が強い。土地と時間と人の絡みをテコに、映像言語がどんどん繁茂していく。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★☆☆考古学が好きで墓荒らしが得意の心理が面白かった。始まりと終わりがメビウスの輪のように捻じれるのも監督の味か。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆ハイレベルの新古典派。生と死など二分の概念が柔らかに浸透しあって鮮やかな世界像を形成。重ね塗りの美しさがある。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★★紅い糸がもたらすマジックリアリズム。発掘された古代エトルリアの彫刻同様、時を経ても再び感動を呼び覚ます名作。

INFORMATIONアイコン

墓泥棒と失われた女神(伊、仏、スイス)
7月19日(金)よりBunkamuraル・シネマ渋谷宮下、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
https://www.bitters.co.jp/hakadorobou/

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年7月25日号)

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